• 食品・農林水産

5ページ目-食料・農業・農村の役割に関する世論調査(平成20年9月調査)

2008年11月17日掲載

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2 調査結果の概要


4.農業・農村の果たす役割についての意識

 (1) 農業に対して期待すること
 我が国の農業に対してどのようなことを期待するか聞いたところ,「輸入に頼らないでよいように,より多くの食料を生産すること」を挙げた者の割合が53.1%,「生産段階の安全性や衛生管理を確保し,できるだけ安全な食料を供給すること」を挙げた者の割合が50.5%,「品質や鮮度がよく,おいしい食料を供給すること」を挙げた者の割合が50.4%と高く,以下,「食料供給力を確保し,できるだけ安定的に食料を供給すること」(43.8%),「環境に配慮した生産手法により,できるだけ自然に悪影響を与えないで食料を供給すること」(41.0%)などの順となっている。(複数回答,上位5項目)
 平成8年9月調査と比較して見ると,「輸入に頼らないでよいように,より多くの食料を生産すること」(44.6%→53.1%),「品質や鮮度がよく,おいしい食料を供給すること」(40.4%→50.4%)を挙げた者の割合が上昇し,「食料供給力を確保し,できるだけ安定的に食料を供給すること」(48.1%→43.8%)を挙げた者の割合が低下している。
 都市規模別に見ると,「食料供給力を確保し,できるだけ安定的に食料を供給すること」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
 性別に見ると,「輸入に頼らないでよいように,より多くの食料を生産すること」,「生産段階の安全性や衛生管理を確保し,できるだけ安全な食料を供給すること」,「品質や鮮度がよく,おいしい食料を供給すること」,「環境に配慮した生産手法により,できるだけ自然に悪影響を与えないで食料を供給すること」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「輸入に頼らないでよいように,より多くの食料を生産すること」,「環境に配慮した生産手法により,できるだけ自然に悪影響を与えないで食料を供給すること」を挙げた者の割合は50歳代で,「生産段階の安全性や衛生管理を確保し,できるだけ安全な食料を供給すること」,「食料供給力を確保し,できるだけ安定的に食料を供給すること」を挙げた者の割合は40歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「輸入に頼らないでよいように,より多くの食料を生産すること」を挙げた者の割合は女性の50歳代,60歳代で,「生産段階の安全性や衛生管理を確保し,できるだけ安全な食料を供給すること」を挙げた者の割合は女性の20歳代,40歳代,50歳代で,「品質や鮮度がよく,おいしい食料を供給すること」,「食料供給力を確保し,できるだけ安定的に食料を供給すること」を挙げた者の割合は女性の40歳代で,「環境に配慮した生産手法により,できるだけ自然に悪影響を与えないで食料を供給すること」を挙げた者の割合は女性の40歳代から60歳代で,それぞれ高くなっている。(図15表15−1表15−2

 (2) 農村の持つ役割に対する意識
 農村の持つ役割の中で,どのようなものが特に重要だと思うか聞いたところ,「食料を生産する場としての役割」を挙げた者の割合が65.8%と最も高く,以下,「多くの生物が生息できる環境の保全や良好な景観を形成する役割」(48.9%),「地域の人々が働き,かつ生活する場としての役割」(46.1%),「農村での生活や農業体験を通しての野外における教育の場としての役割」(36.1%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
 性別に見ると,「多くの生物が生息できる環境の保全や良好な景観を形成する役割」,「地域の人々が働き,かつ生活する場としての役割」,「農村での生活や農業体験を通しての野外における教育の場としての役割」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「食料を生産する場としての役割」,「多くの生物が生息できる環境の保全や良好な景観を形成する役割」を挙げた者の割合は40歳代,50歳代で,「地域の人々が働き,かつ生活する場としての役割」を挙げた者の割合は30歳代で,それぞれ高くなっている。(図16表16参考

 (3) 子どもの教育における農業体験等に対する意識
 子どもの教育にとって,農村での生活や農業体験がどのような意味を持つと思うか聞いたところ,「自然に接することにより,自然への理解が増す」を挙げた者の割合が66.1%,「学校や家庭では得られない貴重な体験ができる」を挙げた者の割合が63.0%と高く,以下,「採れたての食べ物を食べることによって,食べ物や農業への興味がわく」(56.4%),「食物が生産される過程を知ることができる」(52.4%),「農業や農村のもつ役割についての理解が増す」(50.3%),「生き物を観察・採集するなど,生き物に触れる機会が得られる」(49.1%)などの順となっている。(複数回答,上位6項目)
 平成8年9月調査と比較して見ると,「学校や家庭では得られない貴重な体験ができる」(49.9%→63.0%),「採れたての食べ物を食べることによって,食べ物や農業への興味がわく」(34.9%→56.4%),「食物が生産される過程を知ることができる」(38.0%→52.4%),「農業や農村のもつ役割についての理解が増す」(33.4%→50.3%)を挙げた者の割合が上昇している。
 都市規模別に見ると,「農業や農村のもつ役割についての理解が増す」を挙げた者の割合は大都市,中都市で高くなっている。
 性別に見ると,「学校や家庭では得られない貴重な体験ができる」,「採れたての食べ物を食べることによって,食べ物や農業への興味がわく」,「食物が生産される過程を知ることができる」,「農業や農村のもつ役割についての理解が増す」,「生き物を観察・採集するなど,生き物に触れる機会が得られる」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「自然に接することにより,自然への理解が増す」を挙げた者の割合は50歳代で,「学校や家庭では得られない貴重な体験ができる」,「採れたての食べ物を食べることによって,食べ物や農業への興味がわく」,「食物が生産される過程を知ることができる」を挙げた者の割合は30歳代,40歳代で,「農業や農村のもつ役割についての理解が増す」を挙げた者の割合は40歳代で,「生き物を観察・採集するなど,生き物に触れる機会が得られる」を挙げた者の割合は30歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「自然に接することにより,自然への理解が増す」を挙げた者の割合は女性の50歳代で,「学校や家庭では得られない貴重な体験ができる」を挙げた者の割合は女性の30歳代,40歳代で,「採れたての食べ物を食べることによって,食べ物や農業への興味がわく」を挙げた者の割合は女性の30歳代から60歳代で,「食物が生産される過程を知ることができる」を挙げた者の割合は男性の30歳代と女性の30歳代から50歳代で,「農業や農村のもつ役割についての理解が増す」を挙げた者の割合は女性の40歳代で,「生き物を観察・採集するなど,生き物に触れる機会が得られる」を挙げた者の割合は女性の30歳代で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「自然に接することにより,自然への理解が増す」,「学校や家庭では得られない貴重な体験ができる」を挙げた者の割合は主婦で,「採れたての食べ物を食べることによって,食べ物や農業への興味がわく」,「食物が生産される過程を知ることができる」,「農業や農村のもつ役割についての理解が増す」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職,主婦で,それぞれ高くなっている。(図17表17−1表17−2

