2 調査結果の概要
2.科学技術が社会に与える影響及び科学者等に対するイメージについて
(1) 科学技術の発展により向上したもの1. 物の豊かさ
科学技術の発展により「物の豊かさ」が向上したと思うか聞いたところ,「向上した」とする者の割合が84.2%(「向上した」59.7%+「どちらかというと向上した」24.5%),「向上していない」とする者の割合が11.2%(「あまり向上していない」9.5%+「向上していない」1.7%)となっている。(図7,表7,参考1,参考2)
2. 社会や生活の安全性
科学技術の発展により「社会や生活の安全性」が向上したと思うか聞いたところ,「向上した」とする者の割合が68.2%(「向上した」30.3%+「どちらかというと向上した」37.9%),「向上していない」とする者の割合が25.8%(「あまり向上していない」19.7%+「向上していない」6.1%)となっている。
性別に見ると,「向上した」とする者の割合は男性で,「向上していない」とする者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「向上した」とする者の割合は30歳代,40歳代で高くなっている。(図8,表8,参考)
性別に見ると,「向上した」とする者の割合は男性で,「向上していない」とする者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「向上した」とする者の割合は30歳代,40歳代で高くなっている。(図8,表8,参考)
(2) 科学技術の発展を不安に思う分野
科学技術の発展に伴い,どのようなことに不安を感じるか聞いたところ,「地球環境問題」を挙げた者の割合が50.7%,「遺伝子組換え食品,原子力発電などの安全性」を挙げた者の割合が50.2%と高く,以下,「サイバーテロ,不正アクセスなどのIT犯罪」(43.8%),「クローン人間を生み出すこと,兵器への利用などに関する倫理的な問題」(42.3%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
前回の調査結果と比較してみると,「地球環境問題」(57.0%→50.7%),「遺伝子組換え食品,原子力発電などの安全性」(59.7%→50.2%),「サイバーテロ,不正アクセスなどのIT犯罪」(51.7%→43.8%)を挙げた者の割合が低下し,「クローン人間を生み出すこと,兵器への利用などに関する倫理的な問題」(37.1%→42.3%)を挙げた者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「クローン人間を生み出すこと,兵器への利用などに関する倫理的な問題」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「遺伝子組換え食品,原子力発電などの安全性」,「クローン人間を生み出すこと,兵器への利用などに関する倫理的な問題」を挙げた者の割合は女性で,「サイバーテロ,不正アクセスなどのIT犯罪」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「地球環境問題」を挙げた者の割合は40歳代で,「遺伝子組換え食品,原子力発電などの安全性」を挙げた者の割合は40歳代から60歳代で,「サイバーテロ,不正アクセスなどのIT犯罪」を挙げた者の割合は30歳代から50歳代で,「クローン人間を生み出すこと,兵器への利用などに関する倫理的な問題」を挙げた者の割合は50歳代,60歳代で,それぞれ高くなっている。(図9,表9,参考)
前回の調査結果と比較してみると,「地球環境問題」(57.0%→50.7%),「遺伝子組換え食品,原子力発電などの安全性」(59.7%→50.2%),「サイバーテロ,不正アクセスなどのIT犯罪」(51.7%→43.8%)を挙げた者の割合が低下し,「クローン人間を生み出すこと,兵器への利用などに関する倫理的な問題」(37.1%→42.3%)を挙げた者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「クローン人間を生み出すこと,兵器への利用などに関する倫理的な問題」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「遺伝子組換え食品,原子力発電などの安全性」,「クローン人間を生み出すこと,兵器への利用などに関する倫理的な問題」を挙げた者の割合は女性で,「サイバーテロ,不正アクセスなどのIT犯罪」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「地球環境問題」を挙げた者の割合は40歳代で,「遺伝子組換え食品,原子力発電などの安全性」を挙げた者の割合は40歳代から60歳代で,「サイバーテロ,不正アクセスなどのIT犯罪」を挙げた者の割合は30歳代から50歳代で,「クローン人間を生み出すこと,兵器への利用などに関する倫理的な問題」を挙げた者の割合は50歳代,60歳代で,それぞれ高くなっている。(図9,表9,参考)
(3) 科学技術の発展のプラス面とマイナス面
