1.男女共同参画社会に関する意識について
(1) 各分野の男女の地位の平等感
次のそれぞれの分野で男女の地位は平等になっていると思うか聞いたところ、「平等」と答えた者の割合が、「学校教育の場」で61.2%、「自治会やPTAなどの地域活動の場」で46.5%、「家庭生活」で45.5%、「法律や制度の上」で39.7%、「職場」で30.7%、「社会通念・慣習・しきたりなど」で22.6%、「政治の場」で14.4%となっている。(図1)
ア 家庭生活における男女の地位の平等感
家庭生活において男女の地位は平等になっていると思うか聞いたところ、「男性の方が優遇されている」とする者の割合が44.9%(「男性の方が非常に優遇されている」9.3%+「どちらかといえば男性の方が優遇されている」35.6%)、「平等」と答えた者の割合が45.5%、「女性の方が優遇されている」とする者の割合が7.2%(「どちらかといえば女性の方が優遇されている」6.5%+「女性の方が非常に優遇されている」0.7%)となっている。
性別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は女性で、「平等」と答えた者の割合は男性で、それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は50歳代で、「平等」と答えた者の割合は18~29歳で、それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は女性の50歳代、60歳代で、「平等」と答えた者の割合は男性の18~29歳、40歳代、50歳代、70歳以上で、それぞれ高くなっている。(図2、表1(CSV形式:4KB)、表1-参考(CSV形式:1KB))
イ 職場における男女の地位の平等感
職場において男女の地位は平等になっていると思うか聞いたところ、「男性の方が優遇されている」とする者の割合が53.5%(「男性の方が非常に優遇されている」13.6%+「どちらかといえば男性の方が優遇されている」39.8%)、「平等」と答えた者の割合が30.7%、「女性の方が優遇されている」とする者の割合が5.0%(「どちらかといえば女性の方が優遇されている」4.5%+「女性の方が非常に優遇されている」0.5%)となっている。なお、「わからない」と答えた者の割合が10.9%となっている。
前回の調査結果(平成28年9月調査結果をいう。以下同じ。)と比較してみると、「男性の方が優遇されている」(56.6%→53.5%)とする者の割合が低下している。
性別に見ると、「平等」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は30歳代で、「平等」と答えた者の割合は18~29歳、50歳代で、それぞれ高くなっている。(図3、表2(CSV形式:3KB)、表2-参考(CSV形式:1KB))
ウ 学校教育の場における男女の地位の平等感
学校教育の場において男女の地位は平等になっていると思うか聞いたところ、「男性の方が優遇されている」とする者の割合が18.5%(「男性の方が非常に優遇されている」3.3%+「どちらかといえば男性の方が優遇されている」15.2%)、「平等」と答えた者の割合が61.2%、「女性の方が優遇されている」とする者の割合が2.6%(「どちらかといえば女性の方が優遇されている」2.3%+「女性の方が非常に優遇されている」0.3%)となっている。なお、「わからない」と答えた者の割合が17.7%となっている。
前回の調査結果と比較してみると、「男性の方が優遇されている」(16.0%→18.5%)とする者の割合が上昇し、「平等」(66.4%→61.2%)と答えた者の割合が低下している。
性別に見ると、大きな差異は見られない。
年齢別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は60歳代で、「平等」と答えた者の割合は18~29歳から50歳代で、それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は女性の60歳代で、「平等」と答えた者の割合は女性の18~29歳、40歳代、男性の18~29歳で、それぞれ高くなっている。(図4、表3(CSV形式:3KB)、表3-参考(CSV形式:1KB))
エ 政治の場における男女の地位の平等感
政治の場において男女の地位は平等になっていると思うか聞いたところ、「男性の方が優遇されている」とする者の割合が79.0%(「男性の方が非常に優遇されている」35.0%+「どちらかといえば男性の方が優遇されている」44.0%)、「平等」と答えた者の割合が14.4%、「女性の方が優遇されている」とする者の割合が1.2%(「どちらかといえば女性の方が優遇されている」1.1%+「女性の方が非常に優遇されている」0.1%)となっている。
