2.東日本大震災後の意識について
(1) 震災前と比べた,社会における結びつきの意識変化
東日本大震災前と比べて,社会における結びつきが大切だと思うようになったか聞いたところ,「前よりも大切だと思うようになった」と答えた者の割合が77.5%,「特に変わらない」と答えた者の割合が21.3%,「前よりも大切だとは思わなくなった」と答えた者の割合が0.6%となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,「前よりも大切だと思うようになった」(79.6%→77.5%)と答えた者の割合が低下し,「特に変わらない」(19.7%→21.3%)と答えた者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,大きな差異は見られない。
性別に見ると,「前よりも大切だと思うようになった」と答えた者の割合は女性で,「特に変わらない」と答えた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「特に変わらない」と答えた者の割合は70歳以上で高くなっている。
性・年齢別に見ると,「前よりも大切だと思うようになった」と答えた者の割合は女性の20歳代から60歳代で,「特に変わらない」と答えた者の割合は男性の20歳代,30歳代,50歳代から70歳以上で,それぞれ高くなっている。
従業上の地位別に見ると,「前よりも大切だと思うようになった」と答えた者の割合は主婦で,「特に変わらない」と答えた者の割合はその他の無職で,それぞれ高くなっている。(図15,表9-1(CSV形式:2KB),表9-2(CSV形式:1KB))
(2) 震災後,強く意識するようになったこと
東日本大震災後,強く意識するようになったことは何か聞いたところ,「家族や親戚とのつながりを大切に思う」を挙げた者の割合が64.5%と最も高く,以下,「地域でのつながりを大切に思う」(60.0%),「社会全体として助け合うことが重要だと思う」(46.5%),「友人や知人とのつながりを大切に思う」(43.3%),「自分のことは自分で守らなければならないと思う」(41.5%)などの順となっている。(複数回答,上位5項目)
前回の調査結果と比較して見ると,「家族や親戚とのつながりを大切に思う」(67.2%→64.5%)を挙げた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「家族や親戚とのつながりを大切に思う」,「社会全体として助け合うことが重要だと思う」,「友人や知人とのつながりを大切に思う」,「自分のことは自分で守らなければならないと思う」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「家族や親戚とのつながりを大切に思う」,「地域でのつながりを大切に思う」,「社会全体として助け合うことが重要だと思う」,「友人や知人とのつながりを大切に思う」,「自分のことは自分で守らなければならないと思う」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
性・年齢別に見ると,「家族や親戚とのつながりを大切に思う」を挙げた者の割合は女性の20歳代から50歳代で,「地域でのつながりを大切に思う」を挙げた者の割合は男性の50歳代,女性の40歳代から60歳代で,「社会全体として助け合うことが重要だと思う」を挙げた者の割合は女性の20歳代から60歳代で,「友人や知人とのつながりを大切に思う」を挙げた者の割合は男性の20歳代,30歳代,女性の20歳代から50歳代で,「自分のことは自分で守らなければならないと思う」を挙げた者の割合は女性の40歳代から60歳代で,それぞれ高くなっている。(図16,表10-1(CSV形式:4KB),表10-2(CSV形式:1KB))