4.文化芸術の振興と効果
(1) 文化芸術振興による効果
日本の文化芸術の振興を図ることにより社会にもたらされる効果として期待することは何か聞いたところ,「子どもの心豊かな成長」を挙げた者の割合が45.3%と最も高く,以下,「地域社会・経済の活性化」(41.0%),「人々が生きる楽しみを見出せる」(37.5%),「地域のイメージの向上」(34.1%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
都市規模別に見ると,「地域社会・経済の活性化」を挙げた者の割合は町村で,「人々が生きる楽しみを見出せる」を挙げた者の割合は大都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「人々が生きる楽しみを見出せる」を挙げた者の割合は女性で,「地域のイメージの向上」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると,「子どもの心豊かな成長」を挙げた者の割合は30歳代,40歳代で,「地域社会・経済の活性化」を挙げた者の割合は18~29歳,40歳代で,「地域のイメージの向上」を挙げた者の割合は30歳代,50歳代で,それぞれ高くなっている。(図11,表11(CSV形式:3KB))
(2) 観光資源としての文化財の活用策
日本の文化財を観光の資源として魅力あるものにしていくためにはどのようなことが重要だと思うか聞いたところ,「文化財が良好な状態で美しく保存・管理されている」を挙げた者の割合が51.8%と最も高く,以下,「周辺環境(文化財周辺への交通手段,トイレ,歩道など)が整備されている」(45.2%),「文化財の所在や内容に関する情報が充実していて分かりやすく表示・解説されている」(30.4%),「歴史的な建物などを用いたイベントが開催されている」(29.7%),「文化財と周辺の景観に統一感や一体感がある」(27.1%)などの順となっている。(複数回答,上位5項目)
都市規模別に見ると,「文化財が良好な状態で美しく保存・管理されている」,「文化財の所在や内容に関する情報が充実していて分かりやすく表示・解説されている」,「文化財と周辺の景観に統一感や一体感がある」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
年齢別に見ると,「文化財が良好な状態で美しく保存・管理されている」を挙げた者の割合は18~29歳,50歳代で,「周辺環境(文化財周辺への交通手段,トイレ,歩道など)が整備されている」を挙げた者の割合は18~29歳,30歳代で,「歴史的な建物などを用いたイベントが開催されている」を挙げた者の割合は30歳代,40歳代で,「文化財と周辺の景観に統一感や一体感がある」を挙げた者の割合は50歳代で,それぞれ高くなっている。(図12,表12(CSV形式:3KB))
(3) 東京オリンピック・パラリンピックの文化イベントへの参加促進策
2020年東京オリンピック・パラリンピックに関連して,大会までの4年間,文化イベントが全国各地で行われるが,文化イベントに国内外の多くの人々が参加するために,どのような環境が必要だと思うか聞いたところ,「文化イベントが交通の利便が良い場所で行われる」を挙げた者の割合が54.4%と最も高く,以下,「チケット代が安くなる」(40.9%),「多言語による案内や解説が充実する」(40.3%),「ボランティアなどによる案内が充実する」(33.2%),「施設設備や点字などのバリアフリーが導入される」(31.0%),「各地の特色を生かした魅力あるプログラムが企画・開催される」(30.4%)などの順となっている。(複数回答,上位6項目)
都市規模別に見ると,「チケット代が安くなる」,「多言語による案内や解説が充実する」,「各地の特色を生かした魅力あるプログラムが企画・開催される」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると,「文化イベントが交通の利便が良い場所で行われる」,「チケット代が安くなる」,「ボランティアなどによる案内が充実する」,「施設設備や点字などのバリアフリーが導入される」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「文化イベントが交通の利便が良い場所で行われる」を挙げた者の割合は18~29歳,50歳代で,「チケット代が安くなる」,「施設設備や点字などのバリアフリーが導入される」を挙げた者の割合は50歳代で,「多言語による案内や解説が充実する」を挙げた者の割合は18~29歳,30歳代,50歳代で,それぞれ高くなっている。(図13,表13(CSV形式:4KB))