2 調査結果の概要
5.犯罪捜査や刑事裁判における権利の尊重
(1) 刑事事件に対する関心度
日ごろ,新聞記事やテレビのニュースで報道される刑事事件について,どの程度の関心を持っているか聞いたところ,「関心がある」とする者の割合が91.7%(「日ごろ関心を持っている」58.4%+「有名な事件や自分の知っている事件については関心を持っている」33.3%),「関心がない」とする者の割合が8.3%(「あまり関心がない」7.9%+「全く関心がない」0.3%)となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,「関心がある」(88.2%→91.7%)とする者の割合が上昇し,「関心がない」(11.8%→8.3%)とする者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,大きな差異は見られない。
性別に見ると,大きな差異は見られない。
年齢別に見ると,「関心がある」とする者の割合は30歳代から50歳代で,「関心がない」とする者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図10,表10)
前回の調査結果と比較して見ると,「関心がある」(88.2%→91.7%)とする者の割合が上昇し,「関心がない」(11.8%→8.3%)とする者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,大きな差異は見られない。
性別に見ると,大きな差異は見られない。
年齢別に見ると,「関心がある」とする者の割合は30歳代から50歳代で,「関心がない」とする者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図10,表10)
ア 関心を持った刑事事件
刑事事件に「関心がある」とする者(1,879人)に,最近の新聞やテレビのニュースで報道された刑事事件で,関心を持ったのはどのような犯罪か聞いたところ,「殺人,強盗殺人,強盗などの凶悪な犯罪」を挙げた者の割合が85.5%と最も高く,以下,「窃盗,詐欺などの財産に関する犯罪」(52.0%),「暴行,傷害,脅迫などの粗暴な犯罪」(46.9%),「強姦,強制わいせつなどの性犯罪」(31.2%),「贈収賄などの汚職犯罪」(31.1%)などの順となっている。(3つまでの複数回答,上位5項目)
前回の調査結果と比較して見ると,「殺人,強盗殺人,強盗などの凶悪な犯罪」(82.7%→85.5%),「窃盗,詐欺などの財産に関する犯罪」(33.2%→52.0%),「強姦,強制わいせつなどの性犯罪」(21.8%→31.2%)を挙げた者の割合が上昇し,「贈収賄などの汚職犯罪」(38.3%→31.1%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「殺人,強盗殺人,強盗などの凶悪な犯罪」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「強姦,強制わいせつなどの性犯罪」を挙げた者の割合は女性で,「贈収賄などの汚職犯罪」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「殺人,強盗殺人,強盗などの凶悪な犯罪」を挙げた者の割合は40歳代で,「暴行,傷害,脅迫などの粗暴な犯罪」を挙げた者の割合は30歳代で,「強姦,強制わいせつなどの性犯罪」を挙げた者の割合は20歳代で,「贈収賄などの汚職犯罪」を挙げた者の割合は60歳代で,それぞれ高くなっている。(図11,表11)
前回の調査結果と比較して見ると,「殺人,強盗殺人,強盗などの凶悪な犯罪」(82.7%→85.5%),「窃盗,詐欺などの財産に関する犯罪」(33.2%→52.0%),「強姦,強制わいせつなどの性犯罪」(21.8%→31.2%)を挙げた者の割合が上昇し,「贈収賄などの汚職犯罪」(38.3%→31.1%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「殺人,強盗殺人,強盗などの凶悪な犯罪」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「強姦,強制わいせつなどの性犯罪」を挙げた者の割合は女性で,「贈収賄などの汚職犯罪」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「殺人,強盗殺人,強盗などの凶悪な犯罪」を挙げた者の割合は40歳代で,「暴行,傷害,脅迫などの粗暴な犯罪」を挙げた者の割合は30歳代で,「強姦,強制わいせつなどの性犯罪」を挙げた者の割合は20歳代で,「贈収賄などの汚職犯罪」を挙げた者の割合は60歳代で,それぞれ高くなっている。(図11,表11)
(2) 犯人であると疑いをかけられている人の権利の尊重
我が国における犯罪捜査や刑事裁判の手続きの中で,犯人であると疑いをかけられている人の権利は尊重されていると思うかどうか聞いたところ,「尊重されている」とする者の割合が37.7%(「十分尊重されている」10.9%+「どちらかというと尊重されている」26.9%),「尊重されていない」とする者の割合が40.5%(「あまり尊重されていない」32.8%+「ほとんど尊重されていない」7.7%)となっている。なお,「どちらともいえない」と答えた者の割合が10.1%,「わからない」と答えた者の割合が11.7%となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,大きな変化は見られない。
性別に見ると,「尊重されている」とする者の割合は男性で高くなっている。(図12,表12)
前回の調査結果と比較して見ると,大きな変化は見られない。
性別に見ると,「尊重されている」とする者の割合は男性で高くなっている。(図12,表12)
(3) 被害者の権利の尊重
我が国における犯罪捜査や刑事裁判の手続きの中で,被害者の権利は尊重されていると思うかどうか聞いたところ,「尊重されている」とする者の割合が15.9%(「十分尊重されている」2.7%+「どちらかというと尊重されている」13.2%),「尊重されていない」とする者の割合が70.6%(「あまり尊重されていない」45.5%+「ほとんど尊重されていない」25.1%)となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,「尊重されている」(21.4%→15.9%)とする者の割合が低下し,「尊重されていない」(63.1%→70.6%)とする者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「尊重されている」とする者の割合は小都市で高くなっている。
年齢別に見ると,「尊重されている」とする者の割合は70歳以上で,「尊重されていない」とする者の割合は30歳代から50歳代で,それぞれ高くなっている。(図13,表13)
前回の調査結果と比較して見ると,「尊重されている」(21.4%→15.9%)とする者の割合が低下し,「尊重されていない」(63.1%→70.6%)とする者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「尊重されている」とする者の割合は小都市で高くなっている。
年齢別に見ると,「尊重されている」とする者の割合は70歳以上で,「尊重されていない」とする者の割合は30歳代から50歳代で,それぞれ高くなっている。(図13,表13)
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