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2ページ目-臓器移植に関する世論調査(平成16年8月調査)

2004年10月25日掲載

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2 調査結果の概要


1.臓器移植法について

 (1) 臓器移植に対する関心の有無
 臓器移植に関心があるか聞いたところ,「関心がある」と答えた者の割合が54.6%,「関心がない」と答えた者の割合が45.4%となっている。
 前回の調査結果(平成14年7月調査をいう,以下同じ。)と比較して見ると,大きな変化は見られない。
 都市規模別に見ると,「関心がない」と答えた者の割合は町村で高くなっている。
 性別に見ると,「関心がある」と答えた者の割合は女性で,「関心がない」と答えた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「関心がある」と答えた者の割合は50歳台で,「関心がない」と答えた者の割合は20歳台,70歳以上で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「関心がある」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職で,「関心がない」と答えた者の割合はその他の無職で,それぞれ高くなっている。(図1表1

   ア 関心を持った理由
 臓器移植に「関心がある」と答えた者(1,161人)に,関心を持った理由は何か聞いたところ,「テレビ・ラジオで話題になっているから」を挙げた者の割合が67.3%と最も高く,以下,「新聞・雑誌で話題になっているから」(57.1%)などの順となっている。(上位2項目,複数回答)
 前回の調査結果と比較して見ると,「テレビ・ラジオで話題になっているから」(75.4%→67.3%)を挙げた者の割合が低下している。
 都市規模別に見ると,大きな差異は見られない。
 性別に見ると,「新聞・雑誌で話題になっているから」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
 職業別に見ると,「新聞・雑誌で話題になっているから」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職で高くなっている。(図2表2

 (2) 脳死での臓器提供において本人意思表示と家族の承諾が必要なことについての周知度
 脳死に関する資料Aを提示しながら,臓器の移植に関する法律では,脳死での臓器提供には,生前,本人の意思で書いた書面による意思表示と,その意思表示に対する家族の承諾の両方が必要となっているが,このことを知っていたかと聞いたところ,「知っていた」と答えた者の割合が78.0%,「知らなかった」と答えた者の割合が22.0%となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「知っていた」(83.2%→78.0%)と答えた者の割合が低下し,「知らなかった」(16.8%→22.0%)と答えた者の割合が上昇している。
 都市規模別に見ると,大きな差異は見られない。
 性別に見ると,大きな差異は見られない。
 年齢別に見ると,「知っていた」と答えた者の割合は30歳代から50歳代で,「知らなかった」と答えた者の割合は20歳代,70歳以上で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「知っていた」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職,主婦で,「知らなかった」と答えた者の割合は労務職,その他の無職で,それぞれ高くなっている。(図3表3

 (3) 脳死での臓器提供について本人の意思表示がある場合の取り扱い
 脳死での臓器提供について,本人の意思表示がある場合,または,意思が確認できる場合,臓器提供についてどう取り扱うべきだと思うか聞いたところ,「本人の書面による意思表示がある場合に限り,脳死での臓器提供を認めるべき」と答えた者の割合が53.5%,「本人の書面による意思表示がない場合でも,他者の証言など何らかの手段により脳死での臓器提供の意思を確認できる場合には,脳死での臓器提供を認めるべき」と答えた者の割合が17.6%,「脳死での臓器提供について拒否の意思表示があった場合でも,家族の承諾があれば脳死での臓器提供を認めてよい」と答えた者の割合が16.0%となっている。なお,「わからない」と答えた者の割合が11.5%となっている。
 性別に見ると,「脳死での臓器提供について拒否の意思表示があった場合でも,家族の承諾があれば脳死での臓器提供を認めてよい」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「本人の書面による意思表示がある場合に限り,脳死での臓器提供を認めるべき」と答えた者の割合は20歳代で,「本人の書面による意思表示がない場合でも,他者の証言など何らかの手段により脳死での臓器提供の意思を確認できる場合には,脳死での臓器提供を認めるべき」と答えた者の割合は30歳代,40歳代で,「脳死での臓器提供について拒否の意思表示があった場合でも,家族の承諾があれば脳死での臓器提供を認めてよい」と答えた者の割合は60歳代で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「本人の書面による意思表示がある場合に限り,脳死での臓器提供を認めるべき」と答えた者の割合は自営業主,管理・専門技術・事務職で,「脳死での臓器提供について拒否の意思表示があった場合でも,家族の承諾があれば脳死での臓器提供を認めてよい」と答えた者の割合は自営業主で,それぞれ高くなっている。(図4表4

