• 高齢社会

3ページ目-高齢者介護に関する世論調査(平成15年7月調査)

2003年10月6日掲載

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2 調査結果の概要


2 在宅介護,施設介護に関する意識について

 (1) 介護を受けたい場所
 仮に自分自身が老後に寝たきりや痴呆になり,介護が必要となった場合に,どこで介護を受けたいと思うか聞いたところ,「可能な限り自宅で介護を受けたい」と答えた者の割合が44.7%,「特別養護老人ホームや老人保健施設などの介護保険施設に入所したい」と答えた者の割合が33.3%,「介護付きの有料老人ホームや痴呆性高齢者グループホーム(痴呆の高齢者が共同生活を営む住居)などに住み替えて介護を受けたい」と答えた者の割合が9.0%となっている。
 都市規模別に見ると,「可能な限り自宅で介護を受けたい」と答えた者の割合は,小都市で高くなっている。
 性別に見ると,「可能な限り自宅で介護を受けたい」と答えた者の割合は,男性で,「特別養護老人ホームや老人保健施設などの介護保険施設に入所したい」答えた者の割合は,女性で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「可能な限り自宅で介護を受けたい」と答えた者の割合は,男性の50歳代から70歳以上で,「特別養護老人ホームや老人保健施設などの介護保険施設に入所したい」答えた者の割合は,女性の30歳代から60歳代で,それぞれ高くなっている。(図7表7

  ア 自宅で介護を受けたい理由
 「可能な限り自宅で介護を受けたい」と答えた者(1,593人)に,その理由を聞いたところ,「住みなれた自宅で生活を続けたいから」を挙げた者の割合が85.6%と最も高く,以下,「施設で他人の世話になるのはいやだから」(21.8%),「他人との共同生活はしたくないから」(21.7%),「施設に入るだけの金銭的余裕がないから」(21.6%),「施設では自由な生活ができないから」(21.3%)などの順となっている。(複数回答,上位5項目)
 都市規模別に見ると,「施設に入るだけの金銭的余裕がないから」,「施設では自由な生活ができないから」を挙げた者の割合は,中都市で高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「施設で他人の世話になるのはいやだから」を挙げた者の割合は,男性の40歳代で,「施設に入るだけの金銭的余裕がないから」を挙げた者の割合は,女性の30歳代で,「施設では自由な生活ができないから」を挙げた者の割合は,女性の40歳代で,それぞれ高くなっている。(図8表8参考表8

  イ 介護施設等を利用したい理由
 「特別養護老人ホームや老人保健施設などの介護保険施設に入所したい」,「介護付きの有料老人ホームや痴呆性高齢者グループホームなどに住み替えて介護を受けたい」と答えた者(1,511人)に,その理由を聞いたところ,「家族に迷惑をかけたくないから」を挙げた者の割合が77.1%と最も高く,以下,「専門的な介護が受けられるから」(35.9%),「家族は仕事をしているなど,介護の時間が十分にとれないから」(25.9%),「緊急時の対応の面で安心だから」(24.4%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
 都市規模別に見ると,「専門的な介護が受けられるから」を挙げた者の割合は,中都市で,「家族は仕事をしているなど,介護の時間が十分にとれないから」を挙げた者の割合は,町村で,それぞれ高くなっている。
 性別に見ると,「家族に迷惑をかけたくないから」,「家族は仕事をしているなど,介護の時間が十分にとれないから」,「緊急時の対応の面で安心だから」を挙げた者の割合は,女性で高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「家族に迷惑をかけたくないから」を挙げた者の割合は,女性の40歳代で,「家族は仕事をしているなど,介護の時間が十分にとれないから」を挙げた者の割合は,女性の50歳代から70歳以上で,「緊急時の対応の面で安心だから」を挙げた者の割合は,女性の20歳代,40歳代で,それぞれ高くなっている。(図9表9参考表9

