1.国や社会との関わりについて
(1) 国を愛する気持ちの程度
他の人と比べて、「国を愛する」という気持ちは強い方だと思うか聞いたところ、「強い」とする者の割合が52.8%(「非常に強い」15.1%+「どちらかといえば強い」37.7%)、「どちらともいえない(わからない)」と答えた者の割合が40.4%、「弱い」とする者の割合が6.8%(「どちらかといえば弱い」5.9%+「非常に弱い(全くない)」0.9%)となっている。
前回の調査結果(平成29年1月調査結果をいう。以下同じ。)と比較してみると、「強い」(55.9%→52.8%)とする者の割合が低下し、「どちらともいえない(わからない)」(38.1%→40.4%)と答えた者の割合が上昇している。
性別に見ると、「強い」とする者の割合は男性で、「どちらともいえない(わからない)」と答えた者の割合は女性で、それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると、「強い」とする者の割合は60歳代、70歳以上で、「どちらともいえない(わからない)」と答えた者の割合は18~29歳から50歳代で、それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると、「強い」とする者の割合は男性の60歳代、70歳以上、女性の70歳以上で、「どちらともいえない(わからない)」と答えた者の割合は男性の30歳代、女性の18~29歳から50歳代で、それぞれ高くなっている。
職業別に見ると、「どちらともいえない(わからない)」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職、販売・サービス・保安職、生産・輸送・建設・労務職で高くなっている。(図1-1、図1-2、表1-1(CSV形式:3KB)、表1-2(CSV形式:3KB))
(2) 国を愛する気持ちを育てる必要性
今後、国民の間に「国を愛する」という気持ちをもっと育てる必要があると思うか聞いたところ、「そう思う」と答えた者の割合が72.8%、「そうは思わない」と答えた者の割合が14.9%、「わからない」と答えた者の割合が12.3%となっている。
前回の調査結果と比較してみると、「そうは思わない」(13.2%→14.9%)と答えた者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると、「そう思う」と答えた者の割合は小都市で、「そうは思わない」と答えた者の割合は中都市で、それぞれ高くなっている。
性別に見ると、「そうは思わない」と答えた者の割合は男性で、「わからない」と答えた者の割合は女性で、それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると、「そう思う」と答えた者の割合は60歳代、70歳以上で、「そうは思わない」と答えた者の割合は18~29歳から40歳代で、「わからない」と答えた者の割合は18~29歳、50歳代で、それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると、「そう思う」と答えた者の割合は男性の70歳以上、女性の60歳代、70歳以上で、「そうは思わない」と答えた者の割合は男性の18~29歳から40歳代、60歳代、女性の18~29歳で、「わからない」と答えた者の割合は女性の18~29歳、50歳代で、それぞれ高くなっている。
職業別に見ると、「そうは思わない」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職、生産・輸送・建設・労務職で高くなっている。(図2-1、図2-2、表2-1(CSV形式:2KB)、表2-2(CSV形式:2KB)、表2参考(CSV形式:2KB))
(3) 社会志向か個人志向か
国民は、「国や社会のことにもっと目を向けるべきだ」という意見と、「個人生活の充実をもっと重視すべきだ」という意見があるが、このうちどちらの意見に近いか聞いたところ、「国や社会のことにもっと目を向けるべきだ」と答えた者の割合が45.5%、「個人生活の充実をもっと重視すべきだ」と答えた者の割合が42.2%となっている。なお、「一概にいえない」と答えた者の割合が11.1%となっている。
前回の調査結果と比較してみると、大きな変化は見られない。
都市規模別に見ると、「個人生活の充実をもっと重視すべきだ」と答えた者の割合は町村で高くなっている。
性別に見ると、「個人生活の充実をもっと重視すべきだ」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると、「個人生活の充実をもっと重視すべきだ」と答えた者の割合は18~29歳、30歳代で高くなっている。