 (4) 脳死での臓器提供について本人の意思表示がない場合の取り扱い
 脳死での臓器提供について,本人の意思が確認できない場合については,どうか聞いたところ,「本人の臓器提供の意思が確認できないのだから脳死での臓器提供を認めるべきではない」と答えた者の割合が35.4%,「脳死での臓器提供を拒否していないのだから提供を認めてよい」と答えた者の割合が9.7%,「提供を認めるか否かは家族の判断に委ねるべき」と答えた者の割合が45.5%となっている。
 都市規模別に見ると「本人の臓器提供の意思が確認できないのだから脳死での臓器提供を認めるべきではない」と答えた者の割合は小都市で高くなっている。
 年齢別に見ると,「提供を認めるか否かは家族の判断に委ねるべき」と答えた者の割合は40歳代で高くなっている。
 職業別に見ると,「本人の臓器提供の意思が確認できないのだから脳死での臓器提供を認めるべきではない」と答えた者の割合は主婦で,「提供を認めるか否かは家族の判断に委ねるべき」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職で,それぞれ高くなっている。(図5表5

 (5) 心臓停止後の臓器提供(腎臓と眼球)についての周知度
 臓器の移植に関する法律では,亡くなった方が,生前,臓器提供について書面による意思表示をしていない場合でも,拒否の意思表示をしていない限り,家族の承諾があれば,心臓停止後に腎臓と眼球については提供することができるが,このことを知っていたか聞いたところ,「知っていた」と答えた者の割合が27.3%,「知らなかった」と答えた者の割合が72.7%となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「知っていた」(30.1%→27.3%)と答えた者の割合が低下し,「知らなかった」(69.9%→72.7%)と答えた者の割合が上昇している。
 都市規模別に見ると,大きな差異は見られない。
 性別に見ると,「知っていた」と答えた者の割合は女性で,「知らなかった」と答えた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「知っていた」と答えた者の割合は50歳代で,「知らなかった」と答えた者の割合は20歳代,30歳代で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「知っていた」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職で,「知らなかった」と答えた者の割合は労務職で,それぞれ高くなっている。(図6表6

 (6) 臓器提供者が移植を受ける者を指定することについて
 現在,臓器の移植に関する法律では,臓器移植を受ける患者を公平かつ適正に選択することとされており,臓器提供者が移植を受ける者を自由に指定できないが,これについてどう思うか聞いたところ,「臓器を提供する意思を表示する者が,移植を受ける者を自由に指定できるようにするべき」と答えた者の割合が23.2%,「臓器を提供する意思を表示する者が,移植を受ける者を身近な者などに限った上で,自由に指定できるようにするべき」と答えた者の割合が28.1%,「臓器を提供する意思を表示する者が,移植を受ける者を自由に指定できるようにするべきではない」と答えた者の割合が31.1%となっている。なお,「わからない」と答えた者の割合が16.9%となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「臓器を提供する意思を表示する者が、移植を受ける者を自由に指定できるようにするべき」(27.5%→23.2%)と答えた者の割合が低下し,「臓器を提供する意思を表示する者が、移植を受ける者を身近な者などに限った上で、自由に指定できるようにするべき」(21.2%→28.1%),「臓器を提供する意思を表示する者が、移植を受ける者を自由に指定できるようにするべきではない」(26.3%→31.1%)と答えた者の割合が上昇している。
 性別に見ると,「臓器を提供する意思を表示する者が,移植を受ける者を自由に指定できるようにするべきではない」と答えた者の割合は男性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「臓器を提供する意思を表示する者が,移植を受ける者を自由に指定できるようにするべき」と答えた者の割合は30歳代で高くなっている。
 職業別に見ると,「臓器を提供する意思を表示する者が,移植を受ける者を自由に指定できるようにするべきではない」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職で高くなっている。(図7表7


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