このページの本文へ移動

世論調査内閣府

2 調査結果の概要


  1. 国際社会における役割等について

    (1)外国における日本の立場の理解について

     日本は自分の国の意見や立場を外国に正確に伝えたり理解させたりしていると思うか聞いたところ,「そう思う」と答えた者の割合が10.6%,「そう思わない」と答えた者の割合が63.7%,「どちらともいえない」と答えた者の割合が17.8%となっている。
     平成11年12月の調査結果と比較してみると,大きな変化は見られない。(図32
     性別に見ると,「そう思わない」と答えた者の割合は男性で,「どちらともいえない」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。(表32

    ア 日本の立場を伝えていないと思う理由

     日本は自分の国の意見や立場を外国に正確に伝えたり理解させたりしていると思わないと答えた者(1,317人)にその理由を聞いたところ,「諸外国の対日認識には誤解や理解の不十分な面があるから」と答えた者の割合が51.7%と最も高く,以下,「諸外国の対日批判に関する反論に不十分な面があるから」(29.8%),「諸外国で入手可能な日本に関する情報が少ないから」(14.4%)の順となっている。
     前回の調査結果と比較して見ると,「諸外国の対日認識には誤解や理解の不十分な面があるから」(47.1%→51.7%)と答えた者の割合が上昇している。(図33
     性別に見ると,大きな差異は見られない。(表33

    (2)WTO貿易交渉で望むこと

     世界貿易機関(WTO)の包括的貿易交渉(新ラウンド)が,更なる貿易自由化と貿易ルールの策定に向けて本年11月に立ち上がることが予定されていますが,この包括的貿易交渉(新ラウンド)を通じて何を期待するか聞いたところ,「日本の国内規制の緩和」を挙げた者の割合が28.9%と最も高く,以下,「貿易と環境保護に関する国際ルールの整備(例えば,自動車の排気ガス規制が,その国に自動車を輸出する国にとっては貿易の障害になるので,貿易促進と環境保護という2つの政策目標を両立させるために必要となる国際ルールを整備する)」(24.0%),「外国で日本製品に対してダンピング防止のための関税がむやみに課されないようにするなどのルールの強化」(21.5%),「競争力のない国内産業への適切な保護」(19.4%)などの順となっている。なお,「わからない」と答えた者の割合が22.9%となっている。(複数回答)(図34
     性別に見ると,「日本の国内規制の緩和」,「貿易と環境保護に関する国際ルールの整備(例えば,自動車の排気ガス規制が,その国に自動車を輸出する国にとっては貿易の障害になるので,貿易促進と環境保護という2つの政策目標を両立させるために必要となる国際ルールを整備する)」,「外国で日本製品に対してダンピング防止のための関税がむやみに課されないようにするなどのルールの強化」,「競争力のない国内産業への適切な保護」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
     年齢別に見ると,「日本の国内規制の緩和」を挙げた者の割合は40歳代で,「貿易と環境保護に関する国際ルールの整備(例えば,自動車の排気ガス規制が,その国に自動車を輸出する国にとっては貿易の障害になるので,貿易促進と環境保護という2つの政策目標を両立させるために必要となる国際ルールを整備する)」を挙げた者の割合は40歳代,50歳代で,それぞれ高くなっている。(表34

    (3)セーフガードの発動についての賛否

     セーフガードについての説明をカード(提示カード〔1〕)で提示したうえで,セーフガードの発動についてどう考えるか聞いたところ,「賛成」とする者の割合が62.0%(「賛成」26.4%+「どちらかというと賛成」35.6%),「反対」とする者の割合が28.2%(「どちらかというと反対」21.0%+「反対」7.2%)となっている。
     性別に見ると,「反対」とする者の割合は男性で高くなっている。
     年齢別に見ると,「反対」とする者の割合は50歳代で高くなっている。(図35表35



