2 調査結果の概要
4.15歳未満の者の臓器提供について
(1) 15歳未満の者からの臓器提供ができないことについてどう思うか 現在,15歳未満の者からの脳死での臓器提供については,民法上の遺言可能年齢を参考として,法の運用にあたっては15歳以上の者の意思表示を有効なものとして取り扱うこととしているため,重い心臓病などの小さいお子さんへの臓器移植ができない状況にある。このことについてどう思うか聞いたところ,「できないのはやむを得ない」とする者の割合が19.7%(「臓器移植ができないのはやむを得ない」11.5%+「どちらかといえば臓器移植ができないのはやむを得ない」8.1%),「できるようにすべきだ」とする者の割合が59.7%(「どちらかといえば臓器移植ができるようにすべきだ」31.5%+「臓器移植ができるようにすべきだ」28.1%)となっている。なお,「どちらともいえない」と答えた者の割合が11.3%となっている。
都市規模別に見ると,「できるようにすべきだ」とする者の割合は中都市で高くなっている。
年齢別に見ると,「できないのはやむを得ない」とする者の割合は50歳代で,「できるようにすべきだ」とする者の割合は30歳代で,それぞれ高くなっている。(図21,表21)
都市規模別に見ると,「できるようにすべきだ」とする者の割合は中都市で高くなっている。
年齢別に見ると,「できないのはやむを得ない」とする者の割合は50歳代で,「できるようにすべきだ」とする者の割合は30歳代で,それぞれ高くなっている。(図21,表21)
(2) 15歳未満の者の臓器提供の意思を尊重すべきかどうか
15歳未満の者の臓器提供の意思についてどう思うか聞いたところ,「15歳未満の者の判断であっても,本人の意思を尊重すべき」と答えた者の割合が28.3%,「15歳未満の者は適正な判断をできないので,他の者(家族を含む)が代わって判断すればいい」と答えた者の割合が32.4%,「15歳未満の者は適正な判断をできないが,だからといって他の者(家族を含む)が代わって判断することは適当ではない」と答えた者の割合が21.8%となっている。なお,「わからない」と答えた者の割合が16.1%となっている。
性別に見ると,「15歳未満の者の判断であっても,本人の意思を尊重すべき」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「15歳未満の者は適正な判断をできないが,だからといって他の者(家族を含む)が代わって判断することは適当ではない」と答えた者の割合は20歳代,40歳代で高くなっている。(図22,表22)
性別に見ると,「15歳未満の者の判断であっても,本人の意思を尊重すべき」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「15歳未満の者は適正な判断をできないが,だからといって他の者(家族を含む)が代わって判断することは適当ではない」と答えた者の割合は20歳代,40歳代で高くなっている。(図22,表22)
(3) 脳死判定後の15歳未満の家族の臓器提供の意思を尊重し提供を認めるかどうか
仮に,家族のうち15歳未満の者が脳死と判定され,その方が脳死からの臓器提供の意思を表示していた場合,その臓器提供の意思を尊重し,提供を認めるかどうか聞いたところ,「提供を認める」とする者の割合が49.0%(「尊重し,提供を認める」26.7%+「たぶん尊重し,提供を認める」22.3%),「提供を認めない」とする者の割合が12.8%(「たぶん尊重せず,提供を認めない」6.3%+「尊重せず,提供を認めない」6.5%),「その時になってみないとわからない」と答えた者の割合が38.2%となっている。
都市規模別に見ると,「提供を認めない」とする者の割合は町村で高くなっている。
性別に見ると,「提供を認める」とする者の割合は男性で,「その時になってみないとわからない」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「提供を認める」とする者の割合は20歳代で,「その時になってみないとわからない」と答えた者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図23,表23)
都市規模別に見ると,「提供を認めない」とする者の割合は町村で高くなっている。
性別に見ると,「提供を認める」とする者の割合は男性で,「その時になってみないとわからない」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「提供を認める」とする者の割合は20歳代で,「その時になってみないとわからない」と答えた者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図23,表23)
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