2 調査結果の概要
4 不法滞在者問題
(1)不法就労に対する意識
観光客として入国した外国人,外国人留学生などがホステスや作業員などとして働き,収入を得る事例が生じているが,このことについてどう思うか聞いたところ,「よくないことだ」と答えた者の割合が70.7%,「よくないがやむを得ない」と答えた者の割合が24.5%となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,「よくないことだ」(49.2%→70.7%)と答えた者の割合が上昇し,「よくないがやむを得ない」(40.4%→24.5%)と答えた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「よくないがやむを得ない」と答えた者の割合は小都市で高くなっている。
年齢別に見ると,「よくないがやむを得ない」と答えた者の割合は20歳代で高くなっている。
職業別に見ると,「よくないがやむを得ない」と答えた者の割合は労務職で高くなっている。 (図15,表15)
前回の調査結果と比較して見ると,「よくないことだ」(49.2%→70.7%)と答えた者の割合が上昇し,「よくないがやむを得ない」(40.4%→24.5%)と答えた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「よくないがやむを得ない」と答えた者の割合は小都市で高くなっている。
年齢別に見ると,「よくないがやむを得ない」と答えた者の割合は20歳代で高くなっている。
職業別に見ると,「よくないがやむを得ない」と答えた者の割合は労務職で高くなっている。 (図15,表15)
ア 不法就労がよくないことだと思う理由
観光客として入国した外国人,外国人留学生などがホステスや作業員などとして働き,収入を得ることは「よくないことだ」と答えた者(1,468人)に,その理由を聞いたところ,「治安,風紀等が悪くなるから」を挙げた者の割合が72.5%と最も高く,以下,「売春などで外国人自身の人権が侵害されるから」(49.2%),「日本の法令に違反するから」(48.1%),「暴力団等の資金源となるから」(45.2%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
都市規模別に見ると,「売春などで外国人自身の人権が侵害されるから」,「暴力団等の資金源となるから」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「売春などで外国人自身の人権が侵害されるから」を挙げた者の割合は女性で,「日本の法令に違反するから」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「治安,風紀等が悪くなるから」を挙げた者の割合は60歳代で,「売春などで外国人自身の人権が侵害されるから」,「暴力団等の資金源となるから」を挙げた者の割合は40歳代で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「治安,風紀等が悪くなるから」を挙げた者の割合は主婦で,「売春などで外国人自身の人権が侵害されるから」,「暴力団等の資金源となるから」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職で,「日本の法令に違反するから」を挙げた者の割合は労務職で,それぞれ高くなっている。 (図16,表16,参考表)
都市規模別に見ると,「売春などで外国人自身の人権が侵害されるから」,「暴力団等の資金源となるから」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「売春などで外国人自身の人権が侵害されるから」を挙げた者の割合は女性で,「日本の法令に違反するから」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「治安,風紀等が悪くなるから」を挙げた者の割合は60歳代で,「売春などで外国人自身の人権が侵害されるから」,「暴力団等の資金源となるから」を挙げた者の割合は40歳代で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「治安,風紀等が悪くなるから」を挙げた者の割合は主婦で,「売春などで外国人自身の人権が侵害されるから」,「暴力団等の資金源となるから」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職で,「日本の法令に違反するから」を挙げた者の割合は労務職で,それぞれ高くなっている。 (図16,表16,参考表)
イ 不法就労がやむを得ないと思う理由
観光客として入国した外国人,外国人留学生などがホステスや作業員などとして働き,収入を得ることは「よくないがやむを得ない」と答えた者(509人)に,その理由を聞いたところ,「その人が得た金で家族が暮らしていけるから」を挙げた者の割合が47.5%と最も高く,以下,「その人が納得して働いているのだから」(36.3%),「悪いのは外国人を雇用する風俗店などだから」(31.8%),「高収入を求めて日本に来るのは当然だから」(27.5%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
都市規模別に見ると,「悪いのは外国人を雇用する風俗店などだから」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「悪いのは外国人を雇用する風俗店などだから」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。 (図17,表17,参考表)
都市規模別に見ると,「悪いのは外国人を雇用する風俗店などだから」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「悪いのは外国人を雇用する風俗店などだから」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。 (図17,表17,参考表)
(2)不法滞在者を半減させるために有効な方法
政府は,今後5年間で不法滞在者を半減させるとの基本方針のもと,様々な取組みを行っているが,不法滞在者を半減させるために最も有効だと思う方法は何か聞いたところ,「不法滞在者本人に対する罰則を厳しくする」と答えた者の割合が26.1%,「不法滞在者を雇用する事業主等に対する罰則を強化する」と答えた者の割合が35.1%,「不法滞在者の摘発を強化する」と答えた者の割合が18.5%,「不法滞在者が多い国に対し,外交上の働きかけを行う」と答えた者の割合が12.9%となっている。
