3.生物多様性
(1) 生物多様性の言葉の認識度
「生物多様性」の言葉の意味を知っているか聞いたところ,「言葉の意味を知っている」と答えた者の割合が16.7%,「意味は知らないが,言葉は聞いたことがある」と答えた者の割合が29.7%,「聞いたこともない」と答えた者の割合が52.4%となっている。
前回の調査結果(平成24年6月調査結果をいう)と比較して見ると,「言葉の意味を知っている」(19.4%→16.7%),「意味は知らないが,言葉は聞いたことがある」(36.3%→29.7%)と答えた者の割合が低下し,「聞いたこともない」(41.4%→52.4%)と答えた者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「聞いたこともない」と答えた者の割合は小都市で高くなっている。
性別に見ると,「言葉の意味を知っている」と答えた者の割合は男性で,「聞いたこともない」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「言葉の意味を知っている」と答えた者の割合は20歳代で,「聞いたこともない」と答えた者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図8,表8-1(CSV形式:2KB),表8-2(CSV形式:1KB))
(2) 生物多様性国家戦略の言葉の認識度
「生物多様性国家戦略」について知っているか聞いたところ,「内容を知っている」と答えた者の割合が4.0%,「内容は知らないが,聞いたことがある」と答えた者の割合が20.8%,「聞いたこともない」と答えた者の割合が73.8%となっている。
前回の調査結果(平成24年6月調査結果をいう)と比較して見ると,「内容は知らないが,聞いたことがある」(28.3%→20.8%)と答えた者の割合が低下し,「聞いたこともない」(62.2%→73.8%)と答えた者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「聞いたこともない」と答えた者の割合は小都市で高くなっている。(図9,表9-1(CSV形式:2KB),表9-2(CSV形式:1KB))
(3) 愛知目標の認識度
「愛知目標」について知っているか聞いたところ,「内容を知っている」と答えた者の割合が2.4%,「内容は知らないが,聞いたことがある」と答えた者の割合が9.1%,「聞いたこともない」と答えた者の割合が87.4%となっている。
前回の調査結果(平成24年6月調査結果をいう)と比較して見ると,「聞いたこともない」(77.7%→87.4%)と答えた者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,大きな差異は見られない。(図10,表10-1(CSV形式:2KB),表10-2(CSV形式:1KB))
(4) 生物多様性の保全のための取組に対する意識
生物多様性の保全のため,地球上のさまざまな生物やそれらが生息できる環境を守る取組が進められているが,このことについてどのように考えているか聞いたところ,「人間の生活がある程度制約されても,多種多様な生物が生息できる環境の保全を優先する」と答えた者の割合が33.8%,「人間の生活が制約されない程度に,多種多様な生物が生息できる環境の保全を進める」と答えた者の割合が54.3%,「人間の生活の豊かさや便利さを確保するためには,多種多様な生物が生息できる環境が失われてもやむを得ない」と答えた者の割合が4.7%となっている。
前回の調査結果(平成24年6月調査結果をいう)と比較して見ると,「人間の生活がある程度制約されても,多種多様な生物が生息できる環境の保全を優先する」(38.7%→33.8%)と答えた者の割合が低下している。
性別に見ると,大きな差異は見られない。
年齢別に見ると,「人間の生活がある程度制約されても,多種多様な生物が生息できる環境の保全を優先する」と答えた者の割合は30歳代,40歳代で高くなっている。(図11,表11-1(CSV形式:2KB),表11-2(CSV形式:2KB))
(5) 生態系サービスの価値に対する意識
自然の働きについて,どのようなものが重要だと考えるか聞いたところ,「CO2や大気汚染物質の吸収などの大気や気候を調整する働き」を挙げた者の割合が74.9%と最も高く,以下,「水資源の供給・水質浄化などの働き」(67.1%),「動物・植物など生き物の生息・生育地としての働き」(56.0%),「紙,木材,肥料などの原材料を供給する働き」(43.3%),「魚やキノコなどの食料を供給する働き」(40.0%),「肥沃な土壌を形成し,維持する働き」(38.4%)などの順となっている。(複数回答,上位6項目)
前回の調査結果(平成24年6月調査結果をいう)と比較して見ると,「水資源の供給・水質浄化などの働き」(76.9%→67.1%),「動物・植物など生き物の生息・生育地としての働き」(65.0%→56.0%),「紙,木材,肥料などの原材料を供給する働き」(57.3%→43.3%),「魚やキノコなどの食料を供給する働き」(48.1%→40.0%),「肥沃な土壌を形成し,維持する働き」(48.1%→38.4%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「CO2や大気汚染物質の吸収などの大気や気候を調整する働き」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると,「動物・植物など生き物の生息・生育地としての働き」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「CO2や大気汚染物質の吸収などの大気や気候を調整する働き」を挙げた者の割合は40歳代,50歳代で,「水資源の供給・水質浄化などの働き」を挙げた者の割合は50歳代,60歳代で,「動物・植物など生き物の生息・生育地としての働き」を挙げた者の割合は30歳代,40歳代で,「魚やキノコなどの食料を供給する働き」を挙げた者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図12,表12-1(CSV形式:3KB),表12-2(CSV形式:1KB))
