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5ページ目-森林と生活に関する世論調査(平成11年7月調査)

1999年10月25日掲載

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2 調査結果の概要


5. 森林の役割と森林づくり

(1) 森林に期待する働き
 今後,森林の働きに何を期待するか3つまで聞いたところ,「山崩れや洪水などの災害を防止する働き」を挙げた者の割合が56.3%と最も高く,以下,「水資源を蓄える働き」(41.4%),「二酸化炭素を吸収することにより,地球温暖化防止に貢献する働き」(39.1%),「大気を浄化したり,騒音をやわらげる働き」(29.9%),「貴重な野生動植物の生息の場としての働き」(25.5%),「自然に親しむなど,野外における教育の場としての働き」(23.9%)などの順となっている。(複数回答)
 性別に見ると,「水資源を蓄える働き」を挙げた者の割合は男性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「山崩れや洪水などの災害を防止する働き」を挙げた者の割合は60歳以上で,「二酸化炭素を吸収することにより,地球温暖化防止に貢献する働き」を挙げた者の割合は30歳代,40歳代で,「大気を浄化したり,騒音をやわらげる働き」を挙げた者の割合は20歳代で,「自然に親しむなど,野外における教育の場としての働き」を挙げた者の割合は30歳代で,それぞれ高くなっている。(表7図7


(2) 国有林に期待する働き
 わが国の森林の3割は国が管理する国有林で,その多くは奥地の山岳地帯や水源地域に分布しており,このような国有林に今後どのような働きを期待するか聞いたところ,「土砂災害防止や水資源の確保などを目指す森林」と答えた者の割合が44.4%と最も高く,以下,「貴重な天然林等の保護・管理を図る森林」(30.3%),「国民に森林とのふれあいの場を提供するレクリエーションの森林」(14.1%)などの順となっている。
 都市規模別に見ると,「土砂災害防止や水資源の確保などを目指す森林」と答えた者の割合は町村で,「国民に森林とのふれあいの場を提供するレクリエーションの森林」と答えた者の割合は小都市で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「土砂災害防止や水資源の確保などを目指す森林」と答えた者の割合は60歳以上で,「貴重な天然林等の保護・管理を図る森林」と答えた者の割合は20歳代,30歳代で,「国民に森林とのふれあいの場を提供するレクリエーションの森林」と答えた者の割合は20歳代で,それぞれ高くなっている。(図8表8


(3) これからの森林整備のあり方
 我が国の森林は,多くの機能を持っているものの,山村の過疎化や林業の不振などにより,適正な手入れがされない森林が増えることが心配されているが,これからの森林の整備はどうあるべきだと思うか聞いたところ,「森林では木材を生産するなど経済活動の対象であるから,経済効率を第一に考えて整備すべき」と答えた者の割合が11.5%,「森林はたとえ経済効率に合わなくても,国土保全,災害防止など公益的機能を重視して整備すべき」と答えた者の割合が75.3%となっている。
 性別に見ると,「森林はたとえ経済効率に合わなくても,国土保全,災害防止など公益的機能を重視して整備すべき」と答えた者の割合は男性で高くなっている。(図9表9


ア 森林整備の費用負担のあり方
 国土保全や災害防止などの公益的機能を高めるため,伐採や開発が制限されている森林を整備する費用負担はどうあるべきだと思うか聞いたところ,「森林の所有者が全額負担すべき」と答えた者の割合が6.3%,「森林の所有者と税金で等しく負担すべき」と答えた者の割合が34.6%,「主に税金で負担するが森林の所有者も一部負担すべき」と答えた者の割合が43.4%,「全額税金で負担すべき」と答えた者の割合が11.1%となっている。(表10図10


