世論調査報告書
内閣府政府広報室
調査の概要
| ・調査目的 | |||||||||
| 法務府検務局の依頼に基き，新刑事訴訟法施行以来，２年有余の運用実績に対し，基本的人権と公共の福祉との両観点より同法の改正，及び具体的な問題としての権利保釈および黙秘権の予告制度につき一般有識者の意見を聴取し，新刑事訴訟法改正に対する参考資料を得ることを目的とした。 | |||||||||
| ・調査項目 | |||||||||
| (1) 最近の犯罪検挙成績に対する評価 | |||||||||
| (2) 一般社会の治安に対する不安の有無 | |||||||||
| (3) 捜査・裁判における犯罪容疑者に対する人権蹂躙の懸念の有無 | |||||||||
| (4) 権利保釈の存廃とその保釈条件について | |||||||||
| (5) 保釈保証金の運用について | |||||||||
| (6) 捜査機関の行う黙秘権の予告についての賛否 | |||||||||
| (7) 新刑事訴訟法の改正に対する賛否 | |||||||||
| ・調査対象 | |||||||||
| (1) 母集団 | 東京都２３区及び大阪市の一般有識者として高等専門学校大学卒業以上の者及びＰＴＡの正副会長 | ||||||||
| (2) 標本数 | 高専大600，ＰＴＡ350 | ||||||||
| (3) 抽出方法 | 系統的抽出法 | ||||||||
| ・調査時期 | |||||||||
| 東京 昭和２６年５月１日〜昭和２６年６月２２日 | |||||||||
| ・調査方法 | |||||||||
| 記入法と面接法を併用 | |||||||||
| ・回収結果 | |||||||||
| (1) 有効回収数(率) | 高専大 | 415人（69.2％） | |||||||
| ＰＴＡ | 313人（89.5％） | ||||||||
| (2) 調査不能数(率) | 高専大 | 185人（30.8％） | |||||||
| ＰＴＡ | 37人（10.6％） | ||||||||
調査票
| Q1 | あなたは現在のいろいろの状況を考えて刑事訴訟法の改正についてどう思いますか。 | |||||||||||||||
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| Q2(ア) | あなたは裁量保釈の外に，権利保釈の制度は存続した方がよいと思いますか，それとも権利保釈は廃止した方がよいと思いますか。 | ||||||||||||||||||
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| Q2(イ) | 権利保釈の条件（刑訴八九条一−五号，前掲条文参照）についてはどう思いますか。 | |||||||||||||||||||||
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| Q2(ウ) | 保証金の運用についてはどう思いますか。 | |||||||||||||||||||||
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| Q3 | あなたは捜査機関（検事や警察官の場合）が行う黙秘権の予告についてどう思いますか。 | |||||||||||||||
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| Q4 | 先ず一般的に言って，近頃の犯人検挙の成績については，大体良いと思いますか，それともまだ不十分だと思いますか。 | |||||||||||||||||||||
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| SQ1 | 《完全に良いと言うものを除いて》 成績が上らないのはどうしてだと思いますか。……その他にはありませんか。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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| Q5 | 社会の治安についてはどうでしょうか，不安はありませんか。 | |||||||||||||||
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| SQ1 | 《個人的なことのみ言ったものに》 一般的に見た場合，社会の治安はどうでしょうか。 | |||||||||||||||||||||
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| Q6 | 今でも捜査や裁判で，犯罪容疑者の人権が蹂躙される懸念があると思いますか。 | |||||||||||||||||||||
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| SQ1 | 《懸念のあるものに》 法規を変えれば，その懸念はなくなると思いますか。 | ||||||||||||||||||
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次に新刑事訴訟法改正のため「権利保釈」を中心に２，３お伺い致します。当事者や専門家の意見は既に関係当局でいろいろ調査致しましたので，この度はこの調査票で，一般の方の御意見をお伺い致したいと思います。
| Q7 | 《Ｑ２（イ）で「権利保釈はもっと広く認める」，「現行の制度でよい」というものに》 強窃盗や恐喝等が保釈された場合のいろいろな弊害については，どうしたら良いでしょうか。 | ||||||
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| Q8 | 《Ｑ１で「その他」のものに》 どちらかと言えば，あなたの御意見は「１ 改正しない方がよい」と「２ 改正した方がよい」とのどちらの方に近いでしょうか。 | ||||||||||||
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| Q9 | この問題（Ｑ１）を考えられるのに，基本的人権と公共の福祉という面からお考えになりましたか。 | |||||||||
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| Q10 | 《Ｑ９で「その他」のものに》 どんな立場（理由）からＱ１の回答をされましたか。〔なるべく詳しくきく〕 | ||||||
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| Q11 | 基本的人権と公共の福祉という点から考えられる問題として，他にどんな問題があるでしょうか。……（新聞などで問題になったことでも結構ですが） | ||||||
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〔Ｑ８で「その他」ものは以下Ｑ１４及びＱ１８のみ聞く〕〔以下Ｑ１２−Ｑ１４はＱ１で「改正しない方がよい」又は「改正しない方がよい」に近い意見のものにきく〕
