2 調査結果の概要
- 移入種対策に関する意識について
(1) 移入種問題についての認識
近年、マングース、アライグマ、ブラックバス、カミツキガメなど、本来の生息地外へ持ち込まれた「移入種」により、希少な野生生物が食べられたり、人への危害を与えるなど、地域の生態系や自然環境に影響を与えるという問題が全国各地で見られるが,この「移入種問題」について知っているか聞いたところ,「知っている」とする者の割合が58.4%(「よく知っている」21.8%+「知っている」36.6%),「言葉は聞いたことがある」と答えた者の割合が20.9%,「知らない」と答えた者の割合が19.3%となっている。(図19)
都市規模別に見ると,「知らない」と答えた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると,「知っている」とする者の割合は男性で,「言葉は聞いたことがある」,「知らない」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「知っている」とする者の割合は30歳代,40歳代で,「言葉は聞いたことがある」とする者の割合は20歳代で,「知らない」と答えた者の割合20歳代,70歳以上で,それぞれ高くなっている。(表19)(2) 動植物の持ち込み制限についての意向
本来の生態系を守るため、移入種(本来、特定地域にしか生息していないはずの動植物)の他の地域への持ち込みを制限することについてどのように考えるか聞いたところ,「持ち込みを制限する」とする者の割合が88.2%(「ぜひ持ち込み制限はするべきである」54.8%+「できれば持ち込み制限はしたほうがよい」33.3%),「持ち込み制限をしない」とする者の割合が5.6%(「できれば持ち込み制限はしないほうがよい」3.6%+「持ち込み制限はするべきではない」2.0%)となっている。(図20)
都市規模別に見ると,「持ち込みを制限する」とする者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「持ち込みを制限する」とする者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「持ち込みを制限する」とする者の割合は40歳代で高くなっている。(表20)(3) 飼育動植物等の登録制についての意識
飼育者等の責任を明らかにし野外へ移入種を放すことを禁止するために、移入種をペットや観葉植物等として飼育・栽培することを登録制とすることについてどのように思うか聞いたところ,「登録制にしたほうがよい」とする者の割合が86.6%(「ぜひ登録制にするべきである」54.0%+「できれば登録制にしたほうがよい」32.7%),「登録制にしないほうがよい」とする者の割合が4.8%(「できれば登録制にしないほうがよい」3.1%+「登録制にするべきではない」1.6%)となっている。
都市規模別に見ると,「登録制にしたほうがよい」とする者の割合は中都市で高くなっている。
年齢別に見ると,「登録制にしたほうがよい」とする者の割合は30歳代で高くなっている。(図21,表21)(4) 移入種の駆除についての意識
日本又は日本の特定地域の生態系を守るため、 移入種の駆除を進めることについて、どのように思うか聞いたところ,「駆除したほうがよい」とする者の割合が73.8%(「ぜひ移入種は駆除するべきである」23.6%+「できれば移入種は駆除したほうがよい」50.2%),「駆除しないほうがよい」とする者の割合が12.7%(「できれば移入種は駆除しないほうがよい」10.6%+「移入種は駆除するべきではない」2.2%)となっている。なお,「わからない」と答えた者の割合が12.8%となっている。(図22)
都市規模別に見ると,「駆除しないほうがよい」とする者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「駆除したほうがよい」とする者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「駆除しないほうがよい」とする者の割合は20歳代で高くなっている。(表22)
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