2 調査結果の概要
2 薬物問題・薬物情勢に関する意識
(1) 薬物問題に対する関心の有無
薬物問題について関心があるか聞いたところ,「関心がある」とする者の割合が60.9%(「非常に関心がある」15.4%+「ある程度関心がある」45.5%),「関心がない」とする者の割合が37.3%(「あまり関心がない」24.3%+「ほとんど(全く)関心がない」13.0%)となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,「関心がある」(66.5%→60.9%)とする者の割合が低下し,「関心がない」(31.6%→37.3%)とする者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「関心がある」とする者の割合は大都市で,「関心がない」とする者の割合は町村で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「関心がある」とする者の割合は40歳代,50歳代で,「関心がない」とする者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図10,表10)
前回の調査結果と比較して見ると,「関心がある」(66.5%→60.9%)とする者の割合が低下し,「関心がない」(31.6%→37.3%)とする者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「関心がある」とする者の割合は大都市で,「関心がない」とする者の割合は町村で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「関心がある」とする者の割合は40歳代,50歳代で,「関心がない」とする者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図10,表10)
ア 薬物問題に関心がある理由
薬物問題について「関心がある」とする者(1,598人)に,その理由を聞いたところ,「青少年の健全育成に悪影響がある」を挙げた者の割合が77.7%,「薬物の乱用者が増えると不安」を挙げた者の割合が73.7%と高く,以下,「市民生活の安全の基本にかかわる問題」(57.6%),「マスコミなどで話題になることが多い」(40.1%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
前回の調査結果と比較して見ると,「薬物の乱用者が増えると不安」(80.1%→73.7%),「市民生活の安全の基本にかかわる問題」(66.3%→57.6%),「マスコミなどで話題になることが多い」(43.5%→40.1%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「薬物の乱用者が増えると不安」を挙げた者の割合は中都市で,「市民生活の安全の基本にかかわる問題」を挙げた者の割合は大都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「青少年の健全育成に悪影響がある」,「マスコミなどで話題になることが多い」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「青少年の健全育成に悪影響がある」,「市民生活の安全の基本にかかわる問題」を挙げた者の割合は40歳代,50歳代で,「マスコミなどで話題になることが多い」を挙げた者の割合は60歳代で,それぞれ高くなっている。(図11,表11,参考表)
前回の調査結果と比較して見ると,「薬物の乱用者が増えると不安」(80.1%→73.7%),「市民生活の安全の基本にかかわる問題」(66.3%→57.6%),「マスコミなどで話題になることが多い」(43.5%→40.1%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「薬物の乱用者が増えると不安」を挙げた者の割合は中都市で,「市民生活の安全の基本にかかわる問題」を挙げた者の割合は大都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「青少年の健全育成に悪影響がある」,「マスコミなどで話題になることが多い」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「青少年の健全育成に悪影響がある」,「市民生活の安全の基本にかかわる問題」を挙げた者の割合は40歳代,50歳代で,「マスコミなどで話題になることが多い」を挙げた者の割合は60歳代で,それぞれ高くなっている。(図11,表11,参考表)
イ 薬物問題に関心がない理由
薬物問題について「関心がない」とする者(979人)に,その理由を聞いたところ,「自分とは関係のない問題」を挙げた者の割合が76.1%と最も高く,以下,「薬物問題についてよく知らない」(20.2%),「薬物が市民生活に広がっているという恐れが感じられない」(12.8%)などの順となっている。(複数回答,上位3項目)
前回の調査結果と比較して見ると,「自分とは関係のない問題」(81.2%→76.1%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「薬物問題についてよく知らない」を挙げた者の割合は中都市で,「薬物が市民生活に広がっているという恐れが感じられない」を挙げた者の割合は町村で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「薬物問題についてよく知らない」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「薬物が市民生活に広がっているという恐れが感じられない」を挙げた者の割合は30歳代,50歳代で高くなっている。(図12,表12,参考表)
前回の調査結果と比較して見ると,「自分とは関係のない問題」(81.2%→76.1%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「薬物問題についてよく知らない」を挙げた者の割合は中都市で,「薬物が市民生活に広がっているという恐れが感じられない」を挙げた者の割合は町村で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「薬物問題についてよく知らない」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「薬物が市民生活に広がっているという恐れが感じられない」を挙げた者の割合は30歳代,50歳代で高くなっている。(図12,表12,参考表)
