2 調査結果の概要
3. 国連における日本の役割
(1) 国連平和維持活動への参加についての考え方
現在,世界の約100以上の国が,国連平和維持活動(PKO)に要員を派遣しており,日本も国際平和協力法に基づいて,カンボジア,ゴラン高原,東ティモール,ネパールなどのPKOや,ルワンダ,アフガニスタン,イラク,スーダン難民救援などのための人道的な国際救援活動や,ボスニア・ヘルツェゴビナ,コソボ,東ティモールなどにおける国際的な選挙監視活動に参加してきている。日本はこれからも,国際社会への人的貢献として,こうしたPKOなどの活動に参加すべきだと考えるか聞いたところ,「これまで以上に積極的に参加すべきだ」と答えた者の割合が26.9%,「これまで程度の参加を続けるべきだ」と答えた者の割合が49.1%,「参加すべきだが,出来るだけ少なくすべきだ」と答えた者の割合が15.5%,「参加すべきではない」と答えた者の割合が3.3%となっている。
都市規模別に見ると,「参加すべきだが,出来るだけ少なくすべきだ」と答えた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると,「これまで以上に積極的に参加すべきだ」と答えた者の割合は男性で,「これまで程度の参加を続けるべきだ」,「参加すべきだが,出来るだけ少なくすべきだ」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。(図32,図33,表20−1,表20−2)
都市規模別に見ると,「参加すべきだが,出来るだけ少なくすべきだ」と答えた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると,「これまで以上に積極的に参加すべきだ」と答えた者の割合は男性で,「これまで程度の参加を続けるべきだ」,「参加すべきだが,出来るだけ少なくすべきだ」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。(図32,図33,表20−1,表20−2)
(2) 国連安全保障理事会の常任理事国入りについての賛否
国連では,安全保障理事会の機能を強化するとともに,安保理における各地域の代表性を高めるために,構成国数を増加する方向で議論がすすめられている。日本が安全保障理事会の常任理事国に加わることについてどう考えるか聞いたところ,「賛成」とする者の割合が80.2%(「賛成」43.0%+「どちらかといえば賛成」37.2%),「反対」とする者の割合が9.2%(「どちらかといえば反対」6.6%+「反対」2.6%)となっている。なお,「わからない」と答えた者の割合が10.6%となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,「賛成」(75.2%→80.2%)とする者の割合が上昇している。
性別に見ると,「賛成」とする者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「賛成」とする者の割合は40歳代で高くなっている。(図34,図35,表21−1,表21−2)
前回の調査結果と比較して見ると,「賛成」(75.2%→80.2%)とする者の割合が上昇している。
性別に見ると,「賛成」とする者の割合は男性で高くなっている。
年齢別に見ると,「賛成」とする者の割合は40歳代で高くなっている。(図34,図35,表21−1,表21−2)
ア 日本の常任理事国入りに賛成する理由
日本の常任理事国入りに「賛成」とする者(1,409人)に賛成する理由を聞いたところ,「日本は国連に多大の財政的貢献を行っているのに,重要な意思決定に加われないのはおかしい」と答えた者の割合が31.3%,「非核保有国で平和主義を理念としている日本が加わることが世界の平和に役立つ」と答えた者の割合が29.6%と高く,以下,日本は経済大国になったのだから,世界の平和構築のために積極的に参画していくべきだ」(18.8%),「国連の重要な意思決定に我が国の考えを反映させることができる」(11.1%),「日本が常任理事国になれば,国連の諸活動に,より積極的に貢献できる」(8.5%)の順となっている。
都市規模別に見ると,「日本は国連に多大の財政的貢献を行っているのに,重要な意思決定に加われないのはおかしい」と答えた者の割合は大都市で,「国連の重要な意思決定に我が国の考えを反映させることができる」と答えた者の割合は小都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「非核保有国で平和主義を理念としている日本が加わることが世界の平和に役立つ」と答えた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「日本は国連に多大の財政的貢献を行っているのに,重要な意思決定に加われないのはおかしい」と答えた者の割合は70歳以上で,「非核保有国で平和主義を理念としている日本が加わることが世界の平和に役立つ」と答えた者の割合は30歳代,それぞれ高くなっている。(図36, 表22−1,表22−2)
都市規模別に見ると,「日本は国連に多大の財政的貢献を行っているのに,重要な意思決定に加われないのはおかしい」と答えた者の割合は大都市で,「国連の重要な意思決定に我が国の考えを反映させることができる」と答えた者の割合は小都市で,それぞれ高くなっている。
性別に見ると,「非核保有国で平和主義を理念としている日本が加わることが世界の平和に役立つ」と答えた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると,「日本は国連に多大の財政的貢献を行っているのに,重要な意思決定に加われないのはおかしい」と答えた者の割合は70歳以上で,「非核保有国で平和主義を理念としている日本が加わることが世界の平和に役立つ」と答えた者の割合は30歳代,それぞれ高くなっている。(図36, 表22−1,表22−2)
イ 日本の常任理事国入りに反対する理由
日本の常任理事国入りに「反対」とする者(162人)に反対する理由を聞いたところ,「常任理事国になると,国連に対し,これまで以上の財政的負担を負わなければならなくなる」と答えた者の割合が27.8%,「常任理事国にならなくとも,経済・社会分野や環境問題などの非軍事的分野で十分な国際貢献を行っていける」と答えた者の割合が24.7%,「常任理事国になれば,国連の軍事活動に積極的に参加しなければならなくなる」と答えた者の割合が21.0%,「常任理事国になるのであれば,憲法を改正した上でなるべきだ」と答えた者の割合が12.3%,「国連そのもののあり方に賛成できない」と答えた者の割合が9.9%の順となっている。
前回の調査結果と比較して見ると,「常任理事国になるのであれば,憲法を改正した上でなるべきだ」(5.8%→12.3%)と答えた者の割合が上昇している。(図37, 表23−1,表23−2,参考)
前回の調査結果と比較して見ると,「常任理事国になるのであれば,憲法を改正した上でなるべきだ」(5.8%→12.3%)と答えた者の割合が上昇している。(図37, 表23−1,表23−2,参考)
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