(5) 手入れが行われない森林の整備方法
 森林の所有者が積極的に手入れを行っていない森林については,どういう方法で整備すべきか聞いたところ,「補助の割合を高めるなど,森林所有者が手入れをしやすくなる条件を整備」と答えた者の割合が27.7%と最も高く,以下「治山事業により国・都道府県が整備」(18.2%),「森林所有者の責任において整備を行うよう行政指導」(17.4%),「市町村等の地方公共団体が買い上げなどをして整備」(14.5%)などの順となっている。
 都市規模別に見ると,「補助の割合を高めるなど,森林所有者が手入れをしやすくなる条件を整備」と答えた者の割合は中都市で,「市町村等の地方公共団体が買い上げなどをして整備」と答えた者の割合は大都市で,それぞれ高くなっている。(表11図11


(6) 里山林等の利用のあり方
 地域住民にとって,貴重な自然となっている,居住地近くに広がる森林(里山林や都市近郊林)について,今後,どのような観点から利用や取扱いをすべきだと思うか2つまで聞いたところ,「身近な自然として地域住民が活用できる取扱い」を挙げた者の割合が49.0%と最も高く,以下,「人々の心を和ませてくれる景観を保全・整備する取扱い」(42.0%),「子供達に自然を体験させる場としての利用」(38.8%),「貴重な動植物を保全する取扱い」(28.9%)などの順となっている。(複数回答)
 都市規模別に見ると,「貴重な動植物を保全する取扱い」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
 性別に見ると,「子供達に自然を体験させる場としての利用」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「人々の心を和ませてくれる景観を保全・整備する取扱い」を挙げた者の割合は40歳代,50歳代で,「子供達に自然を体験させる場としての利用」を挙げた者の割合は30歳代で,「貴重な動植物を保全する取扱い」を挙げた者の割合は20歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「身近な自然として地域住民が活用できる取扱い」を挙げた者の割合は男性の40歳代で,「人々の心を和ませてくれる景観を保全・整備する取扱い」を挙げた者の割合は女性の40歳代で,「子供達に自然を体験させる場としての利用」を挙げた者の割合は男性の30歳代と女性の30歳代で,それぞれ高くなっている。(図12表12


(7) 森林づくりのボランティア活動への参加意向
 近年,我が国の森林を国民共有の財産として守り育てていく必要があるという考え方が広まっているが,次代にすばらしい森林を残すため,下草刈や間伐などの森林の手入れのためのボランティア活動に参加したいと思うか聞いたところ,参加したいと答えた者の割合が44.0%(「参加したい」8.3%+「どちらかといえば参加したい」35.7%),参加したくないと答えた者の割合が51.5%(「どちらかといえば参加したくない」30.1%+「参加したくない」21.4%)となっている。
 性別に見ると,参加したいと答えた者の割合は男性で,参加したくないと答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。(図13表13


ア 希望する参加形態
 参加したいと答えた者(940人)に,特にどのような形で森林づくりのボランティア活動を行いたいと思うか聞いたところ,「職場や地方自治体などが呼びかけている森林づくりのイベントに参加」と答えた者の割合が58.5%と最も高く,以下,「森林づくりのボランティア活動を実施している団体に加入して活動」(23.2%),「団体の加入などは行わず,自分たちだけで独自に活動したい」(14.3%)の順となっている。
 年齢別に見ると,「森林づくりのボランティア活動を実施している団体に加入して活動」と答えた者の割合は60歳以上で,「職場や地方自治体などが呼びかけている森林づくりのイベントに参加」と答えた者の割合は30歳代で,それぞれ高くなっている。(表14図14


(8) 「緑の募金」への協力形態
 「緑の募金」には,募金に応じることや募金集めの活動を行うこと,さらには,募金で集まった資金を用いて実際に森林づくりや緑化活動を行うことなど,さまざまな形で協力することができることを示した上で,協力したいと思う形態を聞いたところ,「募金に応じる」と答えた者の割合が71.1%と最も高く,以下,「募金集めの活動を行う」と答えた者の割合は5.7%となっている。
 なお,「特に協力したいとは思わない」と答えた者の割合は10.9%となっている。(表15図15





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