前回の調査結果と比較してみると、「男性の方が優遇されている」(73.5%→79.0%)とする者の割合が上昇し、「平等」(18.9%→14.4%)と答えた者の割合が低下している。
性別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は女性で、「平等」と答えた者の割合は男性で、それぞれ高くなっている。(図5、表4(CSV形式:3KB)、表4-参考(CSV形式:1KB))
オ 法律や制度の上での男女の地位の平等感
法律や制度の上において男女の地位は平等になっていると思うか聞いたところ、「男性の方が優遇されている」とする者の割合が46.9%(「男性の方が非常に優遇されている」10.3%+「どちらかといえば男性の方が優遇されている」36.6%)、「平等」と答えた者の割合が39.7%、「女性の方が優遇されている」とする者の割合が4.4%(「どちらかといえば女性の方が優遇されている」4.0%+「女性の方が非常に優遇されている」0.4%)となっている。
性別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は女性で、「平等」と答えた者の割合は男性で、それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は40歳代で、「平等」と答えた者の割合は18~29歳で、それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は女性の40歳代から60歳代で、「平等」と答えた者の割合は男性の18~29歳、50歳代から70歳以上で、それぞれ高くなっている。(図6、表5(CSV形式:3KB)、表5-参考(CSV形式:1KB))
カ 社会通念・慣習・しきたりなどにおける男女の地位の平等感
社会通念・慣習・しきたりなどにおいて男女の地位は平等になっていると思うか聞いたところ、「男性の方が優遇されている」とする者の割合が70.1%(「男性の方が非常に優遇されている」19.1%+「どちらかといえば男性の方が優遇されている」51.0%)、「平等」と答えた者の割合が22.6%、「女性の方が優遇されている」とする者の割合が2.3%(「どちらかといえば女性の方が優遇されている」2.1%+「女性の方が非常に優遇されている」0.2%)となっている。
性別に見ると、「平等」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は40歳代から60歳代で、「平等」と答えた者の割合は18~29歳、70歳以上で、それぞれ高くなっている。(図7、表6(CSV形式:3KB)、表6-参考(CSV形式:2KB))
キ 自治会やPTAなどの地域活動の場における男女の地位の平等感
自治会やPTAなどの地域活動の場において男女の地位は平等になっていると思うか聞いたところ、「男性の方が優遇されている」とする者の割合が34.7%(「男性の方が非常に優遇されている」7.0%+「どちらかといえば男性の方が優遇されている」27.7%)、「平等」と答えた者の割合が46.5%、「女性の方が優遇されている」とする者の割合が10.2%(「どちらかといえば女性の方が優遇されている」8.7%+「女性の方が非常に優遇されている」1.6%)となっている。
性別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は女性で、「女性の方が優遇されている」とする者の割合は男性で、それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は60歳代で高くなっている。
性・年齢別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は女性の50歳代、60歳代で、「平等」と答えた者の割合は男性の50歳代で、「女性の方が優遇されている」とする者の割合は男性の18~29歳で、それぞれ高くなっている。(図8、表7(CSV形式:3KB)、表7-参考(CSV形式:1KB))
(2) 社会全体における男女の地位の平等感
社会全体でみた場合には、男女の地位は平等になっていると思うか聞いたところ、「男性の方が優遇されている」とする者の割合が74.1%(「男性の方が非常に優遇されている」11.3%+「どちらかといえば男性の方が優遇されている」62.8%)、「平等」と答えた者の割合が21.2%、「女性の方が優遇されている」とする者の割合が3.1%(「どちらかといえば女性の方が優遇されている」2.8%+「女性の方が非常に優遇されている」0.3%)となっている。
