• 食品・農林水産

4ページ目-農産物貿易に関する世論調査(平成12年7月調査)

2000年10月10日掲載

報告書の引用について

調査データを引用・転載する場合には、出典を明記してください。
出典を編集・加工等して利用する場合には、その旨も明記してください。
詳細及びその他のルールについては「リンク・著作権等について」をご参照ください。

ご協力のお願い

今後の業務の参考にしたいため、大変お手数ですが、引用のご連絡をお願いします。

インターネットからのご連絡

内閣府が運営する引用連絡フォームにて必要事項をご記入ください。

引用連絡フォーム

郵送でのご連絡

掲載部分の写しを以下お問合せ先までご送付ください。

〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
内閣府大臣官房政府広報室 世論調査担当
電話番号 03-5253-2111(代表)

2 調査結果の概要


  1. 今後の農産物貿易政策について
    (1) 国際競争が激しくなっていく中での我が国の対応
     近年,経済のグローバル化が進み,農産物貿易についても国際競争が激しくなっているが,このような状況の中で,我が国はどのように対応すべきと思うか聞いたところ,「国際競争に十分耐えうるように農業の体質強化を図るべき」と答えた者の割合が63.0%と最も高く,以下,「自然条件,地理条件がもともと不利な日本が他の農業国と同じ条件で競争することは不平等であり,何らかのハンディキャップが認められるべき」(20.7%),「自然条件、地理条件が不利な日本では農業を維持していくことが困難であり、他国に委ねるべき」(4.6%)の順となっている。なお,「わからない」と答えた者の割合は11.7%となっている。
     性別に見ると,「国際競争に十分耐えうるように農業の体質強化を図るべき」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
     性・年齢別に見ると,「国際競争に十分耐えうるように農業の体質強化を図るべき」と答えた者の割合は男性の50歳代と女性の40歳代で,「自然条件,地理条件がもともと不利な日本が他の農業国と同じ条件で競争することは不平等であり,何らかのハンディキャップが認められるべき」と答えた者の割合は女性の20歳代,30歳代で,それぞれ高くなっている。(図13
     職業別に見ると,「国際競争に十分耐えうるように農業の体質強化を図るべき」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職で,「自然条件,地理条件がもともと不利な日本が他の農業国と同じ条件で競争することは不平等であり,何らかのハンディキャップが認められるべき」と答えた者の割合は労務職で,それぞれ高くなっている。(表14

    (2) WTO農業交渉開始の周知度
     2000年から世界貿易機関,すなわちWTOにおいて農産物の貿易について議論するための交渉が開始されていることについて知っているか,それとも知らないか聞いたところ,「知っている」と答えた者の割合が32.9%,「知らない」と答えた者の割合が67.1%となっている。
     都市規模別に見ると,「知っている」と答えた者の割合は3大都市圏で高くなっている。
     地域ブロック別に見ると,「知っている」と答えた者の割合は関東で高くなっている。
     性別に見ると,「知っている」と答えた者の割合は男性で,「知らない」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
     性・年齢別に見ると,「知っている」と答えた者の割合は男性の40歳以上で,「知らない」と答えた者の割合は男性の20歳代と女性の20歳代から40歳代,60歳以上で,それぞれ高くなっている。(図14
     職業別に見ると,「知っている」と答えた者の割合は自営業主,管理・専門技術・事務職で,「知らない」と答えた者の割合は家族従業者,労務職,主婦で,それぞれ高くなっている。(表15

    ア WTO農業交渉の情報の入手方法
     「知っている」と答えた者(1,174人)に,WTO農業交渉に関する情報の入手方法は何か聞いたところ,「テレビ・ラジオ」を挙げた者の割合が79.2%と最も高く,以下,「新聞」(67.5%)などの順となっている。(複数回答,図15
     性別に見ると,「テレビ・ラジオ」を挙げた者の割合は女性で,「新聞」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
     年齢別に見ると,「新聞」を挙げた者の割合は50歳代で高くなっている。
     職業別に見ると,「テレビ・ラジオ」を挙げた者の割合は主婦で高くなっている。(表16

    (3) 「次期交渉にむけての日本の提案」の周知度
     昨年6月に政府が取りまとめた「次期交渉に向けての日本の提案」について知っているか聞いたところ,「知っている(小計)」と答えた者の割合が16.8%(「提案の内容について知っている」2.4%+「出されたことは知っている」14.4%),「知らない」と答えた者の割合が83.2%となっている。
     都市規模別に見ると,「知っている(小計)」と答えた者の割合は郡部・人口10万人未満の市で,「知らない」と答えた者の割合は3大都市圏で,それぞれ高くなっている。
     地域ブロック別に見ると,「知っている(小計)」と答えた者の割合は東北で高く  なっている。
     性別に見ると,「知っている(小計)」と答えた者の割合は男性で,「知らない」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。(図16
     職業別に見ると,「知っている(小計)」と答えた者の割合は自営業主で,「知らない」と答えた者の割合は主婦で,それぞれ高くなっている。(表17

