世論調査内閣府

2 調査結果の概要


2.死刑制度に対する意識

 (1) 死刑制度の存廃
 死刑制度に関して,「どんな場合でも死刑は廃止すべきである」,「場合によっては死刑もやむを得ない」という意見があるが,どちらの意見に賛成か聞いたところ,「どんな場合でも死刑は廃止すべきである」と答えた者の割合が5.7%,「場合によっては死刑もやむを得ない」と答えた者の割合が85.6%となっている。
 前回の調査結果と比較してみると,「場合によっては死刑もやむを得ない」(81.4%→85.6%)と答えた者の割合が上昇している。
 都市規模別に見ると,大きな差異は見られない。(図2表2−1表2−2参考

  ア 死刑制度を廃止する理由
 死刑制度に関して,「どんな場合でも死刑は廃止すべきである」と答えた者(111人)に,その理由を聞いたところ,「生かしておいて罪の償いをさせた方がよい」を挙げた者の割合が55.9%,「裁判に誤りがあったとき,死刑にしてしまうと取り返しがつかない」を挙げた者の割合が43.2%,「国家であっても人を殺すことは許されない」を挙げた者の割合が42.3%,「人を殺すことは刑罰であっても人道に反し,野蛮である」を挙げた者の割合が30.6%,「死刑を廃止しても,そのために凶悪な犯罪が増加するとは思わない」を挙げた者の割合が29.7%,「凶悪な犯罪を犯した者でも,更生の可能性がある」を挙げた者の割合が18.9%などの順となっている。(複数回答)(図3表3−1表3−2

  イ 即時死刑廃止か,いずれ死刑廃止か
 死刑制度に関して,「どんな場合でも死刑は廃止すべきである」と答えた者(111人)に,死刑を廃止する場合には,すぐに全面的に廃止するのがよいと思うか,それともだんだんに死刑を減らしていって,いずれ全面的に廃止する方がよいと思うか聞いたところ,「すぐに,全面的に廃止する」と答えた者の割合が35.1%,「だんだん死刑を減らしていき,いずれ全面的に廃止する」と答えた者の割合が63.1%となっている。(図4表4−1表4−2参考

  ウ 死刑制度を存置する理由
 死刑制度に関して,「場合によっては死刑もやむを得ない」と答えた者(1,665人)に,その理由を聞いたところ,「死刑を廃止すれば,被害を受けた人やその家族の気持ちがおさまらない」を挙げた者の割合が54.1%,「凶悪な犯罪は命をもって償うべきだ」を挙げた者の割合が53.2%,「死刑を廃止すれば,凶悪な犯罪が増える」を挙げた者の割合が51.5%と高く,以下,「凶悪な犯罪を犯す人は生かしておくと,また同じような犯罪を犯す危険がある」(41.7%)などの順となっている。(複数回答)
 前回の調査結果と比較してみると,「死刑を廃止すれば,被害を受けた人やその家族の気持ちがおさまらない」(50.7%→54.1%)を挙げた者の割合が上昇している。
 都市規模別に見ると,「死刑を廃止すれば,被害を受けた人やその家族の気持ちがおさまらない」,「死刑を廃止すれば,凶悪な犯罪が増える」を挙げた者の割合は小都市で高くなっている。
 性別に見ると,大きな差異は見られない。
 年齢別に見ると,「凶悪な犯罪は命をもって償うべきだ」を挙げた者の割合は70歳以上で高くなっている。(図5表5−1表5−2

  エ 将来も死刑存置か
 死刑制度に関して,「場合によっては死刑もやむを得ない」と答えた者(1,665人)に,将来も死刑を廃止しない方がよいと思うか,それとも,状況が変われば,将来的には,死刑を廃止してもよいと思うか聞いたところ,「将来も死刑を廃止しない」と答えた者の割合が60.8%,「状況が変われば,将来的には,死刑を廃止してもよい」と答えた者の割合が34.2%となっている。
 前回の調査結果と比較してみると,大きな変化は見られない。
 都市規模別に見ると,大きな差異は見られない。
 性別に見ると,「将来も死刑を廃止しない」と答えた者の割合は男性で,「状況が変われば,将来的には,死刑を廃止してもよい」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「状況が変われば,将来的には,死刑を廃止してもよい」と答えた者の割合は30歳代,40歳代で高くなっている。(図6表6−1表6−2参考

 (2) 死刑の犯罪抑止力
 死刑がなくなった場合,凶悪な犯罪が増えるという意見と増えないという意見があるが,どのように考えるか聞いたところ,「増える」と答えた者の割合が62.3%,「増えない」と答えた者の割合が9.6%,「わからない・一概には言えない」と答えた者の割合が28.0%となっている。
 性別に見ると,「増える」と答えた者の割合は男性で,「わからない・一概には言えない」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。(図7表7−1表7−2参考




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