性・年齢別に見ると、「個人生活の充実をもっと重視すべきだ」と答えた者の割合は男性の30歳代で高くなっている。
従業上の地位別に見ると、「個人生活の充実をもっと重視すべきだ」と答えた者の割合は雇用者で高くなっている。
職業別に見ると、「国や社会のことにもっと目を向けるべきだ」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職で、「個人生活の充実をもっと重視すべきだ」と答えた者の割合は販売・サービス・保安職、生産・輸送・建設・労務職で、それぞれ高くなっている。(図3-1、図3-2、表3-1(CSV形式:2KB)、表3-2(CSV形式:3KB))
(4) 社会への貢献意識
日頃、社会の一員として、何か社会のために役立ちたいと思っているか、それとも、あまりそのようなことは考えていないか聞いたところ、「思っている」と答えた者の割合が63.3%、「あまり考えていない」と答えた者の割合が34.5%となっている。
前回の調査結果と比較してみると、「思っている」(65.4%→63.3%)と答えた者の割合が低下し、「あまり考えていない」(32.1%→34.5%)と答えた者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると、「思っている」と答えた者の割合は大都市で、「あまり考えていない」と答えた者の割合は町村で、それぞれ高くなっている。
性別に見ると、大きな差異は見られない。
年齢別に見ると、「思っている」と答えた者の割合は40歳代から60歳代で、「あまり考えていない」と答えた者の割合は70歳以上で、それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると、「思っている」と答えた者の割合は男性の40歳代、60歳代、女性の40歳代、50歳代で、「あまり考えていない」と答えた者の割合は男性の70歳以上、女性の70歳以上で、それぞれ高くなっている。
職業別に見ると、「思っている」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職、販売・サービス・保安職で、「あまり考えていない」と答えた者の割合は農林漁業職で、それぞれ高くなっている。(図4-1、図4-2、表4-1(CSV形式:2KB)、表4-2(CSV形式:2KB))
ア 社会への貢献内容
日頃、社会の一員として、何か社会のために役立ちたいと「思っている」と答えた者(3,633人)に、何か社会のために役立ちたいと思っているのはどのようなことか聞いたところ、「社会福祉に関する活動(老人や障害者、子どもに対する、身の回りの世話、介護、食事の提供、保育など)」を挙げた者の割合が39.3%と最も高く、以下、「町内会などの地域活動(お祝い事や不幸などの手伝い、町内会や自治会などの役員、防犯や防火活動など)」(31.4%)、「自然・環境保護に関する活動(環境美化、リサイクル活動、牛乳パックの回収など)」(28.8%)、「自分の職業を通して」(25.4%)、「自主防災活動や災害援助活動」(25.0%)などの順となっている。(複数回答、上位5項目)
性別に見ると、「社会福祉に関する活動」、「自然・環境保護に関する活動」を挙げた者の割合は女性で、「自分の職業を通して」、「自主防災活動や災害援助活動」を挙げた者の割合は男性で、それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると、「社会福祉に関する活動」、「自然・環境保護に関する活動」を挙げた者の割合は50歳代で、「町内会などの地域活動」を挙げた者の割合は60歳代、70歳以上で、「自分の職業を通して」を挙げた者の割合は18~29歳から50歳代で、「自主防災活動や災害援助活動」を挙げた者の割合は60歳代で、それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると、「社会福祉に関する活動」を挙げた者の割合は女性の30歳代から60歳代で、「町内会などの地域活動」を挙げた者の割合は男性の60歳代、70歳以上、女性の60歳代、70歳以上で、「自然・環境保護に関する活動」を挙げた者の割合は女性の50歳代、60歳代で、「自分の職業を通して」を挙げた者の割合は男性の18~29歳から50歳代、女性の18~29歳から40歳代で、「自主防災活動や災害援助活動」を挙げた者の割合は男性の30歳代から70歳以上で、それぞれ高くなっている。(図5-1、図5-2、表5-1(CSV形式:6KB)、表5-2(CSV形式:4KB))
(5) 国民全体の利益か個人の利益か