    (4) 農産物貿易政策に関する意見についての賛否
     農産物貿易政策に関する各意見について,それぞれの賛否は,「安心した生活を送るために食料安全保障は確保されるべきである」に対して「賛成(小計)」と答えた者の割合が96.4%,「反対(小計)」と答えた者の割合が0.2%,「国土・環境の保全等,農業の多面的機能の維持・発揮は必要である」に対して「賛成(小計)」と答えた者の割合が87.5%,「反対(小計)」と答えた者の割合が0.6%,「国内農業維持のために一定の補助金等の措置は行うべきである」に対して「賛成(小計)」と答えた者の割合が64.9%,「反対(小計)」と答えた者の割合が8.4%,「いずれの国にとっても公平で公正な貿易ルールの確立が重要であり,輸出入国間のバランスが取られるべきである」に対して「賛成(小計)」と答えた者の割合が69.5%,「反対(小計)」と答えた者の割合が3.0%,「遺伝子組換え食品等のバイオテクノロジーについての積極的な取り組みが必要である」に対して「賛成(小計)」と答えた者の割合が23.2%,「反対(小計)」と答えた者の割合が39.9%,「関税の引下げによる一層の貿易自由化が必要である」に対して「賛成(小計)」と答えた者の割合が40.3%,「反対(小計)」と答えた者の割合が14.3%となっている。(図17

    ア 「食料安全保障は確保されるべきである」という意見について
     「安心した生活を送るために食料安全保障は確保されるべきである」という意見について,その賛否を聞いたところ,「賛成(小計)」と答えた者の割合が94.6%(「賛成」79.4%+「どちらかというと賛成」15.2%),「反対(小計)」と答えた者の割合が0.2%(「どちらかというと反対」0.1%+「反対」0.1%),「どちらともいえない」と答えた者の割合が3.4%となっている。
     都市規模別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は地方圏で高くなっている。
     性別に見ると,大きな差異は見られない。
     性・年齢別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は女性の30歳代,40歳代で高くなっている。(図18
     職業別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は主婦で高くなっている。(表18

    イ 「農業の多面的の維持・発揮は必要である」という意見について
     「国土・環境の保全等,農業の多面的機能の維持・発揮は必要である」という意見について,その賛否を聞いたところ,「賛成(小計)」と答えた者の割合が87.5%(「賛成」63.7%+「どちらかというと賛成」23.8%),「反対(小計)」と答えた者の割合が0.6%(「どちらかというと反対」0.2%+「反対」0.3%),「どちらともいえない」と答えた者の割合が7.7%となっている。
     都市規模別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は地方圏で高くなっている。
     性別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
     性・年齢別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は女性の30歳代,40歳代で,それぞれ高くなっている。(図19
     職業別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職で高くなっている。(表19

    ウ 「国内農業維持のために一定の補助金等の措置は行うべきである」という意見について
     「国内農業維持のために一定の補助金等の措置は行うべきである」という意見について,その賛否を聞いたところ,「賛成(小計)」と答えた者の割合が64.9%(「賛成」37.5%+「どちらかというと賛成」27.3%),「反対(小計)」と答えた者の割合が8.4%(「どちらかというと反対」5.0%+「反対」3.4%),「どちらともいえない」と答えた者の割合が22.5%となっている。
     都市規模別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は郡部・人口10万人未満の市で,「どちらとも言えない」と答えた者の割合は3大都市圏で,それぞれ高くなっている。
     地域ブロック別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は東北で,「どちらともいえない」と答えた者の割合は関東で,それぞれ高くなっている。
     性別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は女性で高くなっている。
     性・年齢別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は女性の30歳代,40歳代で高くなっている。(図20表20

    エ 「貿易について輸出入国間のバランスが取られるべきである」という意見について
     「いずれの国にとっても公平で公正な貿易ルールの確立が重要であり,輸出入国間のバランスが取られるべきである」という意見について,その賛否を聞いたところ,「賛成(小計)」と答えた者の割合が69.5%(「賛成」41.6%+「どちらかというと賛成」27.9%),「反対(小計)」と答えた者の割合が3.0%(「どちらかというと反対」1.8%+「反対」1.1%),「どちらともいえない」と答えた者の割合が20.1%となっている。
     地域ブロック別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は中国で,「どちらともいえない」と答えた者の割合は東海,近畿で,それぞれ高くなっている。
     性別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は男性で高くなっている。(図21
     職業別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職,労務職で,「どちらともいえない」と答えた者の割合は主婦で,それぞれ高くなっている。(表21

