2 調査結果の概要
2 配偶者間の暴力に関する意識
(1)配偶者間の暴力について
問 2 あなたは、次のようなことが配偶者間で行われた場合において、それを暴力だと考えますか。あなたが暴力と考えるものをいくつでもお選びください。
- 平手で打つ
- 足で蹴る
- 身体を傷付ける可能性のあるもので殴る
- 殴るふりをして脅す
- 刃物などを突きつけて脅す
- 相手が嫌がっているのに性的な行為を強要する
- 相手が嫌がっているのにポルノビデオやポルノ雑誌を見せる
- 何を言っても長期間無視し続ける
- 相手の交友関係や電話を必要以上に監視する
- 「誰のおかげで生活できるんだ」とか「かいしょうなし」とか言う
- 大声でどなる
- 家に生活費を入れない
- その他( )
- 該当するものはない
![]()
分野間の比較で総数における上位5項目について見ると,「足で蹴る」を挙げた者の割合が司法関係者で,「平手で打つ」を挙げた者の割合が行政関係者,司法関係者で,「相手が嫌がっているのに性的な行為を強要する」を挙げた者の割合が女性有識者で,それぞれ統計的有意差をもって高くなっている。
分野毎に見ると,自由業者で「身体を傷付ける可能性のあるもので殴る」を挙げた者の割合が統計的有意差をもって最も高くなっている。
![]()
(2)配偶者が暴力を振るう理由について
問 3 配偶者が暴力を振るう理由は何だとお考えですか。あなたのお考えに近いものをいくつで もお選びください。
- 男尊女卑意識が残っているから
- 暴力を受ける側にも相手に対する態度が悪いなど何らかの落ち度があるから
- 相手が暴力を振るっても反抗しないから
- たまったストレスのはけ口がないから
- 相手が経済的に自立しておらず、暴力を振るっても逃げることができないと思っているから
- 暴力を振るっても処罰されることがないと思っているから
- 家庭内の出来事として、見過ごされてきたから
- アルコール依存、薬物依存などの病気が原因となっているから
- 配偶者を自分の所有物と思っているから
- 自分の感情をコントロールできないから
- 子供時代に親から暴力を振るわれてきており、問題解決の手段として暴力を用いることに抵抗が少ないから
- 相手に対する教育やしつけだと思っているから
- 家族の間では許されることだと思っているから
- 何となく暴力を振るっているのであって、特に理由はない
- その他( )
- わからない
![]()
分野間の比較で総数における上位8項目について見ると,「自分の感情をコントロールできないから」,を挙げた者の割合が司法関係者で,「家庭内の出来事として,見過ごされてきたから」,「暴力を振るっても処罰されることがないと思っているから」を挙げた者の割合が司法関係者,女性有識者で,「男尊女卑が残っているから」,「たまったストレスのはけ口がないから」,「配偶者を自分の所有物と思っているから」,「家族の間では許されることだと思っているから」を挙げた者の割合が女性有識者で,「アルコール依存,薬物依存などの病気が原因となっているから」を挙げた者の割合がマスコミ関係者,自由業者,各種団体役員で,それぞれ統計的有意差をもって高くなっている。
分野毎に見ると,学識者,マスコミ関係者,行政関係者,企業経営者,各種団体役員で「自分の感情をコントロールできないから」を挙げた者の割合が統計的有意差をもって最も高くなっている。
![]()
(3)配偶者間の暴力が法律上どのように扱われてきたかについて
問 4 あなたは、これまで、配偶者間の暴力は、法律上、どのように扱われてきたと認識していますか。次の中から1つお選びください。
- 他人間の犯罪より厳しく処罰されてきた
- 他人間の犯罪と同様に処罰されてきた
- 殺人などの重大な犯罪は配偶者間であっても処罰されるが、暴行、傷害などは処罰されることはなかった
- 全く処罰されなかった
- その他( )
- わからない
![]()
分野間の比較で見ると,「他人間の犯罪と同様に処罰されてきた」と答えた者の割合が行政関係者で,「殺人などの重大な犯罪は配偶者間であっても処罰されるが,暴行,傷害などは処罰されることはなかった」と答えた者の割合が女性有識者で,それぞれ統計的有意差をもって高くなっている。
分野毎に見ると,各分野で「殺人などの重大な犯罪は配偶者間であっても処罰されるが,暴行,傷害などは処罰されることはなかった」と答えた者の割合が,統計的有意差をもって最も高くなっている。
![]()
目次 | 戻る | 次へ