科学技術の発展には,プラス面とマイナス面があると言われているが,全体的に見た場合,そのどちらが多いと思うか聞いたところ,「プラス面が多い」とする者の割合が53.5%(「プラス面が多い」18.6%+「どちらかというとプラス面が多い」34.9%),「両方同じくらいである」と答えた者の割合が35.2%,「マイナス面が多い」とする者の割合が6.5%(「どちらかというとマイナス面が多い」5.1%+「マイナス面が多い」1.5%)となっている。
前回の調査結果と比較してみると,「プラス面が多い」(60.5%→53.5%)とする者の割合が低下し,「両方同じくらいである」(24.9%→35.2%)と答えた者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「両方同じくらいである」と答えた者の割合は小都市で高くなっている。
性別に見ると,「プラス面が多い」とする者の割合は男性で,「両方同じくらいである」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「プラス面が多い」とする者の割合は50歳代で,「両方同じくらいである」と答えた者の割合は20歳代から40歳代で,それぞれ高くなっている。(図10,表10−1,表10−2,参考1,参考2,参考3)
前回の調査結果と比較してみると,「プラス面が多い」(60.5%→53.5%)とする者の割合が低下し,「両方同じくらいである」(24.9%→35.2%)と答えた者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「両方同じくらいである」と答えた者の割合は小都市で高くなっている。
性別に見ると,「プラス面が多い」とする者の割合は男性で,「両方同じくらいである」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「プラス面が多い」とする者の割合は50歳代で,「両方同じくらいである」と答えた者の割合は20歳代から40歳代で,それぞれ高くなっている。(図10,表10−1,表10−2,参考1,参考2,参考3)
(4) 科学技術に関する意見
1. 日本の科学技術は,諸外国に比べ進んでいる
「日本の科学技術は,諸外国に比べ進んでいる」という意見についてどう思うか聞いたところ,「そう思う」とする者の割合が79.5%(「そう思う」42.7%+「どちらかというとそう思う」36.8%),「そう思わない」とする者の割合が16.6%(「あまりそう思わない」13.2%+「そう思わない」3.4%)となっている。
性別に見ると,「そう思う」とする者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「そう思う」とする者の割合は20歳代で,「そう思わない」とする者の割合は60歳代で,それぞれ高くなっている。(図11,表11,参考)
性別に見ると,「そう思う」とする者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「そう思う」とする者の割合は20歳代で,「そう思わない」とする者の割合は60歳代で,それぞれ高くなっている。(図11,表11,参考)
2. 国際的な競争力を高めるためには,科学技術を発展させる必要がある
「日本が国際的な競争力を高めるためには,科学技術を発展させる必要がある」という意見についてどう思うか聞いたところ,「そう思う」とする者の割合が86.7%(「そう思う」60.4%+「どちらかというとそう思う」26.4%),「そう思わない」とする者の割合が9.4%(「あまりそう思わない」7.7%+「そう思わない」1.8%)となっている。
性別に見ると,「そう思う」とする者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「そう思う」とする者の割合は40歳代で高くなっている。(図12,表12,参考1,参考2)
性別に見ると,「そう思う」とする者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「そう思う」とする者の割合は40歳代で高くなっている。(図12,表12,参考1,参考2)
3. 学校での理科や数学の授業は,生徒の科学的センスを育てるのに役立っている
「日本の学校での理科や数学の授業は,生徒の科学的センスを育てるのに役立っている」という意見についてどう思うか聞いたところ,「そう思う」とする者の割合が48.2%(「そう思う」21.2%+「どちらかというとそう思う」27.0%),「そう思わない」とする者の割合が42.1%(「あまりそう思わない」33.6%+「そう思わない」8.5%)となっている。
都市規模別に見ると,「そう思わない」とする者の割合は大都市で高くなっている。
年齢別に見ると,「そう思う」とする者の割合は60歳代で,「そう思わない」とする者の割合は20歳代から40歳代で,それぞれ高くなっている。(図13,表13,参考1,参考2,参考3,参考4)
都市規模別に見ると,「そう思わない」とする者の割合は大都市で高くなっている。
年齢別に見ると,「そう思う」とする者の割合は60歳代で,「そう思わない」とする者の割合は20歳代から40歳代で,それぞれ高くなっている。(図13,表13,参考1,参考2,参考3,参考4)
