1.特殊詐欺についての認知度
(1) 特殊詐欺の手口の認知度
現在,さまざまな手口の特殊詐欺が現れているが,特殊詐欺の手口としてどのようなものを知っていたか聞いたところ,「オレオレ詐欺(息子や孫などの親族をかたり,「会社の小切手が入ったカバンをなくした」,「会社のお金を使い込んだのがバレた」などと言って現金を要求する手口)」を挙げた者の割合が97.8%と最も高く,以下,「還付金等詐欺(医療費の還付金や年金の未払い金を受け取るにはATMでの手続きが必要などとうそを言って,ATMを操作させ,現金を犯人の口座に振り込ませる手口)」(78.8%),「架空請求詐欺(インターネットサイトの利用料が未納であるなどと言って,架空の事実を口実として現金を要求する手口)」(78.5%),「金融商品取引名目の詐欺(架空又はほとんど価値のない有価証券などを紹介し,必ず利益が得られると言って,購入料などの名目で現金を要求する手口)」(45.2%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
性別に見ると,「架空請求詐欺(インターネットサイトの利用料が未納であるなどと言って,架空の事実を口実として現金を要求する手口)」,「金融商品取引名目の詐欺(架空又はほとんど価値のない有価証券などを紹介し,必ず利益が得られると言って,購入料などの名目で現金を要求する手口)」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「還付金等詐欺(医療費の還付金や年金の未払い金を受け取るにはATMでの手続きが必要などとうそを言って,ATMを操作させ,現金を犯人の口座に振り込ませる手口)」を挙げた者の割合は50歳代で,「架空請求詐欺(インターネットサイトの利用料が未納であるなどと言って,架空の事実を口実として現金を要求する手口)」を挙げた者の割合は18~29歳から50歳代で,それぞれ高くなっている。(図1,表1(CSV形式:2KB))
(2) 振り込み以外の手段の認知度
特殊詐欺の犯人が現金をだまし取る手段は,銀行口座に振り込ませるだけではないが,犯人がだまし取る手段として,知っていたものを聞いたところ,「息子や孫の会社の知り合いなどになりすました者が,自宅などに現金を直接受け取りにくる」を挙げた者の割合が91.0%と最も高く,以下,「現金を宅配便や書留などで送らせる」(68.2%),「公務員や弁護士などになりすました者が,自宅などにキャッシュカードを受け取りにくる」(62.8%),「コンビニエンスストアなどで電子マネー(プリペイドカード)を購入させ,ID(カード番号)を教えるよう要求する」(56.3%)の順となっている。(複数回答)
性別に見ると,大きな差異は見られない。(図2,表2(CSV形式:2KB))