1.臓器移植・臓器提供への関心について
(1) 臓器移植に対する関心度
臓器移植に関心があるか聞いたところ、「関心がある」と答えた者の割合が65.5%、「関心がない」と答えた者の割合が30.9%となっている。
都市規模別に見ると、大きな差異は見られない。
性別に見ると、「関心がある」と答えた者の割合は女性で、「関心がない」と答えた者の割合は男性で、それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると、「関心がある」と答えた者の割合は60歳代で、「関心がない」と答えた者の割合は70歳以上で、それぞれ高くなっている。(図1、表1(CSV形式:1KB)、表1-参考(CSV形式:1KB))
ア 臓器移植に関心を持った理由
臓器移植について「関心がある」と答えた者(1,117人)に、臓器移植に関心を持った理由は何か聞いたところ、「保険証や免許証の裏などに意思表示欄があったから」を挙げた者の割合が67.2%と最も高く、以下、「テレビ・ラジオで話題になっているから」(48.9%)、「新聞・雑誌で話題になっているから」(24.4%)などの順となっている。(複数回答、上位3項目)
性別に見ると、「新聞・雑誌で話題になっているから」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると、「新聞・雑誌で話題になっているから」を挙げた者の割合は60歳代、70歳以上で高くなっている。(図2、表2(CSV形式:2KB)、表2-参考(CSV形式:2KB))
(2) 臓器提供に関する意思表示方法の認知度
臓器を提供する・しないについての意思表示をすることができる方法を知っていたか聞いたところ、「医療保険の被保険者証の裏面の臓器提供意思表示欄」を挙げた者の割合が63.5%、「運転免許証の裏面の臓器提供意思表示欄」を挙げた者の割合が61.9%と高く、以下、「臓器提供意思表示カード」(34.4%)などの順となっている。なお、「いずれも知らなかった」と答えた者の割合が10.3%となっている。(複数回答、上位3項目)
性別に見ると、「医療保険の被保険者証の裏面の臓器提供意思表示欄」、「臓器提供意思表示カード」を挙げた者の割合は女性で、「運転免許証の裏面の臓器提供意思表示欄」を挙げた者の割合は男性で、それぞれ高くなっている。(図3、表3(CSV形式:2KB)、表3-参考1(CSV形式:1KB)、表3-参考2(CSV形式:1KB)、表3-参考3(CSV形式:1KB)、表3-参考4(CSV形式:1KB))
(3) 臓器提供の意思表示に対する考え
臓器提供の意思表示について、どのように考えるか聞いたところ、「臓器提供に関心があるが、臓器を提供する・しないは考えていない」と答えた者の割合が42.9%、「臓器提供に関心があり、臓器を提供する・しないを考えている」と答えた者の割合が13.3%、「臓器を提供する・しないは決めたが、意思表示するまでは考えていない」と答えた者の割合が10.7%、「臓器を提供する・しないは決めており、意思表示することを考えている」と答えた者の割合が5.0%、「既に意思表示をしている」と答えた者の割合が6.7%、「既に意思表示したことを、家族または親しい方に話している」と答えた者の割合が3.5%となっている。なお、「関心がない」と答えた者の割合が16.0%となっている。
都市規模別に見ると、大きな差異は見られない。
性別に見ると、「臓器提供に関心があり、臓器を提供する・しないを考えている」と答えた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると、「臓器提供に関心があるが、臓器を提供する・しないは考えていない」と答えた者の割合は60歳代で、「臓器を提供する・しないは決めたが、意思表示するまでは考えていない」と答えた者の割合は18~29歳で、それぞれ高くなっている。(図4、表4(CSV形式:2KB))
ア 臓器提供の意思表示をしない理由
臓器提供の意思表示について「臓器提供に関心があるが、臓器を提供する・しないは考えていない」、「臓器提供に関心があり、臓器を提供する・しないを考えている」、「臓器を提供する・しないは決めたが、意思表示するまでは考えていない」、「臓器を提供する・しないは決めており、意思表示することを考えている」、「関心がない」と答えた者(1,498人)に、臓器提供の意思表示をしていない理由は何か聞いたところ、「臓器提供に不安感があるから」を挙げた者の割合が34.3%と最も高く、以下、「臓器提供に抵抗感があるから」(27.1%)、「自分の意思が決まらないからあるいは後で記入しようと思っていたから」(22.6%)などの順となっている。(複数回答、上位3項目)
性別に見ると、「臓器提供に不安感があるから」、「自分の意思が決まらないからあるいは後で記入しようと思っていたから」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると、「臓器提供に不安感があるから」を挙げた者の割合は60歳代で、「臓器提供に抵抗感があるから」を挙げた者の割合は70歳以上で、「自分の意思が決まらないからあるいは後で記入しようと思っていたから」を挙げた者の割合は18~29歳、40歳代、50歳代で、それぞれ高くなっている。(図5、表5(CSV形式:3KB)、表5-参考1(CSV形式:2KB)、表5-参考2(CSV形式:1KB)、表5-参考3(CSV形式:1KB))
(4) 臓器提供に関する知識
臓器提供について知っていることは何か聞いたところ、「日本の臓器提供数は、欧米諸国と比べて少ない」を挙げた者の割合が49.0%、「提供したくないとの意思表示を行うことができる」を挙げた者の割合が46.9%、「脳死になると回復することはない」を挙げた者の割合が43.5%などの順となっている。(複数回答、上位3項目)
都市規模別に見ると、「日本の臓器提供数は、欧米諸国と比べて少ない」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると、大きな差異は見られない。
年齢別に見ると、「日本の臓器提供数は、欧米諸国と比べて少ない」を挙げた者の割合は50歳代、60歳代で、「提供したくないとの意思表示を行うことができる」を挙げた者の割合は18~29歳、30歳代で、「脳死になると回復することはない」を挙げた者の割合は60歳代で、それぞれ高くなっている。(図6、表6(CSV形式:2KB))