2.社会の現状に対する認識について
(1) 現在の世相(明るいイメージ)
現在の世相をひとことで言えば,明るいイメージとしては,どのような表現があてはまると思うか聞いたところ,「平和である」を挙げた者の割合が62.9%と最も高く,以下,「安定している」(25.9%),「おもいやりがある」(20.3%)などの順となっている。なお,「特にない」と答えた者の割合が10.8%となっている。(複数回答,上位3項目)
前回の調査結果と比較して見ると,「平和である」(54.8%→62.9%),「安定している」(18.0%→25.9%)を挙げた者の割合が上昇している。
性別に見ると,「安定している」を挙げた者の割合は男性で,「おもいやりがある」を挙げた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「平和である」を挙げた者の割合は40歳代,50歳代で,「安定している」を挙げた者の割合は60歳代,70歳以上で,「おもいやりがある」を挙げた者の割合は30歳代で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「平和である」,「安定している」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職で,「おもいやりがある」を挙げた者の割合は販売・サービス・保安職で,それぞれ高くなっている。(図15,図16,表9-1(CSV形式:4KB),表9-2(CSV形式:4KB))
(2) 現在の世相(暗いイメージ)
現在の世相をひとことで言えば,暗いイメージとしては,どのような表現があてはまると思うか聞いたところ,「無責任の風潮がつよい」を挙げた者の割合が40.4%と最も高く,以下,「自分本位である」(36.5%),「ゆとりがない」(33.2%),「連帯感が乏しい」(27.2%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
前回の調査結果と比較して見ると,「ゆとりがない」(37.9%→33.2%),「連帯感が乏しい」(28.9%→27.2%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「無責任の風潮がつよい」,「自分本位である」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると,「無責任の風潮がつよい」,「連帯感が乏しい」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「無責任の風潮がつよい」,「自分本位である」,「連帯感が乏しい」を挙げた者の割合は50歳代で,「ゆとりがない」を挙げた者の割合は40歳代,50歳代で,それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると,「無責任の風潮がつよい」を挙げた者の割合は男性の20歳代,30歳代,50歳代,70歳以上で,「自分本位である」を挙げた者の割合は男性の50歳代,女性の50歳代で,「ゆとりがない」を挙げた者の割合は女性の40歳代,50歳代,「連帯感が乏しい」を挙げた者の割合は男性の50歳代,70歳以上で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「無責任の風潮がつよい」,「自分本位である」,「連帯感が乏しい」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職で,「ゆとりがない」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職,販売・サービス・保安職で,それぞれ高くなっている。(図17,図18,表10-1(CSV形式:4KB),表10-2(CSV形式:3KB),表10参考(CSV形式:2KB))
(3) 日本の誇り
日本の国や国民について,誇りに思うことはどんなことか聞いたところ,「治安のよさ」を挙げた者の割合が56.7%,「美しい自然」を挙げた者の割合が54.1%と高く,以下,「すぐれた文化や芸術」(50.5%),「長い歴史と伝統」(44.2%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
前回の調査結果と比較して見ると,「治安のよさ」(54.2%→56.7%)を挙げた者の割合が上昇し,「長い歴史と伝統」(46.3%→44.2%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「治安のよさ」を挙げた者の割合は大都市で,「美しい自然」を挙げた者の割合は小都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「美しい自然」,「すぐれた文化や芸術」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「治安のよさ」を挙げた者の割合は40歳代,50歳代で,「美しい自然」を挙げた者の割合は50歳代,60歳代で,「すぐれた文化や芸術」を挙げた者の割合は50歳代で,それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると,「治安のよさ」を挙げた者の割合は男性の30歳代から50歳代,女性の40歳代,50歳代で,「美しい自然」を挙げた者の割合は女性の50歳代,60歳代で,「すぐれた文化や芸術」を挙げた者の割合は女性の20歳代,40歳代から60歳代で,それぞれ高くなっている。(図19,図20,表11-1(CSV形式:4KB),表11-2(CSV形式:3KB),表11参考(CSV形式:2KB))
(4) 社会の満足度(満足している点)
現在の社会において満足している点は何か聞いたところ,「良質な生活環境が整っている」を挙げた者の割合が42.0%と最も高く,以下,「心と身体の健康が保たれる」(26.9%),「向上心・向学心を伸ばしやすい」(18.6%),「人と人とが認め合い交流しやすい」(16.8%)などの順となっている。なお,「特にない」と答えた者の割合が18.7%となっている。(複数回答,上位4項目)
