2 調査結果の概要
- 自然保護活動への参加に関する意識について
(1) 自然保護活動への参加の有無
自然保護を図るために,全国各地で市民によるいろいろな活動が行われているが,このような活動に参加したことがあるか聞いたところ,参加について何らかの選択肢を挙げた者(以下『「参加したことがある」とする者』という。)の割合が57.4%,「参加したことはない」と答えた者の割合は42.6%となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,「参加したことがある」(53.6%→57.4%)とする者の割合が上昇し,「参加したことはない」(46.4%→42.6%)と答えた者の割合は低下している。(図28)
都市規模別に見ると,「参加したことがある」とする者の割合は小都市,町村で,「参加したことはない」と答えた者の割合は大都市,中都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「参加したことがある」とする者の割合は男性で,「参加したことはない」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「参加したことがある」とする者の割合は40歳代で,「参加したことはない」と答えた者の割合は30歳代で,それぞれ高くなっている。(表28)
次に,参加した内容を見ると,「河原や公園,海辺などでゴミ拾いをするなどの美化清掃活動」を挙げた者の割合が45.1%と最も高く,以下,「身近なところに木を植えたり管理したりする緑化活動」(13.8%)などの順となっている。(複数回答,図28)
都市規模別に見ると,「河原や公園,海辺などでゴミ拾いをするなどの美化清掃活動」,「身近なところに木を植えたり管理したりする緑化活動」を挙げた者の割合は小都市,町村で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「身近なところに木を植えたり管理したりする緑化活動」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「河原や公園,海辺などでゴミ拾いをするなどの美化清掃活動」を挙げた者の割合は40歳代で,「身近なところに木を植えたり管理したりする緑化活動」を挙げた者の割合は50歳代で,それぞれ高くなっている。(表28,参考)(2) 自然保護活動への参加意向
今後、このような活動が身近で行われるとしたら、参加してみたいと思うか聞いたところ,「参加したい」とする者の割合が70.5%(「ぜひ参加したい」11.8%+「できれば参加したい」58.7%),「参加したくない」とする者の割合が25.2%(「あまり参加したくない」19.4%+「全然(全く)参加したくない」5.7%)となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,「参加したい」(67.6%→70.5%)とする者の割合が上昇している。
都市規模別に見ると,「参加したい」とする者の割合は町村で,「参加したくない」とする者の割合は小都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると, 大きな差異は見られない。
年齢別に見ると,「参加したい」とする者の割合は40歳代,50歳代で,「参加したくない」とする者の割合は20歳代,70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図29,表29)ア 参加したい自然保護活動
参加したいとする者(1,461人)に,どのような活動に参加したいと思うか聞いたところ,「河原や公園、海辺などでゴミ拾いをするなどの美化清掃活動」を挙げた者の割合が70.5%と最も高く,以下,「身近なところに木を植えたり管理したりする緑化活動」(34.8%),「自然観察会や探鳥会、自然歩道を歩く会などの行事」(16.4%)などの順となっている。(2つまでの複数回答,図30)
都市規模別に見ると,「河原や公園、海辺などでゴミ拾いをするなどの美化清掃活動」を挙げた者の割合は小都市,町村で,「自然観察会や探鳥会、自然歩道を歩く会などの行事」を挙げた者の割合は中都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「自然観察会や探鳥会、自然歩道を歩く会などの行事」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「身近なところに木を植えたり管理したりする緑化活動」を挙げた者の割合は30歳代,50歳代で高くなっている。(表30)(3) 自然保護のボランティア活動へ参加するために必要な措置
今後,自然保護のためのボランティア活動へ積極的に参加するために、国や地方公共団体はどのような措置をとるべきだと思うか聞いたところ,「身近な自然の中で活動できる場所や機会を提供する」を挙げた者の割合が47.4%と最も高く,以下,「自然保護活動に関する情報を提供する」(24.7%),「国立公園など自然の豊かな地域で活動できる場所や機会を提供する」(19.4%),「安く宿泊,食事ができる施設を整備する」(19.3%),「自然保護活動の指導などを行う指導者を養成する」(17.0%)などの順となっている。(2つまでの複数回答)
前回の調査結果と比較して見ると,「身近な自然の中で活動できる場所や機会を提供する」(42.7%→47.4%),「自然保護活動に関する情報を提供する」(21.8%→24.7%)を挙げた者の割合が,それぞれ上昇している。(図31)
都市規模別に見ると,「自然保護活動の指導などを行う指導者を養成する」を挙げた者の割合は町村で高くなっている。
性別に見ると,「身近な自然の中で活動できる場所や機会を提供する」を挙げた者の割合は女性で,「自然保護活動の指導などを行う指導者を養成する」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「自然保護活動に関する情報を提供する」を挙げた者の割合は50歳代で,「国立公園など自然の豊かな地域で活動できる場所や機会を提供する」を挙げた者の割合は30歳代で,それぞれ高くなっている。(表31)
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