    提示カード(1)
    セーフガードについて
     自由貿易を進める中で外国からの輸入が急増することにより国内の産業の受ける被害が深刻な場合に,セーフガードという措置(緊急輸入制限)を発動して関税を引き上げたり,数量制限を行って一時的に輸入を抑え国内産業に救済・調整の時間を与えることが,世界貿易機関(WTO)の下で認められています。
     日本でも本年4月には,「ねぎ」,「生しいたけ」及び「畳表(たたみおもて)」の品目について暫定的にセーフガードを発動しました。



    ア セーフガード発動に賛成する理由

     セーフガード発動に「賛成」とする者(1,281人)に賛成する理由を聞いたところ,「安い輸入品との競争で深刻な被害を受けている国内の生産者の生計を維持する必要があるから」を挙げた者の割合が69.5%と最も高く,以下,「安価な輸入品で被害を受けている,安全性や品質の高い国産品の生産を守る必要があるから」(44.9%),「国内の生産者が輸入品に対抗するためには,合理化や構造改革をする時間的余裕が必要だから」(23.2%),「日本の国を守るために国際的なルールで認められているあらゆる手段は用いるべきだから」(17.9%)の順となっている。 (複数回答)(図36
     性別に見ると,「安い輸入品との競争で深刻な被害を受けている国内の生産者の生計を維持する必要があるから」を挙げた者の割合は女性で,「国内の生産者が輸入品に対抗するためには,合理化や構造改革をする時間的余裕が必要だから」,「日本の国を守るために国際的なルールで認められているあらゆる手段は用いるべきだから」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
     年齢別に見ると,「安価な輸入品で被害を受けている,安全性や品質の高い国産品の生産を守る必要があるから」を挙げた者の割合は50歳代で高くなっている。(表36

    イ セーフガード発動に反対する理由

     セーフガード発動に「反対」とする者(582人)に反対する理由を聞いたところ,「セーフガードは一時的な手当てに過ぎないので,より抜本的な方法による国内産業の建て直しにつながらないから」を挙げた者の割合が52.6%と最も高く,以下,「安い輸入品がなくなると,消費者や輸入品を使うユーザー産業などは困るから」(40.7%),「合理化などのために国際分業や海外への投資や現地生産を進めている企業も多く,国内に残っている生産者だけを保護するのは不公平だから」(25.6%),「輸出国が対抗措置をとると,別の産業に悪影響が及び貿易戦争に発展するから」(20.3%),「日本は戦後一貫して自由貿易を支持し,保護主義的な動きには強く反対してきたのに,その姿勢を曲げることになるから」(17.5%)の順となっている。(複数回答)(図37
     性別に見ると,「安い輸入品がなくなると,消費者や輸入品を使うユーザー産業などは困るから」を挙げた者の割合は女性で,「輸出国が対抗措置をとると,別の産業に悪影響が及び貿易戦争に発展するから」,「日本は戦後一貫して自由貿易を支持し,保護主義的な動きには強く反対してきたのに,その姿勢を曲げることになるから」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。(表37

    (4)京都議定書について

     京都議定書についての説明をカード(提示カード〔2〕)で提示したうえで,日本は,地球温暖化に対処するために京都議定書の締結に対してどのように対応すべきか聞いたところ,「アメリカの動向に関係なく,日本は他の諸国とともに率先して京都議定書を締結すべき」と答えた者の割合が49.8%,「アメリカの参加がなければ効果があがらないので,アメリカの京都議定書締結を確保した上で,日本も締結すべき」と答えた者の割合が26.4%,「経済的負担が大きいので日本は議定書を締結すべきではなく,自主的に温暖化対策に取り組むべき」と答えた者の割合が9.3%となっている。
     性別に見ると,「アメリカの動向に関係なく,日本は他の諸国とともに率先して京都議定書を締結すべき」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
     年齢別に見ると,「アメリカの動向に関係なく,日本は他の諸国とともに率先して京都議定書を締結すべき」と答えた者の割合は40歳代で高くなっている。(図38表38