今後、日本人は、個人の利益よりも国民全体の利益を大切にすべきだと思うか、それとも、国民全体の利益よりも個人個人の利益を大切にすべきだと思うか聞いたところ、「個人の利益よりも国民全体の利益を大切にすべきだ」と答えた者の割合が46.0%、「国民全体の利益よりも個人個人の利益を大切にすべきだ」と答えた者の割合が36.2%となっている。なお、「一概にいえない」と答えた者の割合が16.1%となっている。
前回の調査結果と比較してみると、「個人の利益よりも国民全体の利益を大切にすべきだ」(49.3%→46.0%)と答えた者の割合が低下し、「国民全体の利益よりも個人個人の利益を大切にすべきだ」(32.7%→36.2%)と答えた者の割合が上昇している。
年齢別に見ると、「国民全体の利益よりも個人個人の利益を大切にすべきだ」と答えた者の割合は18~29歳、30歳代で高くなっている。
性・年齢別に見ると、「国民全体の利益よりも個人個人の利益を大切にすべきだ」と答えた者の割合は男性の18~29歳、女性の30歳代で高くなっている。
職業別に見ると、「国民全体の利益よりも個人個人の利益を大切にすべきだ」と答えた者の割合は生産・輸送・建設・労務職で高くなっている。(図6-1、図6-2、表6-1(CSV形式:2KB)、表6-2(CSV形式:2KB)、表6参考(CSV形式:1KB))
(6) 現在の地域での付き合いの程度
地域での付き合いをどの程度しているか聞いたところ、「付き合っている」とする者の割合が67.7%(「よく付き合っている」18.3%+「ある程度付き合っている」49.4%)、「付き合っていない」とする者の割合が32.1%(「あまり付き合っていない」25.3%+「全く付き合っていない」6.8%)となっている。
前回の調査結果と比較してみると、大きな変化は見られない。
都市規模別に見ると、「付き合っている」とする者の割合は小都市で、「付き合っていない」とする者の割合は大都市で、それぞれ高くなっている。
性別に見ると、「付き合っている」とする者の割合は女性で、「付き合っていない」とする者の割合は男性で、それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると、「付き合っている」とする者の割合は60歳代、70歳以上で、「付き合っていない」とする者の割合は18~29歳から40歳代で、それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると、「付き合っている」とする者の割合は男性の70歳以上、女性の50歳代から70歳以上で、「付き合っていない」とする者の割合は男性の18~29歳から40歳代、女性の18~29歳、30歳代で、それぞれ高くなっている。
従業上の地位別に見ると、「付き合っている」とする者の割合は自営業主、家族従業者、主婦で、「付き合っていない」とする者の割合は雇用者、学生で、それぞれ高くなっている。
職業別に見ると、「付き合っている」とする者の割合は農林漁業職で、「付き合っていない」とする者の割合は管理・専門技術・事務職、生産・輸送・建設・労務職で、それぞれ高くなっている。(図7-1、図7-2、表7-1(CSV形式:3KB)、表7-2(CSV形式:1KB)、表7参考(CSV形式:2KB))
(7) 望ましい地域での付き合いの程度
地域での付き合いは、どの程度が望ましいと思うか聞いたところ、「住民全ての間で困ったときに互いに助け合う」と答えた者の割合が41.5%、「気の合う住民の間で困ったときに助け合う」と答えた者の割合が26.1%、「困ったときに助け合うことまではしなくても、住民がみんなで行事や催しに参加する」と答えた者の割合が16.0%、「困ったときに助け合うことまではしなくても、住民の間で世間話や立ち話をする」と答えた者の割合が7.2%、「困ったときに助け合うことまではしなくても、住民の間であいさつを交わす」と答えた者の割合が6.9%、「地域での付き合いは必要ない」と答えた者の割合が1.0%となっている。
前回の調査結果と比較してみると、大きな変化は見られない。
都市規模別に見ると、「住民全ての間で困ったときに互いに助け合う」と答えた者の割合は小都市で高くなっている。
性別に見ると、「住民全ての間で困ったときに互いに助け合う」と答えた者の割合は女性で、「困ったときに助け合うことまではしなくても、住民がみんなで行事や催しに参加する」と答えた者の割合は男性で、それぞれ高くなっている。
性・年齢別に見ると、「住民全ての間で困ったときに互いに助け合う」と答えた者の割合は男性の70歳以上、女性の50歳代、60歳代で、「気の合う住民の間で困ったときに助け合う」と答えた者の割合は男性の18~29歳で、「困ったときに助け合うことまではしなくても、住民がみんなで行事や催しに参加する」と答えた者の割合は男性の40歳代、50歳代で、それぞれ高くなっている。(図8-1、図8-2、表8-1(CSV形式:3KB)、表8-2(CSV形式:2KB))