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2ページ目-個人情報保護に関する世論調査(平成15年9月調査)

2003年12月8日掲載

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2 調査結果の概要


1 個人情報保護への関心度と個人情報の不適正な取扱い

 (1) 個人情報保護問題への関心度
 個人情報の保護の問題について,どの程度の関心を持っているか聞いたところ,「関心がある」とする者の割合が62.7%(「関心がある」24.0%+「まあ関心がある」38.8%),「関心がない」とする者の割合が34.1%(「あまり関心がない」21.8%+「ほとんど(全く)関心がない」12.3%)となっている。
 都市規模別に見ると,「関心がある」とする者の割合は中都市で,「関心がない」とする者の割合は町村で,それぞれ高くなっている。
 性別に見ると,「関心がある」とする者の割合は男性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「関心がある」とする者の割合は30歳代から50歳代で,「関心がない」とする者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図1表1参考表1

 (2) 最近個人情報の利用に関係したプライバシー侵害が増えたと思うか
 最近,個人情報の利用に関係したプライバシーの侵害が増えたと思うか聞いたところ,「そう思う」と答えた者の割合が62.7%,「そうは思わない」と答えた者の割合が20.8%となっている。なお,「わからない」と答えた者の割合が16.5%となっている。
 前回の調査結果(平成元年6月調査をいう。以下同じ。)と比較して見ると,「そう思う」(57.7%→62.7%)と答えた者の割合が上昇し,「そうは思わない」(26.1%→20.8%)と答えた者の割合が低下している。
 都市規模別に見ると,「そう思う」と答えた者の割合は中都市で高くなっている。
 性別に見ると,「そうは思わない」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「そう思う」と答えた者の割合は20歳代から40歳代で,「そうは思わない」と答えた者の割合は60歳代,70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図2表2参考表2

 (3) 将来個人情報の利用に関係したプライバシー侵害が増えると思うか
 将来,個人情報の利用に関係したプライバシーの侵害は,どのようになると思うか聞いたところ,「多くなりそうだ」とする者の割合が78.4%(「現在よりもかなり多くなりそうだ」43.8%+「現在よりも多少多くなりそうだ」34.6%),「現在と変わらないだろう」と答えた者の割合が12.2%,「減るだろう」とする者の割合が1.6%(「現在よりも多少減るだろう」1.4%+「現在よりもかなり減るだろう」0.2%)となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「多くなりそうだ」(74.0%→78.4%)とする者の割合が上昇し,「現在と変わらないだろう」(15.8%→12.2%)と答えた者の割合が低下している。
 都市規模別に見ると,「多くなりそうだ」とする者の割合は中都市で,「現在と変わらないだろう」と答えた者の割合は町村で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「多くなりそうだ」とする者の割合は30歳代から50歳代で,「現在と変わらないだろう」と答えた者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「多くなりそうだ」とする者の割合は管理・専門技術・事務職,労務職で,「現在と変わらないだろう」と答えた者の割合はその他の無職で,それぞれ高くなっている。(図3表3参考表3

 (4) コンピュータ利用による個人情報取扱いのプライバシー侵害が将来どうなると思うか
 コンピュータ利用による個人情報の取扱いに限ってみた場合のプライバシーの侵害は,将来,どのようになると思うか聞いたところ,「多くなりそうだ」とする者の割合が82.2%(「現在よりもかなり多くなりそうだ」52.7%+「現在よりも多少多くなりそうだ」29.5%),「現在と変わらないだろう」と答えた者の割合が7.1%,「減るだろう」とする者の割合が1.0%(「現在よりも多少減るだろう」0.9%+「現在よりもかなり減るだろう」0.0%)となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「多くなりそうだ」(75.1%→82.2%)とする者の割合が上昇している。
 都市規模別に見ると,「多くなりそうだ」とする者の割合は大都市,中都市で高くなっている。
 年齢別に見ると,「多くなりそうだ」とする者の割合は20歳代から50歳代で高くなっている。
 職業別に見ると,「多くなりそうだ」とする者の割合は管理・専門技術・事務職で高くなっている。(図4表4