    提示カード(2)
    京都議定書について
     京都議定書は,地球温暖化を止めるために先進諸国が2008〜2012年に温室効果ガスを一定数値まで削減する義務を規定しており,各国がこの議定書を締結して,緊急に温暖化対策を推進することが求められています。一方,世界の温室効果ガスの約4分の1を排出するアメリカは,アメリカ経済への悪影響や途上国が義務を負っていないことを理由に議定書に反対しています。また,京都議定書では,日本は温暖効果ガスを90年比で今後6%削減することとなっていますが,99年現在で約6%増えています。この目標を達成するためには日本の産業界や国民に省エネや燃料代替などの面で相当努力が必要となります。



    (5)海洋国家としての海洋政策の重点分野

     わが国は,いわゆる200海里水域の設定など,海に関する様々なルールを決めた「国連海洋法条約」を1996年に締結し,本年はそれから5年目に当たるが,わが国は,21世紀を迎えたいま,海洋国家として,どのような分野を重視して海洋政策を進めていくべきだと考えるか聞いたところ,「海洋汚染の防止など,海洋環境の保全の強化」を挙げた者の割合が61.3%と最も高く,以下,「漁業資源の保存・管理及び適正な利用」(43.4%),「海賊問題への対応など,『海上交通・運輸の安全』の維持・強化」(35.7%),「石油,天然ガス等の海底資源・エネルギーの開発」(27.4%),「海洋全般に関する知識向上のための科学的調査の促進」(20.0%)の順となっている。(複数回答)(図39
     性別に見ると,「漁業資源の保存・管理及び適正な利用」,「海賊問題への対応など,『海上交通・運輸の安全』の維持・強化」,「石油,天然ガス等の海底資源・エネルギーの開発」,「海洋全般に関する知識向上のための科学的調査の促進」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
     年齢別に見ると,「海洋汚染の防止など,海洋環境の保全の強化」を挙げた者の割合は20歳代から40歳代で,「漁業資源の保存・管理及び適正な利用」,「石油,天然ガス等の海底資源・エネルギーの開発」を挙げた者の割合は40歳代で,「海賊問題への対応など,『海上交通・運輸の安全』の維持・強化」を挙げた者の割合は60歳代で,それぞれ高くなっている。(表39

    (6)海賊問題に対する日本の対応

     現在,特に東南アジアの海域で,「海賊」が出没し,その発生件数が年々増加するなど大きな問題となっていますが,このような問題に対してわが国はどのように対応すべきと考えるか聞いたところ,「わが国の船舶の安全を守るため,わが国自身が警備船舶を海賊発生地域に派遣して取り締まるなどの積極的な政策をとるべき」と答えた者の割合が28.4%,「わが国は,警備船舶を海賊多発地域に派遣するのではなく,実際の取り締まりは各国に任せることとし,このような取り締まり能力を向上させるための援助を海賊多発地域の沿岸国に対して与えるべき」と答えた者の割合が15.5%,「海賊問題は,船舶航行の安全に対する甚大な脅威となるアジア諸国の共通の問題と認識し,アジア諸国全体が協力して取り締まりを行うこととし,そのためのルールづくりをしていく上でわが国がイニシアティブをとっていくべき」と答えた者の割合が39.4%,「海賊問題に対しては、わが国として特段の対策をとる必要はない」と答えた者の割合が2.1%となっている。
     なお,「わからない」と答えた者の割合が14.6%となっている。
     性別に見ると,「海賊問題は,船舶航行の安全に対する甚大な脅威となるアジア諸国の共通の問題と認識し,アジア諸国全体が協力して取り締まりを行うこととし,そのためのルールづくりをしていく上でわが国がイニシアティブをとっていくべき」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
     年齢別に見ると,「わが国の船舶の安全を守るため,わが国自身が警備船舶を海賊発生地域に派遣して取り締まるなどの積極的な政策をとるべき」と答えた者の割合は60歳代で,「わが国は,警備船舶を海賊多発地域に派遣するのではなく,実際の取り締まりは各国に任せることとし,このような取り締まり能力を向上させるための援助を海賊多発地域の沿岸国に対して与えるべき」と答えた者の割合は20歳代,30歳代で,「海賊問題は,船舶航行の安全に対する甚大な脅威となるアジア諸国の共通の問題と認識し,アジア諸国全体が協力して取り締まりを行うこととし,そのためのルールづくりをしていく上でわが国がイニシアティブをとっていくべき」と答えた者の割合は40歳代で,それぞれ高くなっている。(図40表40

