1.地球温暖化問題について
(1) 地球環境問題に対する関心
地球の温暖化,オゾン層の破壊,熱帯林の減少などの地球環境問題に関心があるか聞いたところ,「関心がある」とする者の割合が87.2%(「関心がある」40.4%+「ある程度関心がある」46.8%),「関心がない」とする者の割合が12.6%(「あまり関心がない」10.1%+「全く関心がない」2.4%)となっている。
都市規模別に見ると,「関心がある」とする者の割合は大都市で高くなっている。
年齢別に見ると,「関心がある」とする者の割合は40歳代,60歳代で,「関心がない」とする者の割合は18~29歳,70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図1,表1(CSV形式:2KB),表1参考(CSV形式:1KB))
(2) 地球温暖化がもたらす影響への関心
わが国でも,すでに地球温暖化による猛暑や豪雨などが観測されており,将来にわたって自然や人間生活に様々な影響を与えることが予測されているが,どのような影響を問題だと感じるか聞いたところ,「洪水,高潮・高波などの自然災害が増加すること」を挙げた者の割合が63.1%と最も高く,以下,「農作物の品質や収量が低下すること」(57.7%),「野生生物や植物の生息域が変化すること」(48.5%),「生活環境の快適さが損なわれること」(46.2%),「豪雨による停電や交通マヒなどインフラ・ライフラインに被害が出ること」(44.9%),「熱中症が増加すること」(43.2%)などの順となっている。(複数回答,上位6項目)
都市規模別に見ると,「洪水,高潮・高波などの自然災害が増加すること」,「農作物の品質や収量が低下すること」,「野生生物や植物の生息域が変化すること」,「豪雨による停電や交通マヒなどインフラ・ライフラインに被害が出ること」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると,「農作物の品質や収量が低下すること」,「生活環境の快適さが損なわれること」,「熱中症が増加すること」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「洪水,高潮・高波などの自然災害が増加すること」,「豪雨による停電や交通マヒなどインフラ・ライフラインに被害が出ること」を挙げた者の割合は60歳代で,「生活環境の快適さが損なわれること」を挙げた者の割合は50歳代で,それぞれ高くなっている。(図2,表2(CSV形式:3KB),表2参考1(CSV形式:1KB),表2参考2(CSV形式:1KB))
(3) パリ協定の認知度
昨年,フランスのパリで開催された国際会議「COP(コップ)21」で採択された,温室効果ガス削減などのための新たな国際的な枠組である「パリ協定」を知っているか聞いたところ,「知っている」とする者の割合が59.6%(「内容まで知っている」7.0%+「名前は聞いたことがある」52.6%),「知らない」と答えた者の割合が39.5%となっている。
都市規模別に見ると,大きな差異は見られない。
性別に見ると,「知っている」とする者の割合は男性で,「知らない」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「知っている」とする者の割合は60歳代で,「知らない」と答えた者の割合は30歳代で,それぞれ高くなっている。(図3,表3(CSV形式:2KB))
(4) 中期目標の認知度(地球温暖化対策)
日本では,2030年度には,温室効果ガス排出量を2013年度に比べて26パーセント削減するという中期目標を掲げていることを知っていたか聞いたところ,「知っていた」とする者の割合が62.7%(「目標の数値も含めて知っていた」17.7%+「目標があることは知っていたが,数値までは知らなかった」45.0%),「知らなかった」と答えた者の割合が36.6%となっている。
都市規模別に見ると,大きな差異は見られない。
性別に見ると,「知っていた」とする者の割合は男性で,「知らなかった」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「知っていた」とする者の割合は60歳代で,「知らなかった」と答えた者の割合は18~29歳,30歳代で,それぞれ高くなっている。(図4,表4(CSV形式:2KB))
(5) 長期的目標の認知度(地球温暖化対策)
2050年までに80パーセントの温室効果ガスの排出削減を目指すという長期的目標があることを知っていたか聞いたところ,「知っていた」とする者の割合が43.1%(「目標の数値も含めて知っていた」9.3%+「目標があることは知っていたが,数値までは知らなかった」33.8%),「知らなかった」と答えた者の割合が55.9%となっている。
都市規模別に見ると,「知っていた」とする者の割合は町村で高くなっている。
性別に見ると,「知っていた」とする者の割合は男性で,「知らなかった」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「知っていた」とする者の割合は50歳代,60歳代で,「知らなかった」と答えた者の割合は18~29歳,30歳代で,それぞれ高くなっている。(図5,表5(CSV形式:2KB))