6ページ目-防災と情報に関する世論調査（平成11年6月調査）

　国や地方公共団体では，毎年，地震や豪雨などを想定した防災訓練を行っているが，今までに防災訓練に参加したことがあるか聞いたところ，参加経験があると答えた者の割台が38.1%（「積極的に参加している」7.8%＋「参加したことがある」30.3%），「参加したことはない」と答えた者の割合が61.9%となっている。
　平成9年9月の調査結果と比較して見ると，参加経験があると答えた者の割合が上昇（33.3%→38.1%）し，「参加したことはない」と答えた者の割合が低下（66.7%→61.9%）している。（図25）
　都市規模別に見ると，参加経験があると答えた者の割合は町村で，「参加したことはない」と答えた者の割合は中都市，小都市で，それぞれ高くなっている。
　地域ブロック別に見ると，参加経験があると答えた者の割合は東山，東海で，「参加したことはない」と答えた者の割合は四国でそれぞれ高くなっている。（表25）

　防災訓練に「積極的に参加している」「参加したことがある」と答えた者809人に，参加したきっかけは何か聞いたところ，「市町村の広報誌や行事等を通じて知ったから」を挙げた者の割合が44.6%と最も高く，以下，「学校や職場で聞いたから」（33.7%），「家族や地域の知人等から誘われたから」（21.4%），「災害によって被害を受けたり危険を感じた経験があるから」（8.7%）などの順となっている。（複数回答）（図26）
　都市規模別に見ると，「学校や職場で聞いたから」を挙げた者の割合は中都市で，「家族や地域の知人等から誘われたから」を挙げた者の割合は大都市で，それぞれ高くなっている。
　性別に見ると，「災害によって被害を受けたり危険を感じた経験があるから」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
　年齢別に見ると，「学校や職場で聞いたから」を挙げた者の割合は20歳代，30歳代で，それぞれ高くなっている。（表26）

　防災訓練に「参加したことはない」と答えた者1,313人に，その理由は何か聞いたところ，「訓練があることを知らなかったから」を挙げた者の割合が50.1%と最も高く，以下，「訓練があることは知っていたが，仕事や他の用事があったから」（27.0%），「参加したいと思わなかったから」（13.6%），「訓練があることは知っていたが，関心がないから」（6.0%）などの順となっている。（複数回答）（図27）
　都市規模別に見ると，「訓練があることを知らなかったから」を挙げた者の割合は中都市で，「訓練があることは知っていたが，仕事や他の用事があったから」を挙げた者の割合は大都市で，「訓練があることは知っていたが，関心がないから」を挙げた者の割合は町村で，それぞれ高くなっている。
　性別に見ると，「訓練があることは知っていたが，仕事や他の用事があったから」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
　年齢別に見ると，「訓練があることを知らなかったから」を挙げた者の割合は20歳代，30歳代で，「訓練があることは知っていたが，仕事や他の用事があったから」を挙げた者の割合は40歳代で，「参加したいと思わなかったから」を挙げた者の割合は20歳代，70歳以上で，それぞれ高くなっている。（表27）

　災害から住民を守るために，町内会や自治会などを単位として，消防団とは別に，住民などによる自主的な防災活動が行われているが，現在どのような自主防災活動に参加しているか聞いてみると，「町内合などの地域単位で行っている防災活動」を挙げた者の割合が17.2%と最も高く，以下，「職場で行っている防災活動」（12.0%），「有志による防災ボランティア活動」（1.4%）などの順となっている。なお，参加していないと答えた者の割合は70.4%となっている。（複数回答）（図28）
　都市規模別に見ると，「町内会などの地域単位で行っている防災活動」，「有志による防災活動」を挙げた者の割合は大都市で，それぞれ高くなっている。
　地域ブロック別に見ると，「町内会などの地域単位で行っている防災活動」を挙げた者の割合は東山，東海で，「職場で行っている防災活動」を挙げた者の割合は中国で，それぞれ高くなっている。なお，参加していないと答えた者の割合は近畿，九州で，それぞれ高くなっている。
　性別に見ると，「町内会などの地域単位で行っている防災活動」，「職場で行っている防災活動」，を挙げた者の割合は男性で高くなっている。なお，参加していないと答えた者の割合は女性で高くなっている。
　年齢別に見ると，「職場で行っている防災活動」を挙げた者の割合は20歳代から50歳代で高くなっている。（表28）

　自主防災活動に参加していると答えた者628人に，参加したきっかけは何か聞いてみると，「職場の上司や同僚などから誘われたから」を挙げた者の割合が34.9%と最も高く，以下，「自分の判断で，積極的に参加すべきと考えたから」（29.1%），「町内の代表者や家族，知人などから誘われたから」（27.7%），「市町村の広報誌などで参加を呼びかけていたから」（23.7%）などの順となっている。（複数回答）（図29）（表29）

　自主防災活動に参加していないと答えた者1,494人に，参加していない理由を聞いて見ると，「情報不足でそのような活動が行われていることを知らなかったから」を挙げた者の割合が31.8%，「地域や職場などに自主防災活動の組織がないから」を挙げた者の割合が29.7%と高く，以下，「参加する方法がわからないから」（17.7%），「自主防災活動のため，仕事や他の用事が制約されるから」（12.4%），「参加したいと思わないから」（10.6%）などの順となっている。（複数回答）（図30）
　都市規模別に見ると，「情報不足でそのような活動が行われていることを知らなかったから」を挙げた者の割合は大都市，中都市で，「地域や職場などに自主防災活動の組織がないから」を挙げた者の割合は小都市で，「自主防災活動のため，仕事や他の用事が制約されるから」を挙げた者の割合は大都市で，それぞれ高くなっている。
　性別に見ると，「参加したいと思わないから」を挙げた者の割合は男性で，高くなっている。
　年齢別に見ると，「情報不足でそのような活動が行われていることを知らなかったから」を挙げた者の割合は20歳代で，「地域や職場などに自主防災活動の組織がないから」を挙げた者の割合は50歳代，60歳代で，「自主防災活動のため，仕事や他の用事が制約されるから」を挙げた者の割合は30歳代で，それぞれ高くなっている。（表30）