| Q12 | Ｑ１で「改正しない方がよい」にされて人権を擁護したいというのは，犯罪容疑者に対して気の毒だという感じからなのですか，そうではないのですか。（気の毒だということのみ以外には……どういうことなのですか。……と詳しくきく） | ||||||
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| Q13 | 改正しない方が良いというのは，新刑訴には弊害があっても法律の改正はしないで，他の処置を考えた方が良いというわけですか，それとも弊害はないとお考えなのですか。 | ||||||
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| SQ1 | 《弊害はないと言うものに》 弊害は全然ないわけですか。 | ||||||
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| SQ2 | 《弊害が少しでもあると言うものに》 弊害に対しては，どのような対策をすれば良いとお考えですか。 | ||||||
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| SQ3 | 《具体的対策がないもの及び不明のものに》 よい対策がなくて弊害が除けない場合にも，人権は絶対に尊重すべきものであるから，法律の改正はしない方が良いとお考えですか。 | ||||||
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| Q14 | 犯罪の増加や凶悪化のため社会の治安が不安だから，公共の福祉という点から犯罪容疑者の人権を多少犠牲にし，捜査や裁判をもっとやり易くするのは已むを得ないと言う人も居りますが，あなたは従来こういったことを考えられたことがありますか。 | ||||||
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| SQ1 | あなたはこういう意見に対してはどう思いますか。〔なるべく詳しくきく〕（程度の問題と言いますと……詳しくお伺いしたいのですが……） | ||||||
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〔以下Ｑ１５−１８はＱ１で「改正した方がよい」又は「改正した方がよい」に近い意見のものにきく〕
| Q15 | Ｑ１で「改正した方がよい」にされて人権を多少犠牲にしても仕方がないというのは，我儘勝手は許されないという感じからなのですか，そうではないのですか。（我儘勝手はゆるされないということのみ以外には……どういうことですか。……と詳しくきく） | ||||||
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| Q16 | 犯罪容疑者の人権は，認めなくてもよいと思いますか。 | ||||||
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| Q17 | 捜査や裁判のやり方は，旧刑訴の時のままでよかったと思いますか。（旧刑訴は不明というものには……解っている範囲で結構ですが……） | ||||||
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| Q18 | 憲法ですべての人権は保障されているから，犯罪容疑者の人権も飽く迄擁護しなければならないと言う人もいますが，従来こういったことを考えられたことがありますか。 | ||||||
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| SQ1 | あなたはこういう意見に対してはどう思いますか〔なるべく詳しくきく〕（程度の問題と言いますと……詳しくお伺いしたいのですが……） | ||||||
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調査員判断
| Q1 | 反動化の惧れに対する意識 | |||||||||||||||
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| Q2 | 人権の行過ぎの惧れに対する意識 | |||||||||||||||
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| Q3 | 質問一の判断 | ||||||||||||
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| Q4 | 人権の意識 | |||||||||||||||
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| Q5 | 対象者への感想 | ||||||
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＜フェース・シート＞
| F1 | 〔年令〕 | ||||||
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| F2 | 〔学歴〕 | |||||||||||||||
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| F3 | 〔職業〕 | ||||||||||||||||||||||||
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| F4 | 〔雇用非雇用の別〕 | ||||||||||||
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| F5 | 〔司法関係職歴〕 | |||||||||
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| F6 | 〔犯罪の被害をうけた経験〕 | |||||||||
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| F7A | 〔公職団体役員等の有無並びに経験〕 Ａ | |||||||||
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| F7B | Ｂ | |||||||||
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| F8A | 〔ＰＴＡ正副会長の別〕 Ａ | ||||||||||||
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| F8B | Ｂ | |||||||||
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| F9 | 〔生活程度〕 | ||||||||||||
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