2 調査結果の概要
- サマータイム制度
(1) サマータイム制度の周知度
「サマータイム制度」についての説明を提示(提示カード参照)したうえで,「サマータイム(夏時間)制度」を知っているか聞いたところ,「知っている」とする者の割合が80.1%(「知っている」59.1%+「言葉だけは聞いたことがある」21.0%),「知らない」と答えた者の割合が18.9%となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,「知っている」(71.0%→80.1%)とする者の割合が上昇し,「知らない」(28.2%→18.9%)と答えた者の割合が低下している。
市規模別に見ると,「知っている」とする者の割合は大都市,中都市で,「知らない」と答えた者の割合は小都市,町村で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「知っている」とする者の割合は男性で,「知らない」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると,「知っている」とする者の割合は男性の40歳代から60歳代で,「知らない」と答えた者の割合は男性の20歳代と女性の20歳代,50歳代で,それぞれ高くなっている。(図12)
職業別に見ると,「知っている」とする者の割合は管理・専門技術・事務職で,「知らない」と答えた者の割合は家族従業者,労務職で,それぞれ高くなっている。(表12)
(提示カード)
「サマータイム(夏時間)制度」とは,明るい時間帯を有効に活用するため,春から夏にかけての日の長い期間,時刻を1時間進める制度で,現在,ヨーロッパ諸国やアメリカ等で実施されています。
この「サマータイム(夏時間)制度」は,照明やエアコン等の節約により省エネに役立つといわれていますが,一方で毎年春と秋の2回時間合わせが必要になるというような面もあります。ア サマータイム制度の情報の入手先
「知っている」とする者(2,836人)に,何によってこの「サマータイム(夏時間)制度」についての情報を得たか聞いたところ,「テレビ」を挙げた者の割合が72.0%と最も高く,以下,「新聞」(55.9%)などの順となっている。(複数回答)
前回の調査結果と比較して見ると,「テレビ」(61.4%→72.0%),「新聞」(49.9%→55.9%)を挙げた者の割合が上昇している。(図13)
都市規模別に見ると,「テレビ」を挙げた者の割合は町村で高くなっている。
性別に見ると,「テレビ」を挙げた者の割合は女性で,「新聞」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると,「テレビ」を挙げた者の割合は男性の50歳代と女性の30歳代から50歳代で,「新聞」を挙げた者の割合は男性の40歳代,50歳代と女性の40歳代,50歳代で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「テレビ」を挙げた者の割合は家族従業者,労務職で,「新聞」を挙げた者の割合は自営業主,管理・専門技術・事務職で,それぞれ高くなっている。(表13)(2) サマータイム制度が導入された場合生活面で考えられること
サマータイム(夏時間)制度が導入されるとした場合,生活面でどのようなことが考えられるか聞いたところ,「始業時間が涼しく冷房用のエネルギーが節約できる」を挙げた者の割合が32.6%,「夕方明るいので照明時間を短くできる」を挙げた者の割合が31.7%,「エネルギーの節約によって地球温暖化防止になる」を挙げた者の割合が29.8%と高く,以下,「涼しい朝の時間に通勤・通学ができる」(27.3%)などの順となっている。(複数回答,図14)
都市規模別に見ると,「始業時間が涼しく冷房用のエネルギーが節約できる」,「涼しい朝の時間に通勤・通学ができる」を挙げた者の割合は中都市で,「夕方明るいので照明時間を短くできる」,「エネルギーの節約によって地球温暖化防止になる」を挙げた者の割合は小都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「夕方明るいので照明時間を短くできる」,「涼しい朝の時間に通勤・通学ができる」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
性・年齢別に見ると,「始業時間が涼しく冷房用のエネルギーが節約できる」を挙げた者の割合は男性の50歳代と女性の40歳代で,「夕方明るいので照明時間を短くできる」を挙げた者の割合は女性の20歳代で,「エネルギーの節約によって地球温暖化防止になる」を挙げた者の割合は男性の50歳代と女性の40歳代で,「涼しい朝の時間に通勤・通学ができる」を挙げた者の割合は男性の50歳代と女性の30歳代から50歳代で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「始業時間が涼しく冷房用のエネルギーが節約できる」,「夕方明るいので照明時間を短くできる」,「エネルギーの節約によって地球温暖化防止になる」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職で,「涼しい朝の時間に通勤・通学ができる」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職,主婦で,それぞれ高くなっている。(表14,参考表)(3) サマータイム制度導入に対する賛否
サマータイム(夏時間)制度を導入することについてどのように考えるか聞いたところ,「賛成」とする者の割合が50.9%(「賛成」17.2%+「どちらかといえば賛成」33.7%),「反対」とする者の割合が28.8%(「どちらかといえば反対」19.5%+「反対」9.3%)となっている。なお,「わからない」と答えた者の割合が20.3%となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,「賛成」(54.0%→50.9%)とする者の割合が低下し,「反対」(25.2%→28.8%)とする者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「賛成」とする者の割合は中都市で,「反対」とする者の割合は大都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「賛成」とする者の割合は男性で高くなっている。
性・年齢別に見ると,「賛成」とする者の割合は男性の50歳代と女性の20歳代で,「反対」とする者の割合は男性の40歳代で,それぞれ高くなっている。(図15)
職業別に見ると,「賛成」とする者の割合は管理・専門技術・事務職で高くなっている。(表15,参考表)ア サマータイム制度導入に賛成の理由
「賛成」とする者(1,802人)にサマータイム制度の導入に賛成なのは,どのような理由からか聞いたところ,「エネルギーの節約になるから」を挙げた者の割合が66.6%と最も高く,以下,「夕方の明るい時間が増えることで,私たちの行動の選択肢が拡がるから」(45.6%),「切替日においてライフスタイルを自ら考え直し,その中で地球環境問題や省エネ等への対応などについて考えていく『きっかけ』となるから」(28.4%)などの順となっている。(複数回答,図16)
性別に見ると,「切替日においてライフスタイルを自ら考え直し,その中で地球環境問題や省エネ等への対応などについて考えていく『きっかけ』となるから」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「エネルギーの節約になるから」を挙げた者の割合は60歳代,70歳以上で,「夕方の明るい時間が増えることで,私たちの行動の選択肢が拡がるから」を挙げた者の割合は20歳代で,「切替日においてライフスタイルを自ら考え直し,その中で地球環境問題や省エネ等への対応などについて考えていく『きっかけ』となるから」を挙げた者の割合は30歳代,50歳代で,それぞれ高くなっている。(表16,参考表)イ サマータイム制度導入に反対の理由
「反対」とする者(1,021人)にサマータイム制度の導入に反対なのは,どのような理由からか聞いたところ,「切替日において時間あわせが面倒だったり,混乱したりするから」を挙げた者の割合が35.2%,「生活時間の変更で体調を崩す恐れがあるから」を挙げた者の割合が33.8%,「エネルギー節約の効果があるとは考えられないから」を挙げた者の割合が33.4%,「日本の地形・風土になじまないから」を挙げた者の割合が30.6%などの順となっている。(図17)
都市規模別に見ると,「生活時間の変更で体調を崩す恐れがあるから」を挙げた者の割合は中都市で,「エネルギー節約の効果があるとは考えられないから」を挙げた者の割合は大都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「切替日において時間あわせが面倒だったり,混乱したりするから」,「生活時間の変更で体調を崩す恐れがあるから」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「切替日において時間あわせが面倒だったり,混乱したりするから」を挙げた者の割合は20歳代,30歳代で高くなっている。(表17,参考表)
目次 | 戻る | 次へ