(6) 生物多様性の保全と多様なセクターの取組との関わり
生物多様性の保全のために,国,地方公共団体,事業者,NPOやNGOなどの民間の団体,国民などのどのような取組が重要だと考えるか聞いたところ,「国による自然保護地域の拡大や自然の再生」を挙げた者の割合が66.4%と最も高く,以下,「国による野生生物の保護対策の実施」(52.9%),「メディアによる生物多様性に関する記事の掲載や,生きものの生態に関する番組の放送など,様々な情報発信」(40.3%),「地方公共団体による生物多様性保全に関する取組の推進」(37.9%),「専門家や研究者による生物多様性に関する調査研究」(35.2%)などの順となっている。(複数回答,上位5項目)
前回の調査結果(平成24年6月調査結果をいう)と比較して見ると,「国による自然保護地域の拡大や自然の再生」(70.8%→66.4%),「国による野生生物の保護対策の実施」(56.5%→52.9%),「メディアによる生物多様性に関する記事の掲載や,生きものの生態に関する番組の放送など,様々な情報発信」(49.3%→40.3%),「地方公共団体による生物多様性保全に関する取組の推進」(44.1%→37.9%),「専門家や研究者による生物多様性に関する調査研究」(41.0%→35.2%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「専門家や研究者による生物多様性に関する調査研究」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。(図13,表13-1(CSV形式:3KB),表13-2(CSV形式:1KB))
(7) 生物多様性の保全と事業活動との関わり
事業者の生物多様性の保全への取組について,どのようなものが重要だと考えるか聞いたところ,「省資源,省エネルギーや3R(リデュース(Reduce:廃棄物の発生抑制),リユース(Reuse:再使用),リサイクル(Recycle:再資源化))の取組を促進すること」を挙げた者の割合が53.8%と最も高く,以下,「生物多様性への取組の方針と実績をわかりやすく公表すること」を挙げた者の割合が43.0%などの順となっている。(複数回答,上位2項目)
前回の調査結果(平成24年6月調査結果をいう)と比較して見ると,「省資源,省エネルギーや3R(リデュース(Reduce:廃棄物の発生抑制),リユース(Reuse:再使用),リサイクル(Recycle:再資源化))の取組を促進すること」(57.3%→53.8%),「生物多様性への取組の方針と実績をわかりやすく公表すること」(54.6%→43.0%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「生物多様性への取組の方針と実績をわかりやすく公表すること」を挙げた者の割合は町村で高くなっている。
性別に見ると,「省資源,省エネルギーや3R(リデュース(Reduce:廃棄物の発生抑制),リユース(Reuse:再使用),リサイクル(Recycle:再資源化))の取組を促進すること」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「省資源,省エネルギーや3R(リデュース(Reduce:廃棄物の発生抑制),リユース(Reuse:再使用),リサイクル(Recycle:再資源化))の取組を促進すること」を挙げた者の割合は30歳代から50歳代で高くなっている。(図14,表14-1(CSV形式:4KB),表14-2(CSV形式:2KB))
(8) 生物多様性に配慮した生活のための今後の取組み
生物多様性に配慮したライフスタイルとして,これからどのようなことを行いたいと思うか聞いたところ,「節電や適切な冷暖房温度の設定など地球温暖化対策に取り組む」を挙げた者の割合が60.7%と最も高く,以下,「旬のもの,地のものを選んで購入する」(50.8%),「生きものを最後まで責任を持って育てる」(45.7%),「環境に配慮した商品を優先的に購入する」(36.9%),「身近な生きものを観察したり,外に出て自然と積極的にふれあう」(35.3%)などの順となっている。(複数回答,上位5項目)
前回の調査結果(平成24年6月調査結果をいう)と比較して見ると,「節電や適切な冷暖房温度の設定など地球温暖化対策に取り組む」(71.9%→60.7%),「旬のもの,地のものを選んで購入する」(57.7%→50.8%),「生きものを最後まで責任を持って育てる」(54.3%→45.7%),「環境に配慮した商品を優先的に購入する」(47.4%→36.9%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「生きものを最後まで責任を持って育てる」を挙げた者の割合は小都市で高くなっている。
性別に見ると,「節電や適切な冷暖房温度の設定など地球温暖化対策に取り組む」,「旬のもの,地のものを選んで購入する」,「生きものを最後まで責任を持って育てる」,「環境に配慮した商品を優先的に購入する」を挙げた者の割合は女性で,「身近な生きものを観察したり,外に出て自然と積極的にふれあう」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「旬のもの,地のものを選んで購入する」を挙げた者の割合は60歳代で,「生きものを最後まで責任を持って育てる」を挙げた者の割合は20歳代で,「環境に配慮した商品を優先的に購入する」を挙げた者の割合は50歳代で,「身近な生きものを観察したり,外に出て自然と積極的にふれあう」を挙げた者の割合は30歳代で,それぞれ高くなっている。(図15,表15-1(CSV形式:3KB),表15-2(CSV形式:1KB))