(2) 薬物犯罪の情勢に対する認識
我が国の薬物犯罪に関する情勢について,ここ5年くらいの間にどのように変化したと感じるか聞いたところ,「悪化している」とする者の割合が75.2%(「悪化している」43.6%+「どちらかといえば悪化している」31.6%),「悪化していない」とする者の割合が2.2%(「あまり悪化していない」1.8%+「悪化していない」0.4%),「どちらともいえない」と答えた者の割合が13.3%となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,「悪化している」(85.7%→75.2%)とする者の割合が低下し,「どちらともいえない」(5.6%→13.3%)と答えた者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「悪化している」とする者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると,「どちらともいえない」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「悪化している」とする者の割合は30歳代から50歳代で,「どちらともいえない」と答えた者の割合は20歳代で,それぞれ高くなっている。(図13,表13)
前回の調査結果と比較して見ると,「悪化している」(85.7%→75.2%)とする者の割合が低下し,「どちらともいえない」(5.6%→13.3%)と答えた者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「悪化している」とする者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると,「どちらともいえない」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「悪化している」とする者の割合は30歳代から50歳代で,「どちらともいえない」と答えた者の割合は20歳代で,それぞれ高くなっている。(図13,表13)
ア 薬物犯罪が悪化している原因や理由
我が国の薬物犯罪に関する情勢について,ここ5年くらいの間に「悪化している」とする者(1,973人)に,その原因や理由はどこにあると思うか聞いたところ,「繁華街やインターネットで密売されるなど薬物の入手が容易になった」を挙げた者の割合が79.3%と最も高く,以下,「薬物の密輸入が増加した」(57.3%),「乱用される薬物が多様化した」(48.4%),「国民が海外旅行などで薬物に接し,興味をもつ機会が増えた」(39.5%),「薬物乱用を防止するための啓発や教育が不十分」(36.5%),「薬物の乱用に対して,国民の罪の意識が低下した」(35.6%)などの順となっている。(複数回答,上位6項目)
前回の調査結果と比較して見ると,「繁華街やインターネットで密売されるなど薬物の入手が容易になった」(69.1%→79.3%),「乱用される薬物が多様化した」(43.3%→48.4%),「国民が海外旅行などで薬物に接し,興味をもつ機会が増えた」(36.6%→39.5%)を挙げた者の割合が上昇し,「薬物の密輸入が増加した」(72.2%→57.3%),「薬物の乱用に対して,国民の罪の意識が低下した」(42.5%→35.6%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「薬物乱用を防止するための啓発や教育が不十分」,「薬物の乱用に対して,国民の罪の意識が低下した」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると,「国民が海外旅行などで薬物に接し,興味をもつ機会が増えた」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「繁華街やインターネットで密売されるなど薬物の入手が容易になった」,「乱用される薬物が多様化した」を挙げた者の割合は30歳代,40歳代で,「薬物の密輸入が増加した」を挙げた者の割合は50歳代から70歳以上で,「国民が海外旅行などで薬物に接し,興味をもつ機会が増えた」を挙げた者の割合は50歳代で,「薬物乱用を防止するための啓発や教育が不十分」,「薬物の乱用に対して,国民の罪の意識が低下した」を挙げた者の割合は40歳代で,それぞれ高くなっている。(図14,表14,参考表)
前回の調査結果と比較して見ると,「繁華街やインターネットで密売されるなど薬物の入手が容易になった」(69.1%→79.3%),「乱用される薬物が多様化した」(43.3%→48.4%),「国民が海外旅行などで薬物に接し,興味をもつ機会が増えた」(36.6%→39.5%)を挙げた者の割合が上昇し,「薬物の密輸入が増加した」(72.2%→57.3%),「薬物の乱用に対して,国民の罪の意識が低下した」(42.5%→35.6%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「薬物乱用を防止するための啓発や教育が不十分」,「薬物の乱用に対して,国民の罪の意識が低下した」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると,「国民が海外旅行などで薬物に接し,興味をもつ機会が増えた」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「繁華街やインターネットで密売されるなど薬物の入手が容易になった」,「乱用される薬物が多様化した」を挙げた者の割合は30歳代,40歳代で,「薬物の密輸入が増加した」を挙げた者の割合は50歳代から70歳以上で,「国民が海外旅行などで薬物に接し,興味をもつ機会が増えた」を挙げた者の割合は50歳代で,「薬物乱用を防止するための啓発や教育が不十分」,「薬物の乱用に対して,国民の罪の意識が低下した」を挙げた者の割合は40歳代で,それぞれ高くなっている。(図14,表14,参考表)
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