前回の調査結果と比較して見ると,「良質な生活環境が整っている」(38.2%→42.0%),「向上心・向学心を伸ばしやすい」(14.9%→18.6%)を挙げた者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「良質な生活環境が整っている」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると,「人と人とが認め合い交流しやすい」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「良質な生活環境が整っている」を挙げた者の割合は20歳代から50歳代で,「心と身体の健康が保たれる」を挙げた者の割合は50歳代で,「向上心・向学心を伸ばしやすい」を挙げた者の割合は50歳代,60歳代で,「人と人とが認め合い交流しやすい」を挙げた者の割合は60歳代で,それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると,「良質な生活環境が整っている」を挙げた者の割合は男性の20歳代から40歳代,女性の30歳代から50歳代で,「向上心・向学心を伸ばしやすい」を挙げた者の割合は男性の50歳代,60歳代,女性の60歳代で,「人と人とが認め合い交流しやすい」を挙げた者の割合は女性の50歳代から70歳以上で,それぞれ高くなっている。
従業上の地位別に見ると,「良質な生活環境が整っている」を挙げた者の割合は雇用者で,「人と人とが認め合い交流しやすい」を挙げた者の割合は主婦で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「良質な生活環境が整っている」,「心と身体の健康が保たれる」,「向上心・向学心を伸ばしやすい」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職で高くなっている。(図21,表12-1(CSV形式:4KB),表12-2(CSV形式:2KB))
(5) 社会の満足度(満足していない点)
現在の社会において満足していない点は何か聞いたところ,「経済的なゆとりと見通しが持てる」を挙げた者の割合が37.1%,「若者が社会での自立を目指しやすい」を挙げた者の割合が35.6%と高く,以下,「家庭が子育てしやすい」(26.6%),「働き方を選択しやすい」(24.7%),「熟年・高齢者が社会と関わりやすい」(23.2%),「女性が社会での活躍を志向しやすい」(22.2%)などの順となっている。なお,「特にない」と答えた者の割合が11.2%となっている。(複数回答,上位6項目)
前回の調査結果と比較して見ると,「経済的なゆとりと見通しが持てる」(41.7%→37.1%),「若者が社会での自立を目指しやすい」(40.0%→35.6%),「働き方を選択しやすい」(27.3%→24.7%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「若者が社会での自立を目指しやすい」,「家庭が子育てしやすい」,「熟年・高齢者が社会と関わりやすい」,「女性が社会での活躍を志向しやすい」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると,「女性が社会での活躍を志向しやすい」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「経済的なゆとりと見通しが持てる」,「家庭が子育てしやすい」を挙げた者の割合は20歳代から50歳代で,「若者が社会での自立を目指しやすい」を挙げた者の割合は40歳代,50歳代で,「働き方を選択しやすい」,「女性が社会での活躍を志向しやすい」を挙げた者の割合は30歳代から50歳代で,「熟年・高齢者が社会と関わりやすい」を挙げた者の割合は50歳代で,それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると,「経済的なゆとりと見通しが持てる」を挙げた者の割合は男性の20歳代から40歳代,女性の40歳代,50歳代で,「若者が社会での自立を目指しやすい」を挙げた者の割合は女性の40歳代,50歳代で,「家庭が子育てしやすい」を挙げた者の割合は男性の20歳代,30歳代,女性の30歳代,40歳代で,「働き方を選択しやすい」を挙げた者の割合は男性の30歳代,女性の40歳代,50歳代で,「熟年・高齢者が社会と関わりやすい」を挙げた者の割合は男性の50歳代,女性の50歳代で,「女性が社会での活躍を志向しやすい」を挙げた者の割合は女性の30歳代から50歳代で,それぞれ高くなっている。
従業上の地位別に見ると,「経済的なゆとりと見通しが持てる」を挙げた者の割合は雇用者,自営業主で,「若者が社会での自立を目指しやすい」を挙げた者の割合は雇用者,家族従業者で,「家庭が子育てしやすい」,「働き方を選択しやすい」,「女性が社会での活躍を志向しやすい」を挙げた者の割合は雇用者で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「経済的なゆとりと見通しが持てる」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職,販売・サービス・保安職,生産・輸送・建設・労務職で,「若者が社会での自立を目指しやすい」,「熟年・高齢者が社会と関わりやすい」,「女性が社会での活躍を志向しやすい」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職で,「家庭が子育てしやすい」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職,販売・サービス・保安職で,「働き方を選択しやすい」を挙げた者の割合は生産・輸送・建設・労務職で,それぞれ高くなっている。(図22,表13-1(CSV形式:4KB),表13-2(CSV形式:2KB))
(6) 社会全体の満足度
現在の社会に全体として満足しているか聞いたところ,「満足している」とする者の割合が60.8%(「満足している」7.7%+「やや満足している」53.1%),「満足していない」とする者の割合が38.7%(「あまり満足していない」31.8%+「満足していない」6.9%)となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,「満足している」(53.4%→60.8%)とする者の割合が上昇し,「満足していない」(46.1%→38.7%)とする者の割合が低下している。
性別に見ると,「満足している」とする者の割合は女性で,「満足していない」とする者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「満足している」とする者の割合は70歳以上で,「満足していない」とする者の割合は30歳代,50歳代で,それぞれ高くなっている。
従業上の地位別に見ると,「満足している」とする者の割合は主婦で,「満足していない」とする者の割合は雇用者で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「満足している」とする者の割合は管理・専門技術・事務職で,「満足していない」とする者の割合は生産・輸送・建設・労務職で,それぞれ高くなっている。(図23,表14-1(CSV形式:3KB),表14-2(CSV形式:1KB))