２．開発協力
（１） 今後の開発協力のあり方
先進国は開発途上国に対して資金協力や技術協力などの開発協力を行っているが、いろいろな面から考えて、日本のこれからの開発協力についてどのように考えるか聞いたところ、「積極的に進めるべきだ」と答えた者の割合が33.0％、「現在程度でよい」と答えた者の割合が49.5％、「なるべく少なくすべきだ」と答えた者の割合が10.3％、「やめるべきだ」と答えた者の割合が2.1％となっている。
前回の調査結果（平成30年10月調査結果をいう。）と比較してみると、「なるべく少なくすべきだ」（12.5％→10.3％）と答えた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると、「現在程度でよい」と答えた者の割合は町村で高くなっている。
性別に見ると、「積極的に進めるべきだ」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると、「積極的に進めるべきだ」と答えた者の割合は18～29歳で、「なるべく少なくすべきだ」と答えた者の割合は70歳以上で、それぞれ高くなっている。（図２０、表２０（CSV形式：1KB）
、表２０－参考１（CSV形式：1KB）、表２０－参考２（CSV形式：2KB））
ア 開発協力を実施すべき観点
日本のこれからの開発協力について「積極的に進めるべきだ」、「現在程度でよい」、「なるべく少なくすべきだ」と答えた者（1,493人）に、開発協力による開発途上国への支援について、どのような観点から実施すべきだと思うか聞いたところ、「エネルギー資源などの安定供給の確保に資するから」を挙げた者の割合が49.3％、「災害や感染症など世界的な課題に対して、各国が協力して助け合う必要があるから」を挙げた者の割合が46.3％と高く、以下、「開発協力は世界の平和と安定を支える手段だから」（41.3％）、「国際社会での日本への信頼を高める必要があるから」（40.7％）、「開発協力は日本の戦略的な外交政策を進める上での重要な手段だから」（39.8％）、「先進国として開発途上国を助けるのは人道上の義務又は国際的責任だから」（36.0％）、「中小企業を含む日本企業や地方自治体の海外展開など、日本の経済に役立つから」（33.8％）などの順となっている。（複数回答、上位７項目）
前回の調査結果（平成30年10月調査結果をいう。）と比較してみると、「国際社会での日本への信頼を高める必要があるから」（46.7％→40.7％）、「中小企業を含む日本企業や地方自治体の海外展開など、日本の経済に役立つから」（39.6％→33.8％）を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると、「国際社会での日本への信頼を高める必要があるから」、「開発協力は日本の戦略的な外交政策を進める上での重要な手段だから」、「先進国として開発途上国を助けるのは人道上の義務又は国際的責任だから」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると、「エネルギー資源などの安定供給の確保に資するから」、「国際社会での日本への信頼を高める必要があるから」、「開発協力は日本の戦略的な外交政策を進める上での重要な手段だから」を挙げた者の割合は男性で、「災害や感染症など世界的な課題に対して、各国が協力して助け合う必要があるから」、「開発協力は世界の平和と安定を支える手段だから」を挙げた者の割合は女性で、それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると、「エネルギー資源などの安定供給の確保に資するから」を挙げた者の割合は60歳代で、「国際社会での日本への信頼を高める必要があるから」を挙げた者の割合は30歳代で、「開発協力は日本の戦略的な外交政策を進める上での重要な手段だから」、「先進国として開発途上国を助けるのは人道上の義務又は国際的責任だから」を挙げた者の割合は50歳代で、それぞれ高くなっている。（図２１、表２１（CSV形式：2KB）、表２１－参考１（CSV形式：2KB）、表２１－参考２（CSV形式：1KB））