4. 物質的な豊かさだけでなく,心の豊かさも実現するものであるべきである
「今後の科学技術の発展は,物質的な豊かさだけでなく,心の豊かさも実現するものであるべきである」という意見についてどう思うか聞いたところ,「そう思う」とする者の割合が88.5%(「そう思う」66.9%+「どちらかというとそう思う」21.6%),「そう思わない」とする者の割合が8.0%(「あまりそう思わない」5.7%+「そう思わない」2.2%)となっている。
年齢別に見ると,「そう思う」とする者の割合は60歳代で高くなっている。(図14,表14,参考)
年齢別に見ると,「そう思う」とする者の割合は60歳代で高くなっている。(図14,表14,参考)
5. 社会の新たな問題は,さらなる科学技術の発展によって解決される
「資源・エネルギー問題,環境問題,水,食糧問題,感染症問題などの社会の新たな問題は,さらなる科学技術の発展によって解決される」という意見についてどう思うか聞いたところ,「そう思う」とする者の割合が75.1%(「そう思う」36.5%+「どちらかというとそう思う」38.6%),「そう思わない」とする者の割合が18.9%(「あまりそう思わない」14.1%+「そう思わない」4.7%)となっている。
都市規模別に見ると,「そう思う」とする者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「そう思う」とする者の割合は男性で高くなっている。(図15,表15,参考)
都市規模別に見ると,「そう思う」とする者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「そう思う」とする者の割合は男性で高くなっている。(図15,表15,参考)
(5) 科学者や技術者に対するイメージ
1. 科学者や技術者は身近な存在であり,親しみを感じる
科学者や技術者は「身近な存在であり,親しみを感じる」という意見についてどう思うか聞いたところ,「そう思う」とする者の割合が23.1%(「そう思う」7.5%+「どちらかというとそう思う」15.6%),「そう思わない」とする者の割合が73.9%(「あまりそう思わない」46.2%+「そう思わない」27.7%)となっている。
性別に見ると,「そう思う」とする者の割合は男性で,「そう思わない」とする者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「そう思う」とする者の割合は60歳代,70歳以上で,「そう思わない」とする者の割合は20歳代から40歳代で,それぞれ高くなっている。(図16,表16,参考)
性別に見ると,「そう思う」とする者の割合は男性で,「そう思わない」とする者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「そう思う」とする者の割合は60歳代,70歳以上で,「そう思わない」とする者の割合は20歳代から40歳代で,それぞれ高くなっている。(図16,表16,参考)
2. 科学者や技術者は一般に社会的地位が高い
科学者や技術者は「一般に社会的地位が高い」という意見についてどう思うか聞いたところ,「そう思う」とする者の割合が71.0%(「そう思う」32.9%+「どちらかというとそう思う」38.2%),「そう思わない」とする者の割合が24.9%(「あまりそう思わない」18.2%+「そう思わない」6.7%)となっている。
性別に見ると,「そう思う」とする者の割合は女性で,「そう思わない」とする者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「そう思わない」とする者の割合は40歳代で高くなっている。(図17,表17,参考1,参考2,参考3)
性別に見ると,「そう思う」とする者の割合は女性で,「そう思わない」とする者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「そう思わない」とする者の割合は40歳代で高くなっている。(図17,表17,参考1,参考2,参考3)
(6) 自然エネルギーや革新的エネルギーが普及した社会の実現性
地球温暖化問題に関して,温室効果ガスの削減に向け,太陽光や風力などの自然エネルギーや水素を使った燃料電池などの革新的なエネルギーが普及した社会をつくることに取組んでおり,このような社会の実現性について,どう思うか聞いたところ,「実現できる」とする者の割合が87.9%(「比較的早く実現できる」13.9%+「時間はかかるがいずれ実現できる」74.0%),「実現できない」と答えた者の割合が6.9%となっている。
性別に見ると,「実現できる」とする者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「実現できる」とする者の割合は60歳代で高くなっている。(図18,表18,参考)
性別に見ると,「実現できる」とする者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「実現できる」とする者の割合は60歳代で高くなっている。(図18,表18,参考)
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