性別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は女性で、「平等」と答えた者の割合は男性で、それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると、「男性の方が優遇されている」とする者の割合は50歳代、60歳代で、「平等」と答えた者の割合は18~29歳、70歳以上で、それぞれ高くなっている。(図9、表8(CSV形式:3KB)、表8-参考(CSV形式:1KB))
(3) 女性が増える方がよいと思う職業や役職
職業や役職において今後女性がもっと増える方がよいと思うのはどれか聞いたところ、「国会議員、地方議会議員」を挙げた者の割合が59.3%と最も高く、以下、「企業の管理職」(48.7%)、「閣僚(国務大臣)、都道府県・市(区)町村の首長」(47.0%)などの順となっている。(複数回答、上位3項目)
都市規模別に見ると、「国会議員、地方議会議員」、「企業の管理職」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると、「国会議員、地方議会議員」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると、「企業の管理職」、「閣僚(国務大臣)、都道府県・市(区)町村の首長」を挙げた者の割合は30歳代から50歳代で高くなっている。
性・年齢別に見ると、「国会議員、地方議会議員」を挙げた者の割合は女性の30歳代で、「企業の管理職」を挙げた者の割合は女性の30歳代、50歳代、男性の40歳代で、「閣僚(国務大臣)、都道府県・市(区)町村の首長」を挙げた者の割合は女性の30歳代から50歳代で、それぞれ高くなっている。(図10、表9(CSV形式:6KB)、表9-参考1(CSV形式:1KB)、表9-参考2(CSV形式:1KB)、表9-参考3(CSV形式:1KB)、表9-参考4(CSV形式:1KB)、表9-参考5(CSV形式:1KB))
(4) 女性が職業をもつことに対する意識
一般的に女性が職業をもつことについて、どう考えるか聞いたところ、「女性は職業をもたない方がよい」と答えた者の割合が3.9%、「結婚するまでは職業をもつ方がよい」と答えた者の割合が4.8%、「子供ができるまでは、職業をもつ方がよい」と答えた者の割合が6.5%、「子供ができても、ずっと職業を続ける方がよい」と答えた者の割合が61.0%、「子供ができたら職業をやめ、大きくなったら再び職業をもつ方がよい」と答えた者の割合が20.3%となっている。
前回の調査結果と比較してみると、「子供ができても、ずっと職業を続ける方がよい」(54.2%→61.0%)と答えた者の割合が上昇し、「子供ができたら職業をやめ、大きくなったら再び職業をもつ方がよい」(26.3%→20.3%)と答えた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると、大きな差異は見られない。
性別に見ると、「子供ができても、ずっと職業を続ける方がよい」と答えた者の割合は女性で高くなっている。(図11、表10(CSV形式:3KB)、表10-参考(CSV形式:1KB))
(5) 男女共同参画に関する用語の周知度
男女共同参画に関する言葉のうち、見たり聞いたりしたことがあるものを聞いたところ、「配偶者などからの暴力(DV)」を挙げた者の割合が81.5%、「男女雇用機会均等法」を挙げた者の割合が79.3%と高く、以下、「男女共同参画社会」(64.3%)、「ジェンダー(社会的・文化的に形成された性別)」(55.8%)などの順となっている。(複数回答、上位4項目)
前回の調査結果と比較してみると、「ジェンダー(社会的・文化的に形成された性別)」(40.3%→55.8%)を挙げた者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると、「男女雇用機会均等法」、「ジェンダー(社会的・文化的に形成された性別)」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると、「男女雇用機会均等法」、「男女共同参画社会」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると、「配偶者などからの暴力(DV)」、「ジェンダー(社会的・文化的に形成された性別)」を挙げた者の割合は18~29歳から50歳代で、「男女雇用機会均等法」を挙げた者の割合は30歳代から50歳代で、「男女共同参画社会」を挙げた者の割合は18~29歳で、それぞれ高くなっている。(図12、表11(CSV形式:4KB)、表11-参考1(CSV形式:2KB)、表11-参考2(CSV形式:1KB)、表11-参考3(CSV形式:1KB)、表11-参考4(CSV形式:1KB))