都市規模別に見ると,「不法滞在者を雇用する事業主等に対する罰則を強化する」と答えた者の割合は大都市,中都市で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「不法滞在者本人に対する罰則を厳しくする」と答えた者の割合は60歳代,70歳以上で,「不法滞在者を雇用する事業主等に対する罰則を強化する」と答えた者の割合は30歳代,40歳代で,「不法滞在者の摘発を強化する」と答えた者の割合は20歳代で,「不法滞在者が多い国に対し,外交上の働きかけを行う」と答えた者の割合は50歳代で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「不法滞在者本人に対する罰則を厳しくする」と答えた者の割合は自営業主,その他の無職で,「不法滞在者を雇用する事業主等に対する罰則を強化する」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職で,それぞれ高くなっている。(図18,表18)
都市規模別に見ると,「不法滞在者を雇用する事業主等に対する罰則を強化する」と答えた者の割合は大都市,中都市で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「不法滞在者本人に対する罰則を厳しくする」と答えた者の割合は60歳代,70歳以上で,「不法滞在者を雇用する事業主等に対する罰則を強化する」と答えた者の割合は30歳代,40歳代で,「不法滞在者の摘発を強化する」と答えた者の割合は20歳代で,「不法滞在者が多い国に対し,外交上の働きかけを行う」と答えた者の割合は50歳代で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「不法滞在者本人に対する罰則を厳しくする」と答えた者の割合は自営業主,その他の無職で,「不法滞在者を雇用する事業主等に対する罰則を強化する」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職で,それぞれ高くなっている。(図18,表18)
(3)不法就労者への対応
これらの不法就労者の問題を解決するにはどのようにしたらよいと思うか聞いたところ,「法令に違反している以上,法令で定められた手続によりすべて強制送還する」と答えた者の割合が61.8%,「暴力団関係,売春,その他悪質な場合だけ重点的に取り締まる」と答えた者の割合が28.0%,「労働力が不足している分野では取り締まらないでそのままにする」と答えた者の割合が2.4%となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,「法令に違反している以上,法令で定められた手続によりすべて強制送還する」(49.6%→61.8%)と答えた者の割合が上昇し,「暴力団関係,売春,その他悪質な場合だけ重点的に取り締まる」(35.0%→28.0%)と答えた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「暴力団関係,売春,その他悪質な場合だけ重点的に取り締まる」と答えた者の割合は大都市で高くなっている。
年齢別に見ると,「暴力団関係,売春,その他悪質な場合だけ重点的に取り締まる」と答えた者の割合は30歳代で高くなっている。
職業別に見ると,「暴力団関係,売春,その他悪質な場合だけ重点的に取り締まる」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職,労務職で,それぞれ高くなっている。(図19,表19)
前回の調査結果と比較して見ると,「法令に違反している以上,法令で定められた手続によりすべて強制送還する」(49.6%→61.8%)と答えた者の割合が上昇し,「暴力団関係,売春,その他悪質な場合だけ重点的に取り締まる」(35.0%→28.0%)と答えた者の割合が低下している。
都市規模別に見ると,「暴力団関係,売春,その他悪質な場合だけ重点的に取り締まる」と答えた者の割合は大都市で高くなっている。
年齢別に見ると,「暴力団関係,売春,その他悪質な場合だけ重点的に取り締まる」と答えた者の割合は30歳代で高くなっている。
職業別に見ると,「暴力団関係,売春,その他悪質な場合だけ重点的に取り締まる」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職,労務職で,それぞれ高くなっている。(図19,表19)
(4)長期不法滞在者への滞在資格付与に対する考え方
不法滞在者に対して,すでに長期にわたって日本に滞在している場合などには,一定の要件のもとに合法的な滞在資格を付与するという考え方があるが,この考え方についてどう思うか聞いたところ,「すでに長期にわたって日本に滞在している以上,滞在を認めるべきである」と答えた者の割合が18.3%,「外国人労働力の必要な分野に限って,認めるべきである」と答えた者の割合が20.2%,「外国人を雇用していた事業主が責任をもって帰国させるべき」と答えた者の割合が24.8%,「新たな不法滞在者の流入や,社会保障や教育に要する費用を伴うことが予想されることから認めるべきでない」と答えた者の割合が24.2%となっている。なお,「わからない」と答えた者の割合が11.5%となっている。
性別に見ると,「すでに長期にわたって日本に滞在している以上,滞在を認めるべきである」,「新たな不法滞在者の流入や,社会保障や教育に要する費用を伴うことが予想されることから認めるべきでない」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「外国人労働力の必要な分野に限って,認めるべきである」と答えた者の割合は20歳代で,「新たな不法滞在者の流入や,社会保障や教育に要する費用を伴うことが予想されることから認めるべきでない」と答えた者の割合は40歳代で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「外国人を雇用していた事業主が責任をもって帰国させるべき」と答えた者の割合は主婦で高くなっている。(図20,表20)
性別に見ると,「すでに長期にわたって日本に滞在している以上,滞在を認めるべきである」,「新たな不法滞在者の流入や,社会保障や教育に要する費用を伴うことが予想されることから認めるべきでない」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「外国人労働力の必要な分野に限って,認めるべきである」と答えた者の割合は20歳代で,「新たな不法滞在者の流入や,社会保障や教育に要する費用を伴うことが予想されることから認めるべきでない」と答えた者の割合は40歳代で,それぞれ高くなっている。
職業別に見ると,「外国人を雇用していた事業主が責任をもって帰国させるべき」と答えた者の割合は主婦で高くなっている。(図20,表20)
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