    オ 「バイオテクノロジーへの取り組みは必要である」という意見について
     「遺伝子組換え食品等のバイオテクノロジーについての積極的な取り組みが必要である」という意見について,その賛否を聞いたところ,「賛成(小計)」と答えた者の割合が23.2%(「賛成」12.8%+「どちらかというと賛成」10.4%),「反対(小計)」と答えた者の割合が39.9%(「どちらかというと反対」17.4%+「反対」22.5%),「どちらともいえない」と答えた者の割合が27.3%となっている。
     都市規模別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は都市近郊で,「どちらともいえない」と答えた者の割合は3大都市圏で,それぞれ高くなっている。
     地域ブロック別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は東海で,「どちらともいえない」と答えた者の割合は近畿で,それぞれ高くなっている。
     性別に見ると,「賛成(小計)」,「どちらともいえない」と答えた者の割合は男性で,「反対(小計)」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
     性・年齢別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は男性の20歳代,50歳代で,「反対(小計)」と答えた者の割合は女性の30歳代,50歳代で,「どちらともいえない」と答えた者の割合は男性の30歳代,40歳代と女性の40歳代で,それぞれ高くなっている。(図22
     職業別に見ると,「反対(小計)」と答えた者の割合は主婦で,「どちらともいえない」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職で,それぞれ高くなっている。(表22

    カ 「関税の引下げによる一層の貿易自由化が必要である」という意見について
     「関税の引下げによる一層の貿易自由化が必要である」という意見について,その賛否を聞いたところ,「賛成(小計)」と答えた者の割合が40.3%(「賛成」19.9%+「どちらかというと賛成」20.4%),「反対(小計)」と答えた者の割合が14.3%(「どちらかというと反対」8.4%+「反対」5.9%),「どちらともいえない」と答えた者の割合が36.0%となっている。
     都市規模別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は3大都市圏で,「反対(小計)」と答えた者の割合は郡部・人口10万人未満の市で,それぞれ高くなっている。
     地域ブロック別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は近畿,中国で,「反対(小計)」と答えた者の割合は東北で,それぞれ高くなっている。
     性別に見ると,「賛成(小計)」,「反対(小計)」と答えた者の割合は男性で,「どちらともいえない」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
     性・年齢別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は男性の20歳代,30歳代,50歳代,60歳代で,「反対(小計)」と答えた者の割合は男性の60歳代で,「どちらともいえない」と答えた者の割合は女性の20歳代から40歳代で,それぞれ高くなっている。(図23
     職業別に見ると,「賛成(小計)」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職で,「反対(小計)」と答えた者の割合は自営業主,家族従業者で,「どちらともいえない」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職,主婦で,それぞれ高くなっている。(表23

    (5) 我が国がWTO農業交渉に当たって主張していくべき意見
     我が国がWTO農業交渉にのぞむに当たって主張していくべき意見は何と考えるか聞いたところ,「食料安全保障の確保」を挙げた者の割合が71.8%と最も高く,以下,「国土・環境の保全等,農業の多面的機能の維持・発揮」(40.8%),「いずれの国に  とっても公平で公正な貿易ルールの確立」(37.0%),「国内農業維持のための一定の補助金等の措置などの必要性」(30.0%)などの順となっている。(複数回答,図24
     都市規模別に見ると,「食料安全保障の確保」,「いずれの国にとっても公平で公正な貿易ルールの確立」を挙げた者の割合は3大都市圏で高くなっている。
     性別に見ると,「国土・環境の保全等,農業の多面的機能の維持・発揮」,「いずれの国にとっても公平で公正な貿易ルールの確立」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
     性・年齢別に見ると,「食料安全保障の確保」を挙げた者の割合は男性の40歳代と女性の30歳代,40歳代で,「国土・環境の保全等,農業の多面的機能の維持・発揮」を挙げた者の割合は男性の60歳代で,「いずれの国にとっても公平で公正な貿易ルールの確立」を挙げた者の割合は男性の40歳代,50歳代と女性の30歳代で,それぞれ高くなっている。
     職業別に見ると,「食料安全保障の確保」,「国土・環境の保全等,農業の多面的機能の維持・発揮」,「いずれの国にとっても公平で公正な貿易ルールの確立」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職で高くなっている。(表24


目次戻る次へ
この調査は役に立ちましたか?
この調査結果は
分かりやすかったですか?

ご意見・ご感想

別の調査結果を探す

関連サイト

  • あしたの暮らしをわかりやすく 政府広報オンライン別ウインドウで開きます
Top