 (4) 農村の過疎化・高齢化に対する意識
 近年,我が国では農業の停滞,農村の過疎化・高齢化が進むとともに,農業・農村の持つ国土・環境の保全といった機能の維持が困難な地域が出てきているが,これからの農業・農村に関する政策についてはどうしたらよいと考えるか聞いたところ,「経済性・効率性の観点よりも,国土・環境保全などの機能を重視すべきである」と答えた者の割合が17.4%,「経済性・効率性の向上に努めつつ,国土・環境保全などの機能も重視すべきである」と答えた者の割合が68.2%,「国土・環境保全などの機能よりも,経済性・効率性の観点を重視すべきである」と答えた者の割合が9.3%となっている。
 平成8年9月調査と比較して見ると,「経済性・効率性の観点よりも,国土・環境保全などの機能を重視すべきである」(14.0%→17.4%),「経済性・効率性の向上に努めつつ,国土・環境保全などの機能も重視すべきである」(42.2%→68.2%)と答えた者の割合が上昇し,「国土・環境保全などの機能よりも,経済性・効率性の観点を重視すべきである」(26.8%→9.3%)と答えた者の割合が低下している。
 都市規模別に見ると,「経済性・効率性の観点よりも,国土・環境保全などの機能を重視すべきである」と答えた者の割合は小都市で高くなっている。
 性別に見ると,「経済性・効率性の観点よりも,国土・環境保全などの機能を重視すべきである」と答えた者の割合は男性で,「経済性・効率性の向上に努めつつ,国土・環境保全などの機能も重視すべきである」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「経済性・効率性の観点よりも,国土・環境保全などの機能を重視すべきである」と答えた者の割合は60歳代で,「経済性・効率性の向上に努めつつ,国土・環境保全などの機能も重視すべきである」と答えた者の割合は30歳代,40歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「経済性・効率性の観点よりも,国土・環境保全などの機能を重視すべきである」と答えた者の割合は男性の60歳代で,「経済性・効率性の向上に努めつつ,国土・環境保全などの機能も重視すべきである」と答えた者の割合は女性の30歳代,40歳代で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「経済性・効率性の向上に努めつつ,国土・環境保全などの機能も重視すべきである」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職,主婦で,それぞれ高くなっている。(図18表18参考

 (5) 農業・農村の維持活動に対する意識
 農業の停滞や過疎化・高齢化などにより活力が低下した農村地域に対して,どのように関わりたいか聞いたところ,「積極的にそのような地域(集落)に行って,農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化の維持活動に協力したい」と答えた者の割合が19.0%,「機会があればそのような地域(集落)に行って,農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化の維持活動に協力してみたい」と答えた者の割合が60.8%,「地域のことは地域で行うべきであり,農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化の維持活動に協力したいとは思わない」と答えた者の割合が12.9%となっている。
 都市規模別に見ると,「機会があればそのような地域(集落)に行って,農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化の維持活動に協力してみたい」と答えた者の割合は大都市,中都市で高くなっている。
 性別に見ると,「機会があればそのような地域(集落)に行って,農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化の維持活動に協力してみたい」と答えた者の割合は女性で,「地域のことは地域で行うべきであり,農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化の維持活動に協力したいとは思わない」と答えた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「積極的にそのような地域(集落)に行って,農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化の維持活動に協力したい」と答えた者の割合は60歳代,70歳以上で,「機会があればそのような地域(集落)に行って,農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化の維持活動に協力してみたい」と答えた者の割合は20歳代から40歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「積極的にそのような地域(集落)に行って,農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化の維持活動に協力したい」と答えた者の割合は男性の60歳代,70歳以上と女性の50歳代で,「機会があればそのような地域(集落)に行って,農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化の維持活動に協力してみたい」と答えた者の割合は女性の20歳代から40歳代で,「地域のことは地域で行うべきであり,農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化の維持活動に協力したいとは思わない」と答えた者の割合は男性の20歳代,40歳代,70歳以上で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「積極的にそのような地域(集落)に行って,農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化の維持活動に協力したい」と答えた者の割合は自営業主で,「機会があればそのような地域(集落)に行って,農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化の維持活動に協力してみたい」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職で,「地域のことは地域で行うべきであり,農作業や環境保全活動・お祭りなどの伝統文化の維持活動に協力したいとは思わない」と答えた者の割合はその他の無職で,それぞれ高くなっている。(図19表19



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