• 環境・自然

1ページ目-水環境に関する世論調査(平成11年8月調査)

1999年11月15日掲載

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2 調査結果の概要


1. 水環境の現状に対する意識について

(1) 水環境に対する関心
 居住地域の,川,湖,井戸水,湧き水,地下水などの水質や水量,水中や水辺の生き物,水辺の景色などの水環境について,どの程度関心があるか聞いたところ,関心があると答えた者の割合が79.6%(「非常に関心がある」26.1%+「ある程度関心がある」53.5%),一方,関心がないと答えた者の割合が20.4%(「あまり関心がない」17.4%+「まったく関心がない」2.9%)となっている。
 地域ブロック別に見ると,関心がないと答えた者の割合は,北海道で高くなっている。
 年齢別に見ると,関心があると答えた者の割合は40歳代と50歳代で,関心がないと答えた者の割合は20歳代と70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図1表1


(2)  居住地域の水環境に対する評価
 居住地域の水環境について,どのように感じているか聞いたところ,良くなっていると答えた者の割合が40.0%(「良くなっている」7.6%+「どちらかといえば良くなっている」32.4%),一方,悪くなっていると答えた者の割合が41.1%(「どちらかといえば悪くなっている」34.1%+「悪くなっている」7.0%)となっている。
 都市規模別に見ると,悪くなっていると答えた者の割合は,町村で高くなっている。
 地域ブロック別に見ると,良くなっていると答えた者の割合は,北陸で高くなっている。
 年齢別に見ると,良くなっていると答えた者の割合は50歳代と60歳代で,悪くなっていると答えた者の割合は20歳代から40歳代で,それぞれ高くなっている。(図2表2


ア 居住地域で水環境が良くなっていること
 居住地域の水環境が良くなっていると答えた者863人に,良くなっていると思われることは何か聞いたところ,「川や湖などの水がきれいになった」を挙げた者の割合が51.8%と最も高く,以下,「水中や水辺の生き物が多くなった」(20.2%),「身近に潤いとやすらぎを与えてくれる水辺ができた」(14.8%),「川の水量が増えた」(11.9%)などの順となっている。(複数回答)(図3
 都市規模別に見ると,「川や湖などの水がきれいになった」を挙げた者の割合は大都市で,「水中や水辺の生き物が多くなった」と「川の水量が増えた」を挙げた者の割合は中都市で,それぞれ高くなっている。
 性別に見ると,「川や湖などの水がきれいになった」を挙げた者の割合は,男性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「水中や水辺の生き物が多くなった」を挙げた者の割合は40歳代で,「川の水量が増えた」を挙げた者の割合は20歳代で,それぞれ高くなっている。(表3


イ 居住地域で水環境が悪くなっていること
 居住地域の水環境が悪くなっていると答えた者886人に,悪くなっていると思われることは何か聞いたところ,「川や湖などの水が汚れている」を挙げた者の割合が66.0%と最も高く,以下,「水中や水辺の生き物が少なくなった」(54.0%),「身近に潤いとやすらぎを与えてくれる水辺がなくなった」(28.4%),「川の水量が減っている」(24.6%)などの順となっている。(複数回答)(図4
 年齢別に見ると,「川や湖などの水が汚れている」を挙げた者の割合は30歳代で,「身近に潤いとやすらぎを与えてくれる水辺がなくなった」を挙げた者の割合は20歳代と30歳代で,それぞれ高くなっている。(表4


(3) 川や湖などの水質汚染の原因
 川や湖などの水が汚れている原因は,何だと思うか聞いたところ,「家庭からの排水」を挙げた者の割合が76.2%と最も高く,以下,「工場排水に対する規制が不十分」(37.0%),「農薬や肥料を多く使うようになった」(33.5%),「下水道の整備が不十分」(30.3%),「市街地に降った雨がゴミなどを流し込む」(26.1%)などの順となっている。(複数回答)(図5
 都市規模別に見ると,「工場排水に対する規制が不十分」を挙げた者の割合は大都市と中都市で,「下水道の整備が不十分」を挙げた者の割合は町村で,「市街地に降った雨がゴミなどを流し込む」を挙げた者の割合は大都市で,それぞれ高くなっている。
 地域ブロック別に見ると,「家庭からの排水」を挙げた者の割合は東海と九州で,「工場排水に対する規制が不十分」を挙げた者の割合は北陸と東海で,「農薬や肥料を多く使うようになった」と「下水道の整備が不十分」を挙げた者の割合は四国で,「市街地に降った雨がゴミなどを流し込む」を挙げた者の割合は北陸で,それぞれ高くなっている。
 性別に見ると,「家庭からの排水」と「農薬や肥料を多く使うようになった」を挙げた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「家庭からの排水」を挙げた者の割合は30歳代で,「工場排水に対する規制が不十分」を挙げた者の割合は20歳代と30歳代で,「下水道の整備が不十分」を挙げた者の割合は40歳代で,「市街地に降った雨がゴミなどを流し込む」を挙げた者の割合は20歳代で,それぞれ高くなっている。(表5


