2 調査結果の概要
3.契約を一人でできる年齢に関する意識
(1)契約を一人でできる年齢を18歳にすることの賛否
18歳,19歳の者が,親などの同意がなくても一人で高額な商品を購入するなどの契約をできるようにすることに賛成か,それとも,反対か聞いたところ,「賛成」とする者の割合が19.0%(「賛成である」7.2%+「どちらかといえば賛成である」11.8%),「反対」とする者の割合が78.8%(「どちらかといえば反対である」33.5%+「反対である」45.3%)となっている。
性別に見ると,「賛成」とする者の割合は男性で,「反対」とする者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「賛成」とする者の割合は20歳代,30歳代で,「反対」とする者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると,「賛成」とする者の割合は男性の20歳代から60歳代で,「反対」とする者の割合は女性の40歳代から70歳以上で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「賛成」とする者の割合は管理・専門技術・事務職で,「反対」とする者の割合は主婦で,それぞれ高くなっている。(図6,表6)
性別に見ると,「賛成」とする者の割合は男性で,「反対」とする者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「賛成」とする者の割合は20歳代,30歳代で,「反対」とする者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると,「賛成」とする者の割合は男性の20歳代から60歳代で,「反対」とする者の割合は女性の40歳代から70歳以上で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「賛成」とする者の割合は管理・専門技術・事務職で,「反対」とする者の割合は主婦で,それぞれ高くなっている。(図6,表6)
ア 賛成の理由
18歳,19歳の者が,親などの同意がなくても一人で高額な商品を購入するなどの契約をできるようにすることに「賛成」とする者(581人)に,契約を一人ですることができる年齢を18歳に引き下げることに賛成の理由を聞いたところ,「働いて自分で稼いだお金は,自分の判断で使えるようにしてもよいと考えられるから」を挙げた者の割合が46.5%,「権利を与え,義務を課すことによって,大人としての自覚を促すことができるから」を挙げた者の割合が41.3%,「自分自身で判断する能力が十分あるから」を挙げた者の割合が35.6%,「自分がしたことについて自分で責任をとることができるから」を挙げた者の割合が34.4%などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
性別に見ると,「権利を与え,義務を課すことによって,大人としての自覚を促すことができるから」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。(図7,表7)
性別に見ると,「権利を与え,義務を課すことによって,大人としての自覚を促すことができるから」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。(図7,表7)
イ 反対の理由
18歳,19歳の者が,親などの同意がなくても一人で高額な商品を購入するなどの契約をできるようにすることに「反対」とする者(2,412人)に,契約を一人ですることができる年齢を18歳に引き下げることに反対の理由を聞いたところ,「経済的に親に依存をしているから」を挙げた者の割合が60.2%と最も高く,以下,「自分がしたことについて自分で責任をとることができないから」(54.7%),「自分自身で判断する能力が不十分であるから」(51.5%),「高校3年生でも18歳となるが,高校生が親などの同意なく高額な商品を購入することができることになると不安であるから」(46.4%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
都市規模別に見ると,「高校3年生でも18歳となるが,高校生が親などの同意なく高額な商品を購入することができることになると不安であるから」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「経済的に親に依存をしているから」,「自分がしたことについて自分で責任をとることができないから」,「高校3年生でも18歳となるが,高校生が親などの同意なく高額な商品を購入することができることになると不安であるから」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。(図8,表8)
都市規模別に見ると,「高校3年生でも18歳となるが,高校生が親などの同意なく高額な商品を購入することができることになると不安であるから」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「経済的に親に依存をしているから」,「自分がしたことについて自分で責任をとることができないから」,「高校3年生でも18歳となるが,高校生が親などの同意なく高額な商品を購入することができることになると不安であるから」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。(図8,表8)
ウ どのような条件整備をしたら賛成するか
18歳,19歳の者が,親などの同意がなくても一人で高額な商品を購入するなどの契約をできるようにすることに「反対」とする者(2,412人)に,どのような条件を整備したら,契約を一人ですることができる年齢を18歳に引き下げてよいと考えるか聞いたところ,「どのような条件が整備されたとしても,年齢を引き下げることには反対である」を挙げた者の割合が38.9%,「18歳になる前に,契約の意味や,契約に伴う責任など,法的なものの考え方を身に付けるための教育をより充実して行うこと」を挙げた者の割合は38.4%と高く,以下,「18歳になる前に,消費者問題や金融に関する教育をより充実して行うこと」(26.8%),「消費者保護の施策などを強化充実すること」(19.7%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