    (7)海洋環境問題に対する重点分野

     現在,世界で海洋汚染が進行しており,この問題に対処するための適切な対応が求められていますが,この問題に対して,わが国としてどのようなことに力をいれていくべきだと考えるか聞いたところ,「まずわが国自身が国内で規制を強化し,海を汚染しないよう最大限の努力を行うべき」を挙げた者の割合が53.7%,「国際社会全体と共同して,海洋汚染防止のための国際会議の開催や条約の作成など,世界全体の海洋環境保全のための話し合いの場や,ルール作りに貢献していく」を挙げた者の割合が51.1%と高く,以下,「韓国,中国及びロシアなど,近隣諸国との間でわが国近海における海洋汚染を防止するための地域協力を促進するべき」(36.9%),「海洋汚染防止対策など有効な手段がとれない途上国に対して,海洋環境保全のための援助を積極的に行う」(20.8%)の順となっている。(複数回答)(図41
     性別に見ると,「国際社会全体と共同して,海洋汚染防止のための国際会議の開催や条約の作成など,世界全体の海洋環境保全のための話し合いの場や,ルール作りに貢献していく」,「韓国,中国及びロシアなど,近隣諸国との間でわが国近海における海洋汚染を防止するための地域協力を促進するべき」,「海洋汚染防止対策など有効な手段がとれない途上国に対して,海洋環境保全のための援助を積極的に行う」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
     年齢別に見ると,「まずわが国自身が国内で規制を強化し,海を汚染しないよう最大限の努力を行うべき」を挙げた者の割合は30歳代で,「国際社会全体と共同して,海洋汚染防止のための国際会議の開催や条約の作成など,世界全体の海洋環境保全のための話し合いの場や,ルール作りに貢献していく」を挙げた者の割合は30歳代から50歳代で,「海洋汚染防止対策など有効な手段がとれない途上国に対して,海洋環境保全のための援助を積極的に行う」を挙げた者の割合は40歳代で,それぞれ高くなっている。(表41

    (8)国際社会における日本の役割

     日本は国際社会で,主としてどのような役割を果たすべきか聞いたところ,「人的支援を含んだ,地域紛争の平和的解決に向けた努力などの国際平和の維持への貢献」を挙げた者の割合が50.3%と最も高く,以下,「地球環境問題などの地球的規模の問題解決への貢献」(38.2%),「難民・避難民(特に子供,女性)に対する人道的な支援」(30.9%),「世界経済の健全な発展への貢献」(19.6%)などの順となっている。(2つまでの複数回答)
     前回の調査結果と比較して見ると,「人的支援を含んだ,地域紛争の平和的解決に向けた努力などの国際平和の維持への貢献」(41.8%→50.3%),「難民・避難民(特に子供,女性)に対する人道的な支援」(28.1%→30.9%)を挙げた者の割合が上昇している。(図42
     性別に見ると,「世界経済の健全な発展への貢献」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
     年齢別に見ると,「人的支援を含んだ,地域紛争の平和的解決に向けた努力などの国際平和の維持への貢献」を挙げた者の割合は50歳代で,「地球環境問題などの地球的規模の問題解決への貢献」を挙げた者の割合は20歳代から40歳代で,それぞれ高くなっている。(表42


目次戻る次へ

Copyright© Cabinet Office, Government Of Japan. All Rights Reserved.

内閣府大臣官房政府広報室 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(代表)