 (5) 他人に知られたくない個人情報
 他人に知られたくない個人情報としていろいろあると思うが,どんなことを他人に知られたくないか聞いたところ,「年間収入・財産状態・納税額などの記録」を挙げた者の割合が74.3%と最も高く,以下,「家族・親族等家庭生活の状況」(55.8%),「顔写真などの画像」(43.0%),「現住所・電話番号」(42.9%),「病歴・身体の障害などの記録」(40.9%),「年金・生活保護などの公的扶助の受給の有無」(40.5%),「学歴・職歴などの過去の記録」(39.7%)などの順となっている。なお,「特にない」と答えた者の割合が11.5%となっている。(複数回答,上位7項目)
 前回の調査結果と比較して見ると,「年間収入・財産状態・納税額などの記録」(48.1%→74.3%),「家族・親族等家庭生活の状況」(24.1%→55.8%),「現住所・電話番号」(10.9%→42.9%),「病歴・身体の障害などの記録」(14.2%→40.9%),「年金・生活保護などの公的扶助の受給の有無」(13.4%→40.5%),「学歴・職歴などの過去の記録」(14.2%→39.7%)を挙げた者の割合が上昇している。
 都市規模別に見ると,「現住所・電話番号」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
 性別に見ると,「顔写真などの画像」,「現住所・電話番号」,「年金・生活保護などの公的扶助の受給の有無」を挙げた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「年間収入・財産状態・納税額などの記録」を挙げた者の割合は30歳代から50歳代で,「家族・親族等家庭生活の状況」,「顔写真などの画像」,「現住所・電話番号」,「学歴・職歴などの過去の記録」を挙げた者の割合は20歳代から40歳代で,「病歴・身体の障害などの記録」,「年金・生活保護などの公的扶助の受給の有無」を挙げた者の割合は40歳代で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「年間収入・財産状態・納税額などの記録」,「顔写真などの画像」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職,主婦で,「家族・親族等家庭生活の状況」,「学歴・職歴などの過去の記録」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職,労務職で,「現住所・電話番号」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職,労務職,主婦で,「病歴・身体の障害などの記録」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職で,それぞれ高くなっている。(図5表5

 (6) 行政機関や民間事業者の個人情報の取扱いに対する不安
 行政機関や民間の事業者などはその活動のため,いろいろな個人情報を取り扱っているが,コンピュータのミスなど不安を感じることがあるか聞いたところ,結果は以下のとおりとなっている。

  ア コンピュータのミス
 金額や料金などについての自分に関する情報がコンピュータのミスによって間違って処理されているのではないかと不安を感じることがあるか聞いたところ,「感じる」とする者の割合が58.4%(「強く感じる」16.7%+「ある程度感じる」41.7%),「感じない」とする者の割合が37.7%(「あまり感じない」27.3%+「ほとんど感じない」10.3%)となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「感じる」(39.3%→58.4%)とする者の割合が上昇し,「感じない」(55.3%→37.7%)とする者の割合が低下している。
 都市規模別に見ると,「感じる」とする者の割合は中都市で,「感じない」とする者の割合は町村で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「感じる」とする者の割合は30歳代から50歳代で,「感じない」とする者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図6表6

  イ 承認した目的以外の利用
 自分に関する情報は自分が承認していた目的以外に利用されているのではないかと不安を感じることがあるか聞いたところ,「感じる」とする者の割合が66.0%(「強く感じる」23.2%+「ある程度感じる」42.8%),「感じない」とする者の割合が30.1%(「あまり感じない」20.8%+「ほとんど感じない」9.3%)となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「感じる」(40.0%→66.0%)とする者の割合が上昇し,「感じない」(54.5%→30.1%)とする者の割合が低下している。
 都市規模別に見ると,「感じる」とする者の割合は大都市,中都市で,「感じない」とする者の割合は町村で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「感じる」とする者の割合は20歳代から50歳代で,「感じない」とする者の割合は60歳代,70歳以上で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「感じる」とする者の割合は管理・専門技術・事務職で,「感じない」とする者の割合は自営業主,その他の無職で,それぞれ高くなっている。(図7表7