都市規模別に見ると,「どのような条件が整備されたとしても,年齢を引き下げることには反対である」を挙げた者の割合は小都市で,「18歳になる前に,消費者問題や金融に関する教育をより充実して行うこと」を挙げた者の割合は大都市,中都市で,「消費者保護の施策などを強化充実すること」を挙げた者の割合は中都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「どのような条件が整備されたとしても,年齢を引き下げることには反対である」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
職業別に見ると,「18歳になる前に,契約の意味や,契約に伴う責任など,法的なものの考え方を身に付けるための教育をより充実して行うこと」,「消費者保護の施策などを強化充実すること」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職で高くなっている。(図9,表9)
都市規模別に見ると,「どのような条件が整備されたとしても,年齢を引き下げることには反対である」を挙げた者の割合は小都市で,「18歳になる前に,消費者問題や金融に関する教育をより充実して行うこと」を挙げた者の割合は大都市,中都市で,「消費者保護の施策などを強化充実すること」を挙げた者の割合は中都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「どのような条件が整備されたとしても,年齢を引き下げることには反対である」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
職業別に見ると,「18歳になる前に,契約の意味や,契約に伴う責任など,法的なものの考え方を身に付けるための教育をより充実して行うこと」,「消費者保護の施策などを強化充実すること」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職で高くなっている。(図9,表9)
(2)段階的に権利を付与する制度の賛否
年齢の区分を3つ以上設けて,一人で結べる契約の範囲を段階的に広げる制度に変えるべきであるという意見があるが,この意見について賛成か,それとも反対か聞いたところ,「賛成」とする者の割合が38.6%(「賛成である」12.5%+「どちらかといえば賛成である」26.1%),「反対」とする者の割合が52.4%(「どちらかといえば反対である」29.2%+「反対である」23.2%)となっている。
性別に見ると,「賛成」とする者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「賛成」とする者の割合は20歳代で,「反対」とする者の割合は50歳代で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「賛成」とする者の割合は労務職で高くなっている。(図10,表10)
性別に見ると,「賛成」とする者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「賛成」とする者の割合は20歳代で,「反対」とする者の割合は50歳代で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「賛成」とする者の割合は労務職で高くなっている。(図10,表10)
(3)一定の条件を満たした未成年者に権利を付与する制度の賛否
契約を一人でする必要性が高いなど一定の条件が認められれば,18歳,19歳の未成年者であっても,20歳以上の成年者と同じように契約を一人でできるようにする制度に変えるべきであるという意見があるが,この意見について賛成か,それとも,反対か聞いたところ,「賛成」とする者の割合が39.5%(「賛成である」13.1%+「どちらかといえば賛成である」26.5%),「反対」とする者の割合が53.9%(「どちらかといえば反対である」27.4%+「反対である」26.6%)となっている。
都市規模別に見ると,「賛成」とする者の割合は大都市,中都市で,「反対」とする者の割合は小都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「賛成」とする者の割合は男性で,「反対」とする者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「賛成」とする者の割合は20歳代,30歳代で,「反対」とする者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると,「賛成」とする者の割合は男性の20歳代から60歳代で,「反対」とする者の割合は女性の40歳代から70歳以上で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「賛成」とする者の割合は管理・専門技術・事務職,労務職で,「反対」とする者の割合は主婦で,それぞれ高くなっている。(図11,表11)
都市規模別に見ると,「賛成」とする者の割合は大都市,中都市で,「反対」とする者の割合は小都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「賛成」とする者の割合は男性で,「反対」とする者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「賛成」とする者の割合は20歳代,30歳代で,「反対」とする者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると,「賛成」とする者の割合は男性の20歳代から60歳代で,「反対」とする者の割合は女性の40歳代から70歳以上で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「賛成」とする者の割合は管理・専門技術・事務職,労務職で,「反対」とする者の割合は主婦で,それぞれ高くなっている。(図11,表11)
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