 ウ 介護施設等を選ぶ際に重視する点
 「特別養護老人ホームや老人保健施設などの介護保険施設に入所したい」,「介護付きの有料老人ホームや痴呆性高齢者グループホームなどに住み替えて介護を受けたい」と答えた者(1,511人)に,施設を選ぶ際に重視したいことを聞いたところ,「料金が安いこと」(54.6%),「設備が整っていること」(53.8%),「具合が悪くなった時にすぐに治療や看護を受けられること」(49.1%),「職員からきめ細かな介護をしてもらえること」(44.9%),「雰囲気が明るいこと」(41.1%)などの順となっている。(複数回答,上位5項目)
 都市規模別に見ると,「設備が整っていること」,「職員からきめ細かな介護をしてもらえること」,「雰囲気が明るいこと」を挙げた者の割合は,大都市で高くなっている。
 性別に見ると,「料金が安いこと」,「設備が整っていること」,「具合が悪くなった時にすぐに治療や看護を受けられること」,「職員からきめ細かな介護をしてもらえること」,「雰囲気が明るいこと」を挙げた者の割合は,女性で高くなっている。(図10表10参考表10

 (2) 望ましい在宅での介護形態
 仮に自分自身が老後に寝たきりや痴呆になり,介護が必要となった場合に,自宅で介護されるとしたら,どのような形の介護をされたいか聞いたところ,「家族だけに介護されたい」と答えた者の割合が12.1%,「家族の介護を中心とし,ホームヘルパーなど外部の者も利用したい」と答えた者の割合が41.8%,「ホームヘルパーなど外部の者の介護を中心とし,あわせて家族による介護を受けたい」と答えた者の割合が31.5%,「ホームヘルパーなど外部の者だけに介護されたい」と答えた者の割合が6.8%となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「家族だけに介護されたい」(25.0%→12.1%)と答えた者の割合が低下し,「ホームヘルパーなど外部の者の介護を中心とし,あわせて家族による介護を受けたい」(21.5%→31.5%)と答えた者の割合が上昇している。
 都市規模別に見ると,「家族だけに介護されたい」と答えた者の割合は,小都市,町村で高くなっている。
 性別に見ると,「家族だけに介護されたい」,「家族の介護を中心とし,ホームヘルパーなど外部の者も利用したい」と答えた者の割合は,男性で,「ホームヘルパーなど外部の者の介護を中心とし,あわせて家族による介護を受けたい」と答えた者の割合は,女性で,それぞれ高くなっている。(図11表11

 ア 家族だけに介護を望む理由
 「家族だけに介護されたい」と答えた者(433人)に,その理由を聞いたところ,「他人の世話になるのはいやだから」を挙げた者の割合が51.0%,「他人に家庭に入ってきてほしくないから」を挙げた者の割合が44.3%,「家族の者だけで十分な介護ができるから」を挙げた者の割合が36.3%と高く,以下,「ホームヘルパーなどを利用するだけの金銭的余裕がないから」(16.9%)などの順となっている。(2つまでの複数回答,上位4項目)
 前回の調査結果と比較して見ると,大きな変化は見られない。
 性別に見ると,大きな差異は見られない。(図12表12


 イ 家族の中では誰に介護を望むか
 「家族だけに介護されたい」と答えた者(433人)に,その場合,家族の中では,主として誰に身の回りの世話を頼むつもりか聞いたところ,「配偶者」と答えた者の割合が60.7%,「息子」と答えた者の割合が7.2%,「娘」と答えた者の割合が17.3%,「婿」と答えた者の割合が0.2%,「嫁」と答えた者の割合が6.0%,「その他の親族」と答えた者の割合が1.4%となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「配偶者」(54.8%→60.7%)と答えた者の割合が上昇し,「嫁」(12.1%→6.0%)と答えた者の割合が低下している。
 性別に見ると,「配偶者」と答えた者の割合は,男性で,「娘」と答えた者の割合は,女性で,それぞれ高くなっている。(図13表13