  ウ 情報の洩れ
 自分に関する情報が本人の承諾なしに洩らされているのではないかと不安を感じることがあるか聞いたところ,「感じる」とする者の割合が69.0%(「強く感じる」27.3%+「ある程度感じる」41.7%),「感じない」とする者の割合が27.0%(「あまり感じない」18.1%+「ほとんど感じない」8.9%)となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「感じる」(39.8%→69.0%)とする者の割合が上昇し,「感じない」(54.4%→27.0%)とする者の割合が低下している。
 都市規模別に見ると,「感じる」とする者の割合は中都市で,「感じない」とする者の割合は町村で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「感じる」とする者の割合は20歳代から50歳代で,「感じない」とする者の割合は60歳代,70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図8表8

  エ 知らない間の情報収集
 自分の知らない間に自分に関する情報が集められているのではないかと不安を感じることがあるか聞いたところ,「感じる」とする者の割合が61.4%(「強く感じる」23.6%+「ある程度感じる」37.8%),「感じない」とする者の割合が34.1%(「あまり感じない」23.4%+「ほとんど感じない」10.7%)となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「感じる」(40.1%→61.4%)とする者の割合が上昇し,「感じない」(53.7%→34.1%)とする者の割合が低下している。
 都市規模別に見ると,「感じる」とする者の割合は中都市で,「感じない」とする者の割合は町村で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「感じる」とする者の割合は20歳代から50歳代で,「感じない」とする者の割合は60歳代,70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図9表9

 (7) 個人情報の不適正な取扱いによるプライバシー侵害の経験
 これまでに自分の個人情報の不適正な取扱いによってプライバシーを侵害された経験があるか聞いたところ,「ある」と答えた者の割合が17.4%,「ない」と答えた者の割合が77.1%となっている。
 都市規模別に見ると,「ある」と答えた者の割合は大都市で,「ない」と答えた者の割合は小都市で,それぞれ高くなっている。
 性別に見ると,大きな差異は見られない。
 年齢別に見ると,「ある」と答えた者の割合は30歳代,40歳代で,「ない」と答えた者の割合は60歳代,70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図10表10参考表10

  ア プライバシー侵害は行政機関か民間事業者か個人関係か
 これまでに自分の個人情報の不適正な取扱いによってプライバシーを侵害された経験が「ある」と答えた者( 369人)に,それは行政機関によるものか,民間の事業者によるものか,それとも個人関係によるものか聞いたところ,「行政機関」と答えた者の割合が6.5%,「民間の事業者」と答えた者の割合が77.5%,「個人関係」と答えた者の割合が9.2%となっている。
 性別に見ると,大きな差異は見られない。(図11表11参考表11

  イ 民間事業者によるプライバシー侵害の内容
 「民間の事業者」と答えた者(286人)に,それはどのようなことか聞いたところ,「あなたの同意を得ないで,あなたの個人情報が第三者に提供された」を挙げた者の割合が61.9%と最も高く,以下,「あなたの個人情報を承知している目的以外に使用された」(46.9%),「個人データの安全管理不足等により,あなたの個人情報が漏洩した」(25.2%),「偽りその他不正の手段によりあなたの個人情報を取得された」(17.8%),「あなたの個人情報が不正確な内容だった」(12.2%),「事業者が保有しているあなたの個人情報の内容を教えてくれない」(8.0%)などの順となっている。(複数回答)
 性別に見ると,大きな差異は見られない。(図12表12


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