• 外交・防衛

7ページ目-自衛隊・防衛問題に関する世論調査(平成21年1月調査)

2009年3月16日掲載

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2 調査結果の概要


6.日本の防衛のあり方に関する意識

 (1) 日米安全保障条約についての考え方
 日本は現在,アメリカと安全保障条約を結んでいるが,この日米安全保障条約は日本の平和と安全に役立っていると思うか,役立っていないと思うか聞いたところ,「役立っている」とする者の割合が76.4%(「役立っている」31.3%+「どちらかといえば役立っている」45.0%),「役立っていない」とする者の割合が16.2%(「どちらかといえば役立っていない」11.9%+「役立っていない」4.3%)となっている。
 性別に見ると,「役立っている」とする者の割合は男性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「役立っている」とする者の割合は50歳代で,「役立っていない」とする者の割合は30歳代,40歳代で高くなっている。(図23図24表18−1表18−2

 (2) 日本の安全を守るための方法
 日本の安全を守るためにはどのような方法をとるべきだと思うか聞いたところ,「現状どおり日米の安全保障体制と自衛隊で日本の安全を守る」と答えた者の割合が77.3%,「日米安全保障条約をやめて,自衛隊だけで日本の安全を守る」と答えた者の割合が9.9%,「日米安全保障条約をやめて,自衛隊も縮小または廃止する」と答えた者の割合が4.2%となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,大きな変化は見られない。
 都市規模別に見ると,「現状どおり日米の安全保障体制と自衛隊で日本の安全を守る」と答えた者の割合は小都市で高くなっている。(図25図26表19−1表19−2

 (3) 日本が戦争に巻き込まれる危険性
 現在の世界の情勢から考えて日本が戦争を仕掛けられたり戦争に巻き込まれたりする危険があると思うか,それともそのような危険はないと思うか聞いたところ,「危険がある」とする者の割合が69.2%(「危険がある」26.6%+「どちらかといえば危険がある」42.6%),「危険はない」とする者の割合が25.8%(「どちらかといえば危険がない」19.3%+「危険はない」6.5%)となっている。
 都市規模別に見ると,「危険はない」とする者の割合は大都市で高くなっている。
 性別に見ると,「危険はない」とする者の割合は男性で高くなっている。(図27表20参考

  ア 日本が戦争に巻き込まれる危険があると思う理由
 日本が戦争に巻き込まれる危険性について,「危険がある」とする者(1,233人)にどうしてそう思うか聞いたところ,「国際的な緊張や対立があるから」を挙げた者の割合が75.4%と最も高く,以下,「国連の機能が不十分だから」(31.9%),「自衛力が不十分だから」(19.5%),「日米安全保障条約があるから」(16.7%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
 都市規模別に見ると,「自衛力が不十分だから」を挙げた者の割合は町村で,「日米安全保障条約があるから」を挙げた者の割合は大都市で,それぞれ高くなっている。
 性別に見ると,大きな差異は見られない。
 年齢別に見ると,「国際的な緊張や対立があるから」を挙げた者の割合は30歳代から50歳代で,「自衛力が不十分だから」を挙げた者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図28表21参考

  イ 日本が戦争に巻き込まれる危険はないと思う理由
 日本が戦争に巻き込まれる危険性について,「危険はない」とする者(460人)にどうしてそう思うか聞いたところ,「日米安全保障条約があるから」を挙げた者の割合が45.0%,「戦争放棄の憲法があるから」を挙げた者の割合が38.9%,「国連が平和への努力をしているから」を挙げた者の割合が32.2%と高く,以下,「国際的な緊張や対立が弱まっているから」(16.7%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
 性別に見ると,「戦争放棄の憲法があるから」を挙げた者の割合は女性で,「国際的な緊張や対立が弱まっているから」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。(図29表22参考

 (4) 日本の平和と安全の面から関心を持っていること
 日本の平和と安全の面から関心を持っていることを聞いたところ,「朝鮮半島情勢」を挙げた者の割合が56.8%と最も高く,以下,「国際テロ組織の活動」(43.7%),「中東情勢」(31.8%),「米国と中国との関係」(30.9%),「中国の軍事力の近代化や海洋における活動」(30.4%)などの順となっている。(複数回答,上位5項目)
 前回の調査結果と比較して見ると,「朝鮮半島情勢」(63.7%→56.8%),「中国の軍事力の近代化や海洋における活動」(36.3%→30.4%)を挙げた者の割合が低下し,「中東情勢」(27.4%→31.8%),「米国と中国との関係」(27.5%→30.9%)を挙げた者の割合が上昇している。
 都市規模別に見ると,「朝鮮半島情勢」を挙げた者の割合は中都市で,「国際テロ組織の活動」を挙げた者の割合は大都市で,それぞれ高くなっている。
 性別に見ると,「朝鮮半島情勢」,「中東情勢」,「米国と中国との関係」,「中国の軍事力の近代化や海洋における活動」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「朝鮮半島情勢」,「中東情勢」を挙げた者の割合は50歳代で,「国際テロ組織の活動」を挙げた者の割合は20歳代から40歳代で,それぞれ高くなっている。(図30表23−1表23−2参考




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