 ウ 外部の者も利用したい理由
 「家族の介護を中心とし,ホームヘルパーなど外部の者も利用したい」,「ホームヘルパーなど外部の者の介護を中心とし,あわせて家族による介護を受けたい」と答えた者(2,615人)に,その理由を聞いたところ,「家族の肉体的負担を減らすため」を挙げた者の割合が71.9%と最も高く,以下,「家族の精神的負担を減らすため」(61.6%),「家族は仕事などがあり,介護に十分な時間をとれないため」(24.5%),「専門的な介護を受けるため」(16.9%)などの順となっている。(2つまでの複数回答,上位4項目)
 前回の調査結果と比較して見ると,「家族の肉体的負担を減らすため」(64.6%→71.9%),「家族の精神的負担を減らすため」(54.1%→61.6%)を挙げた者の割合が上昇し,「家族は仕事などがあり,介護に十分な時間をとれないため」(30.7%→24.5%),「専門的な介護を受けるため」(21.8%→16.9%)を挙げた者の割合が低下している。
 都市規模別に見ると,「家族の精神的負担を減らすため」を挙げた者の割合は,中都市で,「家族は仕事などがあり,介護に十分な時間をとれないため」を挙げた者の割合は,町村で,それぞれ高くなっている。
 性別に見ると,「家族は仕事などがあり,介護に十分な時間をとれないため」を挙げた者の割合は,女性で,「専門的な介護を受けるため」を挙げた者の割合は,男性で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「家族の精神的負担を減らすため」を挙げた者の割合は,女性の30歳代,40歳代で,「家族は仕事などがあり,介護に十分な時間をとれないため」を挙げた者の割合は,女性の60歳代,70歳以上で,「専門的な介護を受けるため」を挙げた者の割合は,男性の70歳以上で,それぞれ高くなっている。(図14表14


 エ 家族の中では誰に介護を望むか
 「家族の介護を中心とし,ホームヘルパーなど外部の者も利用したい」,「ホームヘルパーなど外部の者の介護を中心とし,あわせて家族による介護を受けたい」と答えた者(2,615人)に,その場合,家族の中では,主として誰に身の回りの世話を頼むつもりか聞いたところ,「配偶者」と答えた者の割合が57.3%,「息子」と答えた者の割合が5.3%,「娘」と答えた者の割合が19.6%,「婿」と答えた者の割合が0.1%,「嫁」と答えた者の割合が5.1%,「孫」と答えた者の割合が0.3%,「その他の親族」と答えた者の割合が2.6%となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「配偶者」(50.9%→57.3%)と答えた者の割合が上昇している。
 性別に見ると,「配偶者」と答えた者の割合は,男性で,「娘」と答えた者の割合は,女性で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「配偶者」と答えた者の割合は,男性の30歳代から70歳以上で,「娘」と答えた者の割合は,女性の30歳代から70歳以上で,それぞれ高くなっている。 (図15表15


 (3) 家族に介護を受けさせたい場所
 仮に家族が寝たきりや痴呆になり,自分が介護する立場になったら,どこで介護を受けさせたいと思うか聞いたところ,「可能な限り自宅(実家又は自分の家)で介護を受けさせたい」と答えた者が57.7%,「特別養護老人ホームや老人保健施設などの介護保険施設に入所させたい」と答えた者の割合が23.9%,「介護付きの有料老人ホームや痴呆性高齢者グループホーム(痴呆の高齢者が共同生活を営む住居)などに住み替えて介護を受けさせたい」と答えた者の割合が5.0%となっている。
 性別に見ると,大きな差異は見られない。(図16表16参考表16


 (4) 親の介護を子が自らすべきか
 一般論として,親が寝たきりや痴呆になった時,子が親の介護をすることについてどう思うか聞いたところ,「子供が親の介護をすることは当たり前のことだ」と答えた者の割合が48.6%,「子供だからといって,必ずしも自ら親の介護をする必要はない」と答えた者の割合が36.1%となっている。なお,「どちらとも言えない」と答えた者の割合が14.0%となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「子供が親の介護をすることは当たり前のことだ」(57.3%→48.6%)と答えた者の割合が低下し,「子供だからといって,必ずしも自ら親の介護をする必要はない」(28.7%→36.1%)と答えた者の割合が上昇している。
 都市規模別に見ると,「子供が親の介護をすることは当たり前のことだ」と答えた者の割合は,小都市で,「子供だからといって,必ずしも自ら親の介護をする必要はない」と答えた者の割合は,中都市で,それぞれ高くなっている。
 性別に見ると,「子供が親の介護をすることは当たり前のことだ」と答えた者の割合は,男性で,「子供だからといって,必ずしも自ら親の介護をする必要はない」と答えた者の割合は,女性で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「子供が親の介護をすることは当たり前のことだ」と答えた者の割合は,男性の20歳代から40歳代,70歳以上と女性の20歳代で,「子供だからといって,必ずしも自ら親の介護をする必要はない」と答えた者の割合は,男性の60歳代と女性の40歳代,50歳代で,それぞれ高くなっている。(図17表17





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