(4) 河川水量の減少の原因
 水量が減っている川があるが,何が原因だと思うか聞いたところ,「雨水が地下にしみ込まない地域が広がっている」を挙げた者の割合が38.9%,「森林や水田が水をためてゆっくりと水を流す力が弱くなった」を挙げた者の割合が36.3%と高く,以下,「下水道のような人工の水路が多くなった」(29.2%),「水の需要が増加して川からの取水量が増えた」(19.7%)などの順となっている。(複数回答)(図6
 都市規模別に見ると,「雨水が地下にしみ込まない地域が広がっている」と「水の需要が増加して川からの取水量が増えた」を挙げた者の割合は,中都市で高くなっている。
 地域ブロック別に見ると,「雨水が地下にしみ込まない地域が広がっている」を挙げた者の割合は関東,北陸,東海で,「水の需要が増加して川からの取水量が増えた」を挙げた者の割合は東北と四国で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「雨水が地下にしみ込まない地域が広がっている」を挙げた者の割合は30歳代で,「森林や水田が水をためてゆっくりと水を流す力が弱くなった」を挙げた者の割合は50歳代で,「下水道のような人工の水路が多くなった」を挙げた者の割合は40歳代で,それぞれ高くなっている。(表6


(5) 水中や水辺の生き物の減少の原因
 水中や水辺の生き物が少なくなった原因は,何だと思うか聞いたところ,「川や湖などの水が汚くなった」を挙げた者の割合が61.1%,「川や水路がコンクリートで整備された」を挙げた者の割合が56.8%と高く,以下,「農薬や肥料を多く使うようになった」(49.7%),「開発により農地,緑地,湿地などが減少した」(41.5%)などの順となっている。(複数回答)(図7
 都市規模別に見ると,「川や湖などの水が汚くなった」を挙げた者の割合は中都市で,「川や水路がコンクリートで整備された」を挙げた者の割合は小都市で,「農薬や肥料を多く使うようになった」を挙げた者の割合は町村で,それぞれ高くなっている。
 地域ブロック別に見ると,「川や湖などの水が汚くなった」と「開発により農地,緑地,湿地などが減少した」を挙げた者の割合は関東で,「川や水路がコンクリートで整備された」を挙げた者の割合は北陸で,「農薬や肥料を多く使うようになった」を挙げた者の割合は北海道,東山,四国で,それぞれ高くなっている。
 性別に見ると,「川や湖などの水が汚くなった」と「農薬や肥料を多く使うようになった」を挙げた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「川や湖などの水が汚くなった」を挙げた者の割合は20歳代と30歳代で,「開発により農地,緑地,湿地などが減少した」を挙げた者の割合は30歳代と40歳代で,それぞれ高くなっている。(表7


(6) 地下水に関する認識
 地下水のことについて,どのようなことを知っているか聞いたところ,「夏は冷たく冬は暖かい水である」を挙げた者の割合が59.4%と最も高く,以下,「いったん汚染されると回復には長い時間がかかる」(47.0%),「化学物質などによる地下水汚染がみられる」(38.4%),「地下水の過剰採取が地盤沈下や塩水化などの障害を引き起こしている地域がある」(26.0%),「都市化に伴い湧き水が枯れている事例がみられる」(24.1%)などの順となっている。(複数回答)
 平成6年9月の調査結果と比較して見ると,「夏は冷たく冬は暖かい水である」(70.2%→59.4%),「化学物質などによる地下水汚染がみられる」(43.9%→38.4%),「地下水の過剰採取が地盤沈下や塩水化などの障害を引き起こしている地域がある」(42.4%→26.0%),「都市化に伴い湧き水が枯れている事例がみられる」(27.7%→24.1%)を挙げた者の割合が,それぞれ低下している。(図8
 都市規模別に見ると,「夏は冷たく冬は暖かい水である」を挙げた者の割合は町村で,「都市化に伴い湧き水が枯れている事例がみられる」を挙げた者の割合は中都市で,それぞれ高くなっている。
 地域ブロック別に見ると,「地下水の過剰採取が地盤沈下や塩水化などの障害を引き起こしている地域がある」を挙げた者の割合は北陸で,「都市化に伴い湧き水が枯れている事例がみられる」を挙げた者の割合は関東と東海で,それぞれ高くなっている。
 性別に見ると,「化学物質などによる地下水汚染がみられる」,「地下水の過剰採取が地盤沈下や塩水化などの障害を引き起こしている地域がある」,「都市化に伴い湧き水が枯れている事例がみられる」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「いったん汚染されると回復には長い時間がかかる」を挙げた者の割合は30歳代と40歳代で,「化学物質などによる地下水汚染がみられる」と「地下水の過剰採取が地盤沈下や塩水化などの障害を引き起こしている地域がある」を挙げた者の割合は40歳代で,「都市化に伴い湧き水が枯れている事例がみられる」を挙げた者の割合は40歳代と50歳代で,それぞれ高くなっている。(表8




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